Walkin' By Myself

Magic Sam


2005-02-20 SUN.


これまたブルース界の名曲でございまして、いろんなかたが演ってますが、特に「ブルース好き」のロック・ミュージシャンにも気に入られてケッコー採り上げられてますよねえ。なんでかこの曲って白人ウケがよろしいようで⋯

もっちろん Jimmy Rogers センセのが実にヨいのではございますが、たとえば Big Walter Horton、Freddie King、などなどのテイクも(全部とは言わないけどさ)それぞれ面白かったりするワケなのですけど、ワタクシ個人としては、あの Sam Lay とっつぁんの胴間声でトバす、元気いいテイク(例の Testament T-2218 Goin' to Chicago に収録ね)が大好きなのですよ。
で、セントラル・ドグマ(?)たるべき Jimmy Rogers のテイクを挟んで、まあちょうど反対側(?)、さらにホンワカとレイジーかつロー・テンション(?)方向に振った、っちゅう感じなのが、この Magic Sam はんのでございます。

これがまた、なかなかすっトボケてていい(か?)んですよ。
だいたいねえ、タバコ咥えたままでギター弾いてるってのが「テメエ、なめてんのかっ!」てな感じじゃん? え?そんなことない? あっそ。

アルバム・ジャケットのお姿を一見したとこ「おっ!ギブソンの 335 かな?今日は誰のギター借りてんの?」なんて言いたくなるキモチは判りますけどね、ちょい待ち!ヘッドのテンション・ロッドのカヴァー見てみぃ!ユーロのマーク「 € 」みたいなんが見えてるじゃろ?
そ、これはギブソンじゃなくエピフォンのマークですねえ。
つ〜ことでコレ、たぶんエピフォンのリヴィエラでしょ。

てなことはともかく、Magic Sam っちゅうことで、あの '69 Ann Arbor Blues & Jazz Festival での「飛ぶ鳥を落とすよな」あるいは「墜ちてた鳥がまた飛び始めちゃうよな」威勢のいいテンションを期待して聴くと、間違いなくコケます。
だらしなく(?)吹き(吸い)っぱなしの Shakey Jake を云々するほどピリピリした「場」じゃなさそうで、なんともこのトロトロぶりがミョーに快いのですねえ。
うん。まさに我が道を往く( Walkin' By Myself )そのもので、「リカイしてちょ〜だい」ちゅう歌詞が変にマッチしちゃうとこもいいな。

1966 年 2 月 6 日 Stu Black Studio での録音で、ベースは Mack tompson、ドラムが Odie Payne、サイド・ギターは Mighty Joe Young。
Delmark 651 The Magic Sam Legacy に収録されております。

このナンバーはとめごろおさんとよく一緒にやってたっけねえ。
その場合のベースになってたのはモッチロン(?)Sam Lay のヴァージョンでございます。
とっころが(?)なんじゃそりゃ?てな You Know I Love You のとっからバックがブレイクすんじゃなく、ジャズの 4 ビートみたくドラムがチ〜タッタになるショボいスタイルでやりたがるのが出てきて「そんなんでやるんならこの曲、やりたないわ〜い!」となってキョヒケン発動などしてましたもんで、ややご無沙汰してる、ってとこかな。

アレってだれのヴァージョンに汚染されてんの?ゲイリー・ムーアとかロリー・ギャラガーとかあの辺?
まあ、誰のだっていいんだけど、そのスタイルでやらなきゃ、っちゅうんならワタシゃ「いち抜〜けた!」だよ。

やはりワタクシにもそれなりの凶事⋯じゃなかった矜持っつうもんがありますからねえ。な〜んてもったいつけてますけど、よ〜するにワタクシ「お得意の」単なる好き嫌い、ってヤツなんですが! がははははは〜!

あ、そっちがそうくるまら!ってんでいっそ Hound Dog スタイルでブチかます!ってのやってみたいねえ。非難 GO GO だろな⋯

今日はちょっと小雪がちらついてはいましたが、意外と寒くはなかったので、市内をお散歩。

紀伊国屋書店に寄って、何気なく普段あまり見ない文庫本の棚の最下段を見てみたら、なんと、もう手に入れることはないじゃろ、と半分アキラメてたフランソワ・ラヴレーの「ガルガンチュワ物語」があるじゃ~ないの!
かなりホラだらけの本なんですが、そのあまりのバカバカしさに「やられちゃう」デンジャラスな本でございます。

トイレでお尻を拭くのになにを使うのがいいのか?なんてえくっだらない考察やら、はたまた宗教とは、モラルとは?ってなちょとマジっぽい話題まで、実にヴァラエティに富んだ内容の不思議な「お話」でございます。

⋯ん?待てよ、最初に読んだときは、その前(後だったっけ?)に「パンタグリュイエル物語」とかってのが無かったっけ?ううう、ちと混乱してるぞう。
ま、いいや、久しぶりに読んでみれば判るよね。

あ、その前にイタロ・カルヴィーノを読んじゃわないと・・・

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