Gimme Little Sign

the Golden Cups


2005-03-07 MON.


今から遡ること「ン十年」前、日本にグループ・サウンズってえ「とってつけたような」ブームが巻き起こり、今にして思えば、どーみても「それまでの日本の流行歌を形だけバンド形式にしてるだけ」っちゅー、ずいぶん「イタい」のもいましたっけ。

ま、そのちょい前には「エレキ・ブーム」みたいのがあって、きょーいくいいんかい、たらいうとこでは「エレキ・ジャズ」っちゅう「美しい」おコトバまでが捏造されておりました。
今でも日本に出稼ぎに来とる某グループは各方面に影響を与え、そっからエレキの若大将なんてえのまで出て来て、さらに津軽三味線をモズライトで弾く、っちゅーおっさんなんぞが今にして思えば「グループ・サウンズ」前夜の光景だったんでしょか(某国営放送の「おやじバトル」で見ると、いまだにそのコピー・バンドがいるんだからスゴい!)。

スパイダーズあたりは(ま、そのオリジナル曲は「なん」でございましたが)そこそこウデもセンスもありましたが、中にゃあ事務所の戦略で急に方向転換した、ってのが見え見えの、こんな曲じゃあ、グループ・サウンズでやる意味ねえだろー、っちゅう「見ても聴いても」情け無くなる、スットコドッコイな「歌謡 GS(!)」つーのもおりましたっけ。

そんな日本的純血性(?)を死守せんとするグループもありましたが、おおかたはあちら(つまり英米の、ね)のサウンドをパクって来るのがメインでございました。
また、そんな GSが流行る前には、ワシらこそパイオニア!っちゅうプライドを持っていたであろう「旧ロカビリー派」ってのも TV出演の機会を狙っておりましたから、時々はそんな番組にも「割り込んで」きて、当時の若者には「ちっ、こんなのいいから早くカップス出せよ!」なんて舌打ちされてたもんです。

今でも鮮明に覚えてるのは尾藤イサオってロカビリー系のシンガー(たぶん、ね)が It's A Man's Man's World ってのを歌ってたのを見て、James Brown の原曲から「ずいぶん」ヒドいとこまで来ちゃったなあ⋯とガクゼンとした記憶があります。
しかしそれは彼がアンシャン・レジームの存在だったから、というのではなく、グループ・サウンズのみなさまも大半は「そう」でございました。
オリジナルを聴いてないひとには通用するでしょうが、そんなカヴァー曲はどれもショボくなるのが普通だったのです。

しかし、そんな中にあって、衝撃的だったのは、今日の表題となっている Gimme Little Sign でした。それは Brenton Wood のオリジナルとは違う「時代性」も獲得し、ある意味で、オリジナルを「超えた」輝きを放っていたのです。
そしてクリームでお馴染みの Strange Brew も、聴いてすぐアレ?っと思ってオリジナルをあらためて聴いてみましたが、ワタクシには絶対こっちのほーがクリームより「いい!」と思えましたよ。
他のグループがスキル不足からオリジナルを「再現」することすらままならず、遥か手前で「討ち死に」してた当時に、ただひとつ、オリジナルを時には乗り越えて、あるいは換骨奪胎して自分のものにしていた唯一のグループ⋯ま、カンのいい方はワタクシが言ってるのが当然 the Golden Cups のことだ、ってのはお判りでございましょうね。

ひとつひとつ曲名を挙げて言うのも不要なくらい、彼らのいわゆるカヴァー曲は、「だってやってみたかったんだもん」てなレヴェルの「サル真似」とは異なり、それ自体がリッパな作品として成立していました。

なんなんでしょね?他のグループがみな、オリジナルに敬意を払うあまり(?)、単に「萎縮した」ご紹介、で終わってるとこで、彼らはちゃんと「消化」し、自らの言語で「語りなおした」ということなのかもしれません。
そして、それは必然的に「 Japanize 」された音として非可逆的な「相」で当時のギター少年やらギター小僧たちのココロの中に浸透して行ったのではないでしょか。

商業的な側面から、彼らだって「歌謡曲じゃん!(当時の代表的な蔑視のコトバ)」と言われるよな曲もリリースしています。
でも、みんな判ってましたから。
こいつら凄いんだぜ!って。

以前にも彼らの Shot Gun を紹介いたしましたが、ちょっとライナーでチェックしたいことがあって出してきたついでに、つい(?)聴いてしまったら、やはり「引っかかっちゃいました」。
う〜む、出っ張りの多い人生だわん。スグ引っかかるのよねー。

先日、某雑誌で紹介されてたフリー・ウェアを入れたおかげで、例の Air H" phone、AH-K3001V で、これまでは不可能だったハズの Mac も使えるよになった、ってのは報告いたしましたが、今日 KDDI(あ、いまは名前が変わって WILLCOM って言うんだって)から郵送されてきた「お知らせ」を見ると、月 1,000 円のエクストラでデータ通信が 5 倍(最大値でね。しかも jpg など「間引き」されて一部の画質が粗くなることがある、と)早くなったような「効果」のソフトを提供、だそうです。

ただ、5 倍ってのは 128kbps の 4× クラスでの話らしく、私が契約してる最廉価版の 1×、つまり 32kbps ではそれほどの効果が上がるとはドコにも書いてまへん。それに Mac を AH-K3001V でつなぐのって年に二度ほど東京に行くときくらいのもんですからねー。
それも日記のアップが出来りゃあいーワケですから、毎月 1,000 円もアップさしてまで入れることもなさそ。

そしてもひとつ、カード型端末の AIR EDGE PRO ってのも出たみたいで、それの紹介もありましたが、どっちみち ibook じゃあ PC カード・スロットは無いんで、使えないのね〜。

それはともかく、どーやら 256kbps に 5 倍早いっちゅーその Mega plus ってのもセットになってるらしく、結局最大値で AH-K3001V よりも 40 倍も早いっつーワケですねえ。
お値段のほーは月 13,000 円弱ですから、2.5 倍くらいですね。そー考えると「お得」なのかも。

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