Let's Go Get Stoned

Lucky Peterson


2005-07-07 THU.


世間では「七夕」だとかで、どっかの銀行じゃ行員みんな浴衣で応対、なんてアホなことをやっちょるようですが、さて、七夕の夜にとっくり天の川を眺めたことがある、なんてひと、どんだけいるんでしょ?
だいたい七夕ってえと梅雨の最中で、お星さまなんぞ、いっこも見えとりゃせんわい!っちゅうのがふつーですよねー。
ま、だいたいにしてからが、元々は旧暦の七月七日なワケですから、そこら、だいぶ違っちゃってるんじゃねえのかなあ?

なんてことはともかく、雨こそ降らないもののハッキリしない天気が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしですか?
こんななんとも言い難い天気のときはガリゴリの「もろ」ブルースじゃなく、ちとオフ・センターの色物⋯うっぷす、搦手ではなんかないじゃろか?と物色してて、あ、これ最近ちとご無沙汰じゃったのう、と目をつけたのがこの Lucky Peterson でございます。

1998 年にリリースされた Verve Records の Move。自らヴォーカルをとる他にギターを弾き、さらに Hammond B-3 のプレイヤーでもある Lucky Peterson が、「あの」 Ray Charles のナンバー、Let's Go Get Stoned を採り上げております。

そして聴いていただけば判りますが、かなりその Ray Charles の Let's Go Get Stoned を「尊重」した唄いっぷりで、これ、やはり Ray Charles に対する「敬意」の表れなんでしょね。
前述した通り、リード・ギターも彼自身なのですが、そのバックには Butch Bonner のサイド・ギター、ベースは Albert Collins との仕事で知られている「あの」 Johnny B. Gayden、そしてドラムには Dennis Chambers。

ま、このアルバムには他にも「今はなんて名前でやってるんだか知らないけど(つうか知ったこっちゃないけど)あの頃は Prince だった」ヤツのナンバー Purple Rain や Albert Collins の Pickin' なんてのも収録されとりまして、いずれ劣らぬ完成度を見せております。
見せてはおりますが、ま、欲を言えば「も少し」 Lucky Peterson ならでは、のプレゼンスがあったらさらにいいのですが、やはり、ここまで器用なひとってのは逆に「アク」が出てこないんでしょね。

でも、ここまでデキる才能と引き換えにだったら、ワタクシも個性なんて二の次でいーかも。
ヴァーサタイルなサイドマンとして生きて行くわん。

昨夜はダウンロードしておいた「既に廃盤になってる」あるひとのフル・アルバム動画(?)を切り刻んで一曲ずつに分解する作業に勤しんでおりました。

そうやって一曲っつバラバラにしちゃうと、そっから音声ファイルに変換する作業がタダで出来ちゃうんですよ。サイズ制限の関係でね。
そしたらそれを iTunes に収録できる、と。

さる筋の目にとまったりしたらイロイロとウルサさそうですが、だったら廃盤にしたままじゃなく、ネット配信でもいいから復活させろよ!と言いたい。
現に復刻版やネット配信で「誰でも買える」状態にしてあります!っちゅうんなら、アルバムまるごとアップしてるひとを著作権侵害で訴えてもいいけど、売る努力なんかしてないクセに「当方の権利を侵害している」だとお?

まあ、音楽産業ってのはホントにロクでもないのが「のさばって」るよね。
俺が世に出してやったんだ、ってのはそうかもしんないけど、ミュージシャンのやりたいことより「よく売れる」方向に誘導し、嫌気がさしたミュージシャンが違う会社に「移籍したい」なんて言い出すと「ありとあらゆる」イヤガラセ⋯

そもそも音楽でカネ稼ごうなんてのがいかんのじゃ〜!ちゅうワタクシの意見(?)はキョクタン過ぎるけど、アルバム三枚くらい出してる程度だと、地方のライヴハウス回って日銭で食いつないでくのが「やっと」なんてことになりそう。

ブルースの世界じゃ「デイ・ジョブ」つまり暮らしてくのに必要なカネはちゃんと昼の仕事で稼いで、夜になるとクラブに出演、なんてのがザラだったけど、これからはニホンでもそうゆうのが増えてくるかもね。
あ、そうゆうのを「二流」呼ばわりするヤツもいそうだな。
あのねえ、昼は別な仕事をしてまで「自分のやりたい音楽をやってる」ほうがワタシはリッパだ、と思う。

プロデューサーに妥協すりゃ売れるかもしれないけど、それって「そいつの才能だけ」じゃないってことだよ。 
どしたら売れるかウルサく口出しして「まず売れることが先だ!好きなことは売れてからやればいい」ってダマすんだよ。
売れたら「その線をダイジにしよ!それを待ってる客がいるんだ!」なんてね。 
寄生虫には売り上げ額だけがダイジだから当然ってワケ⋯

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