Portrait of A Man and his Woman

Screamin' Jay Hawkins


2005-11-08 TUE.




1972 年に Tennesse 州 Nashville の Woodland Sound Studios で(たぶん)白人ミュージシャンをバックに Cutlass / Hot Line に録音したのが、この Hot Line 10024-25、Portrait of A Man and his Woman なのですが、昨日の日記で書いたとおり、Charly からリリースされた際にそのアルバム・タイトルを「より判り易い(?)」I Put A Spell On You に変えられてしまっております。

ところが、さらにややこしいのが、Fuel 2000 Records からも「ほぼ」同内容のアルバムが出ておりまして、そのアルバム・タイトルが My Little Shop of Horrors
ま、もう買っちゃったよ、ってえ場合は仕方ありませんが、このアルバム、ザンネンなことに、この Portrait of A Man and his Woman から Itty Bitty Pretty OneWhat Good Is It ( Part 2 ) を「抜いた」不完全な Reissue なんですねえ。
せめて、まったくの同内容なら(あ、それでも知らずに買って「全ダブ」だとガックシ来ますが)まだしも、なんで二曲が削られてるんだか理解できません!
どうか My Little Shop of Horrors には気をつけてくださいませ。

さて、この Hot Line 10024-25、Portrait of A Man and his Woman のバックを「(たぶん)白人」としたワケは、バンド・リーダーの Tommy Allsup ってのが C&W 界では大物ミュージシャンとの共演も多い 6 弦ベース奏者でバンド・リーダーでもある(例えばバディ・ホリーのバックも務めていた ─ ただしギターで。1959 年 2 月 3 日の飛行機事故、The Day "the Music Died" と言われたバディ・ホリー、リッチー・ヴァレンス、そしてビッグ・ボッパー=リチャードソンが死んだあのフライトに「乗らなかった」運命のひとでもあります)のですが、このひとが白人だ、ってのは調べがついてる(?)からなんざます。

あ、ここでの 6 弦ベースってのを、最近ハヤリの 5 弦ベース→ 6 弦ベースってえ、あの流れで出現した「すんごい」ベース、と思うのはたぶんマチガイでしょ。
この 1972 年当時のことですから、おそらく 1961 年から 1968 年あたりまで生産されていた Fender Bass VI、つまりボディは Jaguar 系のデザインで、そのままスケールを 30 インチに延長してギターよりは 1 オクターヴ低く、ピック・アップは 3 個で、ちゃんとアームまでついた、ギターとベースの中間モデルだったのではないでしょか。

ただ、ザンネンながらそいつを持ってる画像には辿り着けなかったんで(ギブソン系のヘッドのギターを持った画像*だけ。でも Gibson ではありません。なんかロゴは S で始まっているような⋯もしかすっと Samick ?)、ホントにそうかは「?」ですが。
また他のサイドメンも検索してみましたが、すくなくとも判った範囲では白人でした(困ったことに検索して出てくるのは CD 屋さんの紹介リストか、でなきゃワタシの HP の Screamin' Days ばっかりで、それじゃなにも新事実は出て来んがな!)。
そして 21st Century Singers ですが、辿り着いた資料を見る限り Who Wouldn't Serve A God Like This であるとか What A Friend We Have In Jesus なんて曲を(普段は?)歌っておられたようで、それをまあ I Put A Spell On You なんてえ「邪教」の悪臭紛々たる演奏に投入するんですから⋯バチ当たりなことでございますねえ。

[accompanists─ Jimmy Kovards : lead guitar / Joe Allen : bass / Tommy Allsup : 6-strings bass / Kenny Malone : drums, bongos & Vibes / Tony Migliario : piano & organ / Chips Young : rhythm & bongos / Henry Dotson & David McKinely : backing vocals / 21st Century Singers : backing chorus ( led by Henry Dotson ) ─ 1972, Woodland Sound Studios : Nashville, Tennessee]

収録曲は⋯

Portrait Of A Man
Itty Bitty Pretty One*
Don't Deceive Me
What's Gonna Happen On The 8th Day
Ashes
We Love
It's Only Make Believe
Please Don't Leave Me
I Put A Spell On You(昨日の日記で採り上げたヤツざます)
I Don't Know
Guess Who
What Good Is It (Part 1)
What Good Is It (Part 2)*
Same Damn Thing


* ─ この 2曲が My Little Shop of Horrors ではナゼか「消滅」いたしております。

⋯と、こっから「本日の」曲紹介になるんですが、道草を喰いすぎちゃったんで、後は「つづく」

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