Swing Low Sweet Chariot

Screamin' Jay Hawkins


2005-11-03 THU.




これまでワタクシの在庫(?)には無かった、たった 2 曲のために注文してしまった Screamin' Jay Hawkins の CD、Collectable COL-CD-5456 A 24108、I Put A Spell On You が届き、さっそく、その注目のナンバー、Swing Low Sweet Chariot でございます。

まずは、実に「うじゅぐじい」Ray Charles Singers のリーディング・コーラスがイヤが上にも厳粛な響きで

ゆっくりと進め霊柩車よ

と呼びかけると、そこに、とってもマジメなふりをした Screamin' Jay が

私を家まで運んでおくれ

と応える・・・
ああ、なんとココロ打つ「野辺の送り」でありましょうか!

なんちて、実はワタクシ、まずしょっぱなの Ray Charles Singers の一点の曇りもなく、天国に響き渡るがごとき「非のうちどころのない」コーラスでもう大爆笑しておりました。
そこに、これまたまじめくさった Screamin' Jay が応えて「とりすまして」歌うもんですから、すでに腹を抱えておったのでございますよ。
ううう、たまらんばい!

あ、でも、Screamin' Jay Hawkins のことをまったく知らないひとに聴かせたら、そんなふーには思わないのかもしれませんねえ。
これを聴いてゲラゲラ笑っておるヘンなオヤジを見て、「不謹慎な!」とお怒りになったりして⋯

さて、Screamin' Jay Hawkins のページ、Voodoo Cafe では説明もいたしておりますが、案外、純真な方もここ読んでるかもしれませんので、ひとこと言っときましょ。
この Ray Charles Singers っての、「あの」Ray Charles の I Can't Stop Loving You などで、バックで歌っておる女性コーラスのことに違いない、とダレでも思いますよね、そりゃ。
と〜ころがぎっちょんちょん!
フザけたことに Ray Charles Singers のアタマについてる Ray Charles ってのが、そもそも、みなさまお馴染みの「あの」Ray Charles じゃない、まったくの別人 28 号なのよね〜。
そこら Voodoo Cafe から「移植」いたしましょ。

* Ray Charles Singers なんて言っても、これ、あの「偉大なる」 Ray Charles のバッキング・コーラスを担当した The Cookies(後の The Raylettes )のことではありません。
なにしろ、この Ray Charles Singers の Ray Charles ってのがそもそも、あの「偉大なる」 Ray Charles ですらないんですから!
まったくの同姓同名ながらカンゼンな別人でして、その違いをあるサイトでは「向こうは目が悪い、こっちは耳が悪い(これ、どーやらバカにしてるらしい)。あっちは黒人、こっちは白人。向こうは魂からの声が胸を打つ、こちらはサイレント・マジョリティ(つまり保守的な圧倒的多数の白人層)の声を代弁する。」なんて、ホメてんだかバカにしてんだかよーわからん紹介をしておりましたが、そのサウンドを聴く限り、ドップリと首まで白人音楽に浸かったサウンドで、これがあるイミ、アメリカン・ベーシックなのかも?
これを「敢えて」使った、ってえとこに S. J. H.のネジレた悪意(?)が見えるよな気がしますねえ。
こっちの Ray Charles は 1918 年 9 月13日、Chicago 生まれだそうでございます。


いかがですか?そうゆうバック・グラウンドがあっての、この仕上がりだからこそ「笑える」のでございますよ。
中古盤で 1300 円でしたから 1 曲 650 円かあ。
ま、こんだけ笑かしてくれたんだからいっか?

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