Cannondale R700

2002-08-16
もう 10日以上も続いていた雨がようやくひと休みです。久しぶりに Cannondale R700 に MOBIUS で組んでもらったチューブラーのホイールを装着して走り始めました。
ここのところ、Fuji OLYMPIC ORS+Michelin Slick でばかり走っていたため、やや太めのチューブラーが伝えて来る路面感覚は、やはりミシュラン・スリックのようなヒリヒリとしたイントレランス(不寛容)を感じさせるものではなく、ややルースながらもそこそこのトレイサビリティを提供してくれています。
しかし、それ以上に違うのは、Cannondale のアルミニューム・フレームは、Chrome-Molybden Steel の ORS とはそのスティフネスがまるで違っていて、「打てば響く」の真逆?というか、どんなストレスもわてがなんとかしまっさ。あんさんはただ走ることだけ考えとくなはれ。みたいな「妙な」面倒見の良さみたいなのがあって、ある意味、逆に「疲れる」んですが、でも走行距離が 80kmを超えたあたりからは、そのおおらかさが「効いて」きます。
元々がトライアスロン向きのフレーム・ジオメトリー(シート・チューブが立っている;つまりサドル位置がやや前方に設定されている)のため、シチュエーションによってはサドルをもう少し引きたい、という場面もありますが、今のところ、「安楽仕様の」ミドル・レンジ〜ロング・ディスタンスのツアラーとして利用しています。ホイール・セットを ORS と交換して、ミシュラン・スリックとのコンビネーション、というのも一時期試していましたが、フレームのおおまかさとタイヤのシビアさのマッチングが悪く、結局いまの組み合わせの方がしっくり来ます。

一方の Fuji OLYMPIC ORS はもう 20年になるセミ・クラシックで、途中クラッシュしてフレームは交換されています(その際にフレーム・サイズを 520 から 550 にアップしました)。早くから仏 LOOK 社製のビンディング・ペダル・システムを採用し、初期にあっては Clement のチュ−ブレス・チューブラーを採用していましたが、オリジナル・ホイールはあまりにグレードが低かったため、国産リムに前述のミシュラン・スリックを組ませてみたところ、いきなりレーサー自体のグレードが上がったような走行フィーリングに変わって驚いたものです。
しかし、国産リムは精度が低いのか強度が不均一なのかしょっちゅう狂い、それにネを上げて都内の MO:BIUS(メビウス)の栗田さんに相談し、MAVIC でクリンチャーのホイールを組んでもらいました。

そのホイールを相談する過程で、何度も衝撃を受けましたっけ・・・ いわばプロフェッショナルのスキルの「凄さ」に、です。
例えば、よくあるリムの「振れ取り」ひとつでも、ゼッタイに「締め」方向だけで取ること:スポーク・ニップルが自分でテンションに抗して締まって行くこと、ありえないでしょ?by 栗田さん。それを聞いた時、この辺の「自転車屋さん」とオリンピック・クラスの「メカニシャン」のレヴェルの違いを感じましたね。
現実に栗田さんが組んだホイールは「信じられないほど」クルいません。このホイールにミシュラン・スリック、は ORS の古さをカヴァーしてセンシブルなレーサーに変身させてくれます。以前の国産リムにはパリバの太めのタイヤを組ませて、高橋マチャオ君のレーサーに取り付けて世田谷?に旅立たせました。あれどーなったかなあ?

ORS+Michelin Slick は現在、市内での使いっ走りにコキ使われておりますが、寄る年波には勝てず、フレームのあちこちにサビが出始め、やや容色も衰えてまいりました。特に「可能な限り白一色で統一する」というコンセプトで揃えたパーツでも、例えばブレーキ・レバーのカヴァーなどの白パーツはすでに市中にも在庫は無いのではないでしょうか?LOOK の白ペダルもそうだし。ま、最後はギターでお馴染みの無理矢理「塗っちゃう」ってテはあるんですがね。

Cannondale が Black をテーマとしたレーサーだとすると、ORS は White なのです。
実は、White をテーマとしたスーパー・クラスのレーサーがあるんですが、それはまたいつか、何かの機会に。って、今日はカンゼンに異世界に行っちゃいましたね。キョーミ無い方には申し訳ないっす。
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