クリームでの
クラプトン


2002-08-06
MACさんの「巣」の一角に潜む(なんて言うと MACさんに怒られるかも。逃げも隠れもしとらんぞ!って)「一日一枚」、ロックからブルースまで、色々な音盤を採り上げているのですが、今回はクリームのライヴ「 GOODBYE CREAM」から始まり「LIVE CREAM」を経て「LIVE CREAM volume II」に至るクリーム特集でした。

ジャック・ブルースのベース、ジンジャー・ベイカーのドラムとのユニットでインプロヴィゼーションを主体としたトリオ編成のクリームでのクラプトンは、「レイド・バック」などという概念とは正反対?なアグレッシヴなギターをハイ・テンションで弾いています。
そして MACさんも指摘しているのですが、確かにスゴい演奏です。
当時、どれほど多くのギター・プレイヤーに影響を与えたか、想像もつかないほどです。そして、それにもかかわらず、ギターを弾かないヒトたちにとっては、(あるいはギターを弾く人たちの間でさえ時によっては)重すぎる、長すぎる、などの過剰感が取り沙汰され、結果的に、「名盤」とはなれなかったのですね。これは私も感じていたことで、MACさんの言う「スゴい演奏イコール必ずしも素晴らしい音楽とはならない」ってのは、実に「言い得ている」と思います。ただ、この時代に数多くの「素材」となる名曲も生まれている事も忘れてはならないでしょう。例えば「Crossroad」。原曲はもちろんロバート・ジョンソンということになっていますが、現在この曲が演奏される主流のスタイルは、やはりクリームのそれですし、(私個人としてはクリームのよりも好きなのですが)ジミ・ヘンドリックスがライヴで叩きつけるように弾いた「Sunshine of your love」だって、元はクリームですからね。そして、これも個人的には大好きな、the Golden Cupsの「Strange Brew」の元ネタもクリームです。(ってのはちょとマニアック過ぎ?)

私もメンバーの一員だけど、最近ちょっと活動を休止しているエレクトリックの方の(他にアコのユニットもあり、そちらが前回、樋原 海の前を務めた)板どんバンド、JACOMARS では、最近のクラプトンのナンバーをメインにしてやっているのですが、オーシャン・ブールヴァード以降のクラプトンは私にはユルすぎて、あんまりロック!って感じは無いんだけど、ポジションがギターじゃなくキーボードなんで、ちょうどいいテンションで付き合える感じです。ま、キーボーダーとしての熟成(?)を図るにはピッタシかも。
ところで、ブルースということで言うと、クラプトンは私の「ブルース紳士録」には登録されていません。
たしかに「ブルースをベースとしたロック」としてそのプレゼンスは認めていますが、ロベン・フォードがブルースマンじゃないのと同様に、エリック・クラプトンもまたブルースマンじゃありません。ブルース好きなのは確かなようですけどね。
実際、好きな音楽の話とかになって、ブルースが好きだ、と言うと、「私もクラプトン聴きますよ」なんて言われちゃう。ま、その人にとってはクラプトンしか思いつかない、ってだけなんでしょうが、返事に困りますよね。

クリーム時代のロック・ギタリストとして、最近ではソングライターとしてのクラプトンは認めていますが、ブルースで名前出されちゃうとな〜。
それ、ちょっと違うんですが、と言って啓蒙するほどのコトでもないし・・・
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