Portrait of a Man 2

Screamin' Jay Hawkins


2005-10-12 WED.




昨日に引き続き Portrait of a Man を。

14. Mountain Jive
1983 年の Paris 録音、Real Life にも再録されておりますが、こちらは当然 1966 年 7 月 8 日に New York で Decca のために録音されたテイクで Bear Family Records BCD 15530 に収録されたものと同じでございます。
とにかくもう「ムダに(?)」ゲンキで、実にキモチいいですねえ。

15. Voodoo
こちらは 1974 年 8 月(異説 10月)、New York の The Hit Factory での録音。同時に録音されたのが次の You Put the Spell On Me。
どちらも上と同じ BCD 15530 にも収録されております。
かなり「おバカな」女性のコーラスの使い方といい、まるでコサック・ダンスみたいなリズムといい、いったい、ドコを目指してるのか「?」な曲ですが、そんなこと言い出したら彼の曲は全部そうか⋯
バックでは「ファンキーなクラヴィネット」が時代を感じさせてくれますね。

16. You Put the Spell On Me
自らの I Put A Spell On You をネタにしたナンバーですが、これもまた独特なプレゼンスありますよねえ。
グっと音数を抑えたバックに乗せて、朗々と唄い上げる Screamin' Jay!
I love you, I love you!という Screamin' Jay に女性コーラスが We love you, Screamin'!ときたもんだ。パースネルは上と同様に不明ながら、このバックのギターがなかなかいい味を出しておりますよ。
左チャンネルのサイドも右チャンネルのカウンター入れるギターも、結構ただもんじゃないっす。
上の Voodoo とカップリングで RCA 10127 としてリリースされました。

17. Portrait of a Man
1972年に Nashville で Hot Line Records のために Woodland Sound Studio で収録されたもの。
[accompanists─ Jimmy Kovards: lead guitar/ Joe Allen: bass/ Tommy Allsup: 6-strings bass( band leader)/Kenny Malone: drums, bongos & Vibes/ Tony Migliario: piano & organ/ Chips Young: rhythm & bongos/ Henry Dotson & David McKinely: backing vocals/ 21st Century Singers: backing chorus ( led by Henry Dotson )]
いささか Screamin' Jay Hawkins らしからぬ「ダウナーな」曲調で、「重い」スロー・ナンバーとなっております。
ま、エンディングでは「絶唱」を見せてはくれますが、全体に抑えめ、ミョーにアダルトなフンイキが漂ってますねえ。
どうやら、バックはほとんど白人らしく、それが独特なムードの一因?⋯なんてことはないねきっと。
この曲は、アルバム Portrait of A Man and His Woman ─ Hot Line 10024-25 に収録されてリリースされております。

18. Ol' Man River
1990 年の10月から12月にかけて HollyWood の Track II Studio で収録されたもの。
なかなかオトナチックに静かな唄い出し、クラブでグラスを傾けつつ、カノジョの肩など抱きながらウットリと聴いていると、いきなりブチっ!
マチガイなく、ここでマティーニをカノジョのドレスの上にこぼすな、こりゃ。
でもギター( Michael Keneally )なかなかいい音してる!
Black Music For White People ─ DEMON RECORDS FIEND CD 211(リリースは 1991 年)に収録されました。

19. Heart Atack and Vine
上の Ol' Man River 同様 Black Music For White People ─ DEMON RECORDS FIEND CD 211 に収録されたナンバー。
ここでも Michael Keneally のギターがいい音してます。
え? Screamin' Jay?ん〜、ヤツはただクダまいてるだけ、って感じのヴォーカルですが、かえってマトモに聞こえるのはナゼ?

20. I Don't Know
これも録音したのは上の 2 曲と同時期なのですが、違うアルバム Stone Crazy ─ DEMON RECORDS FIEND CD 728 の方に収録され、1993 年にリリースされています。

21. Don't Deceive Me
マジ(?)なブルース・ピアノで幕を開けるスローなバラードで、これも本邦初お目見え(あ、ウチにはこれまで無かった、っちゅー意味ねん)でございます。
コード進行は Please Send Me Someone To Love みたいなタイプで、サビもあります(サビじゃ、もちっとカンタンな構造ですが)。
ギターがちと耳に近くて、やや耳障りかな?

22. Whistling Past the Graveyard
1994 年 1 月、California 州 Orange 市の For the Record Studio で録音され、同年 Somethin' Funny Goin' On として発売された曲群の中の一曲。
[accompanists─ Buddy Blue: guitar / Mike (Michael) Keneally: guitar / Oscar Barajas: bass / Jeff Aafedt: drums / Robbie Helm: sax / Steve Ebner: Trumpet / Felix Flanagan: harmonica / Jim Monroe: percussion / Donna Gast, Octavia Bostick, Erin Barton, Brynn Horrocks, Jack Duffey & Craig Mealins: background vocals]

23. Armpit No.6
これまたウチには初お目見えのナンバーで 1958 年 Philadelphia で録音され Red Top 126 というシングルでリリースされたもの(カップリングは The Past )。
時代的に言ってもちょっと古いハズなんですが、ちょっとサチり気味のギターが思いっきりアーミングを多用してたりで、なかなか面白い曲です。

24. I Put A Spell On You
まるで怪奇映画のオープニングみたいな雷鳴、雨音に遠い鐘の音⋯そして強く扉を叩くようなリズムが始まり、ブキミな笑い声が⋯ってそりゃ Screamin' Jay Hawkins に決まってるんですがね。
お馴染みの I Put A Spell On You なんですが、リズム・ギターがやたら腰が据わってると思うと、これ、みなさまご存知のよに「あの」キース・リチャーズなんですよねえ。
そう言や、途中 Screamin' Jay とは「まったく異質な」別な種類の「悪人声(?)」が一瞬登場するんですが、あれもキース?
うわあ、コイツきっとネっからの悪人だ!って感じの声ね。
ここでは女性コーラスがミョーに「美しげ」に歌えば歌うほど「ブキミ」になるとこがなんとも言えません。
1979 年12月18日、New York の Blue Rock Studio でのレコーディングですが、キース以外のパースネルは不明なようです。

25. Scream the Blues
これも 22.同様、Somethin' Funny Goin' On に収録されたナンバーそのもの。

─ というワケで、よーやく Portrait of A Man の解説(これが?)も完成です!

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