Check It!! John Weston 2005-05-12 THU. | 春の百撰?なんじゃそりゃ?とお思いでしょね。 じつはこれ、はるか昔、大瀧詠一の「スピーチ・バルーン(あ、最近また SONY ハンディカムの TVCM に使われております⋯って、実はそれで思い出したんですが)」の歌詞をなんとな〜く、そう聴きとってしまっていたのですよ。 おお、ずいぶん洒落たこと言うなあ。「春の百撰」と来たか⋯なんて素晴らしい言語感覚なんだ!などと⋯しばらくそのまま思い込んでおりましたっけ。 ま、後に真相が判ってひとり赤面しつつも、なんだ、つまらんなあ、なんて考えたものでした。 てなワケで、どうも「より面白い方へ」足を踏み外すワタクシのいつものクセが出ちまったなあ、などと自己弁護(になってない?)しつつも、昨日の Willie Cobbs、お騒がせいたしました。 ちゃんと調べてみましたら John Weston、「クロマチックとダイアトニックの両方をこなす」っちゅー記述があるサイトも存在してるじゃないの! で、ここはひとつ罪滅ぼしのつもりで John Weston の作品を。 ・・・ と言っても、ワタクシ、この方のアルバムは所有しておりません。それでもネット上でサンプルとして各 30 秒っつ全曲を聴けるとこを見つけまして、浅〜く浚ってまいりましたよ。 彼のアルバム I Tried to Hide from the Blues に収録された一曲目、アルバム・タイトルになってる同名の曲で、しっかりクロマチックを使っておられますねえ。 ま、でも昨日の Black Night でのとは使ってるハープ自体が違うのか、あるいは録音のマイク・アレンジや後処理の差か、ちょっとちゃう表情を見せてる音ですよ。 この曲じゃ Black Night より「アコーディオンっぽい(?)」音に聞こえます。 この John Weston、60 才を過ぎるまで表立った活動はしていなかったようで、Handy Awards の部門賞の受賞や、レコーディングによってその存在が知られるようになったのは 1990 年代のアタマあたりからと言われております。 1927 年の12月12日、Arkansas 州の東の端に位置する Marianna( Lee County )の生まれ。2000 年の国勢調査では人口 5,181 人とありますから、郡役所こそあるものの、もともと大きな町ではなかったみたい。 当時はどうか判りませんが、現在では人口の 3/4 を黒人が占めています。 そのおそらくは郊外の農園で暮らしていたようなのですが、彼の幼いころの記憶には、両親が働いていた農園を横切って Sonny Boy Williamson II がジューク・ジョイントに向かう光景が浮かぶのだそうです。 そのせいか、彼は農園で働くようになり、肉屋として働き、またクルマの整備の仕事やら大工をするようになっても、ずっと Helena の KFFA から流れてくる King Biscuit Time をよく聴いていた、と。 ただ、彼のギターとハープは基本的には、いろいろな音楽から影響を受けた自己流で始まったようですが、Willie Cobbs との交流を通じて完成に向かっていったものと思われます。 1970 年代には Jobie Kilzer(?知らんなあ⋯)のバンド、the Speckled Rhythms のメンバーとして活動を開始しています。やがて 1970 年代の後半あたりからは Marianna の VFW にも出演するようになり、そのあたりで自分のバンド Blues Force を作ったようです。 1988 年からは Helena のレコード・ショップ Bubba's Blues Corner の店頭で演奏するようになり、Bubba と Willie Cobbs のアドヴァイスを得て一層スキルをアップさせたのではないでしょうか。 やがて Willie Cobbs のサポートなどもするようになっておりましたが、1989 年には Handy Awards の言わば部門賞である Lucille(そ、B.B.のギターから来てるみたい) Award を受賞。これが彼を「浮上」させたもののようです。 1993 年、Fat Possum から So Doggone Blue でデビューしました。 最初に検索したときには deep down Delta blues harp ってえフレーズとアコースティック・ギターを抱え、ハープ・スタンドを首にかけた「姿」を見て、かなり泥臭〜いおっさん?と思ったんですが、このアルバムを(たった 30 秒のサンプルだけど)聴く限り、案外モダーンなとこも感じさせてくれます。 ただ、このタイトル曲はクロマチックがアコーディオンっぽく、ドラムもチャラチャラとザディコっぽいよな気がすんですけどね。 ⋯と John Weston についてはこんなとこでしょか。 なんたって、たった 30 秒しか聴いてない曲をあれこれ言うのもナンでございますから、今日のブルース日記は曲名無しね。 その John Weston ですが、現在ではフルアルバムが YOUTUBE に上がっています。 おヒマなかたは、こちらでどうぞ。 |
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No.1115