Don't Start Me to Talkin'

Sonny Boy Williamson II


2005-03-11 FRI.


なにやら最近の大阪セッション事情を見ますってえと、ハーピストがたくさんいてスゴいらしいです。
某ハーピストから薫陶を受けた(?)我らが江戸川スリムさまも、「ハープくらい嵩張るもんじゃないし、いつだって持ってなきゃあダメじゃん!」と言われたそうでございますが、まこと、これくらい「ポータブル」で手軽に参加できる楽器も無いですよね。

ま、ひとによっちゃあ、ワシゃ×××のマイクと××××のアンプが無きゃイヤじゃ!なんてのもいるかもしれませんが、たいてーはハウス PA の扱いさえ慣れてりゃあその場その場でリッパに参加出来ますからね。
おまけに、アコースティックでの生音セッションならそのままで楽しめるし、たとえ全キーを持って歩いたって 12 本でしょ?まあ、多用されるキー(と思われる)、 E、G、A、C、D のセカンド・ポジション、A、C、D、F、G の 5本も持ってけばかなりのナンバーをカヴァーできますし。
ワシゃスティック 2 本しか持ってかん!なんてワイルドなドラマーを除けば、いっちゃん身軽に出かけて行けますねえ。

え?スタンダップ・シンガーなら手ぶらでいい?ま、そーかもしれませんが、ここらじゃ「さいわいに」そんな楽器できなくて歌だけ、なんてえのはおりません。
MACさんのおっしゃる通り、確かにブルースは歌ってなんぼ、ですから、ギターだけ、なんてのはちとブルースマンとは言い難いですが、同様に、自分じゃギターもピアノもハープも出来ず、みんなに伴奏してもらおう、なんてのもワタクシとしちゃあピンと来ませんねえ。
ソウルや R&B ならいいんですけど。

ま、なんにしてもハープって楽器はあんなにシンプルなものだからこそ、逆にプレイヤーに由来するところが「大」なワケで、エフェクターなんて(ハウス PA でなんか「かけて」くれりゃ別ですが)使えないし、また大物のピアノなんかだと Electric Piano ならいざ知らず「ナニ」だったとしてもハウスのせいにも出来ますが(んなことしちゃいかんばい)、ハープじゃ使い慣れた自分のですから良くも悪くも自分のスキル次第でございますよ。

そんなハーピストの中じゃあ、やはり Little Walter に Carey Bell、それに Frank Frost のバック、Arthur Williams ってのがワタクシの大好きなとこです。
先日もちと触れましたが、好き嫌いってことじゃなく、スゲ〜、って感心するハープって言うと、あの Junior Wells、それにこの Sonny Boy II ってのが最右翼でしょか。
特にあの Sonny Boy II が口の中にハープを「まんま」入れちゃって、それで演奏してる映像なんて、世が世ならば(っていつの話じゃ?)「世界ビックリ人間」に出演出来そうですぜ。
そんな「あざとい」ワザなぞ見せんでも、うわ、このおっちゃんスゲ!ってとこがムンムンですけどねー。

ただしスゲえ!とは思うんですが、「好きか?」と言われますってえと、ちょと違うんですよ、これが。
それもクサすぎてかえってタマに聴きたくなる Junior Wells よりむしろ、あまり聴かないよな気がしますねえ。
実際、2003 年の 7 月から始まったこの「ブルースどっぷり」シリーズ、イヤだイヤだ言いながらすでに 5 回も採り上げている Junior Wells に対して、いまだに Help Me 一曲だけの Sonny Boy II と、その差はどエラい開きようでございます。
とゆーワケで、本日は彼の代表的なナンバーを!

うう、このやや震え気味の声がいかにも彼らしいですよね。
もちろんハープだって聴かせてくれますが、でもワタクシの個人的な印象としては、どしても、このヴォーカルのほうに注意が惹き付けられちゃうんですよ。なんだかこの「ワル」そうな(なんて言ったらシツレイなんですが)声(と、あの映像で見た彼のいでたちとかが相俟って?)がこれはこれでそれなりの味は出してるなあ、と。

ところで、ゼンゼン話はちゃうんですが、あの(?) Doobie Bros.がこの曲やってんですよねー。ま、そーとーちゃうとこまで行っちゃってますから、あれ先に聴いて、逆にここに辿りついたら「えっ?」ってなっちゃうんじゃないかなあ。

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