The Ghost

2002-08-21
だい〜ぶムカシの話になりますが、SG シェイプのレスポールなんたらのレアもの、ってのを自慢げに持って来たオトコがいて、で、一緒にジャムってみたらフレーズになってないんですよ。なにやってんだあ?と思って見てみると、一音ピキ〜ンと弾くたんびに「伸び」に聴き惚れてるワケ。アホか!
しかもはたで聴いてても、そんないー音ちゃうで、これ。こんなんやったら Tokai の Les Paul のほーがええ音してんのちゃうのん?とツッコミを入れたくなっちゃいましたよ。もったいないから、ってすぐ仕舞いこんじゃうし。どんなギターも弾かなきゃイミないですよねえ。
で、そんなヒトって、自分からは言い出さないけど、値段いくらしたの?って聞かれたがってるんですよ。なんだかたくみに話題をそっちに持っていこうとしてるワケ、風向きが。で、聞くと一見ツマんなさそうに、「あ、これ?80。」ときますからね。
へえ〜(こんなのに 80 万も使うなんてアホや!って意味で)「スゲ〜っ!」と感心するとマンザラでもないご様子。ま、いいんですけどね。

なんでちゃんと弾かないんでしょね?もったいないから?それとも弾けないのをギターでカヴァーしようとしている?
どっちにしても「ブルース」のココロとは縁遠いとこに行っちゃってますね。
アメリカ南部のジューク・ジョイントの映像なんか見ると、高価なギターなんて使ってるヒトほとんどいませんよね。
Kent とかってゆうワケわかんないメーカーのソリッドや、SEVEN SEAS っちゅうこれまた日本からの OEM?って感じのセミアコなど、あるいは日本でなら「BAND やろうぜ」に広告が載ってる、5点セット(ちびアンプ込み!) ¥19,800ってクラスですよ。
で、そんなギター弾いてるオッサンがまたジミー・ペイジほどじゃないけど意外と低いトコにギターさげて、むちゃむちゃダウンホームなブルースをマイペースで弾いてたりするんですね。

335〜355 あたりをかき抱くようにして弾いてるのって、スターとしてギャラ稼げるクラスになってからなんでしょね。
ES-355TDSV なんて、シュミで買えるようなシロモノじゃありませんから。
って考えてくると、日本のブルース・マニアって同時にギター・マニアでもあるコトが多いんで、Spirits としては理解できても、「BAND やろうぜ」の広告ページのチープなギターでブルースやろう、なんては思わないんですよ。
だって、普段聴いてるのが、B.B.King なんて功成り名を遂げたスターたちばっかですから理想の音ってのがすでにしてそーとー高いレヴェルにあるワケです。
B.B.ばかりじゃなく、ブルースやロックの名盤でココロ動かされた様々なギター・サウンドの記憶が、あくなき探求の道への一里塚となっているようでございますからねえ。

ギターが「弾ける or 弾けない」と、カネが「ある or ない」の順列組み合わせの結果、ごく少数の「カネあるしギターもバリバリ弾ける」とゆう方々から、カネもないしギターもあまり弾けないってのまでのヴァリエーションが生まれるワケなのでありますよ。
で、たいてーの場合、ギターは弾けるんだけど、カネは無い、ってのがフツーでしょ。
そんな皆さんからすると腹立たしいっての、ロクに弾けもしないくせにカネにあかして「名器」を買い漁る人たちでございます。
ギターって、ちゃんと弾いてもらってないと音ワルくなるよな気しませんか?(っていうより、そーだったらいーのにな、の希望ですが)
ヘタなヤツにいじくられてるギターがドンドン音ワルくなってくんだったらどーする?
ま、そこまで行かないにしても、いー音でウタわせてもらえないんじゃ、ギターとしても我が身の不幸を嘆くしかないでしょ。

バケで出るぞう。きっと。
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