Behind the Jazz Guitar

2002-08-22
いつもならMACさんの「一日一枚」がアップされると、ワリとスグに「あらずもがな」の感想などをMACさんの板に書き込んでいるのですが、今回は沈黙・・・。

な〜んでか?っつーと、実はワタクシ、Jazz guitarは得意ではございません。
唯一マジで聴いたコトあるのがウェス・モンゴメリーだけ、っつうていたらくですから、あの BLUENOTEの CD にキラ星(たぶん)のごとく並ぶ、諸先生方の(なかにはお名前だけは伺ったことがございます、ってのもおられますが)業績もまったく知らないのですよ。

今を去るコトおよそ30年前、1970年代初頭、人並みに「ジャズ」喫茶などに顔を出し、まずビル・エヴァンスのピアノなどに始まり、それがいつしかオーネット・コールマンやアート・アンサンブル・オブ・シカゴに傾斜し、そしてアルバート・アイラーで玉砕。
このころ、小林秀雄の著作に触れ、逆説によって検証する、というメソッドを徐々に身につけていく過程にあったので、どこかの解説で目にした「ヴォーカルをひとつの楽器として完璧に弾きこなし〜」という一節から、逆に「すべての楽器は肉声の拡張・代替なのではないか?」というオソロシイ考えに行きつき、人間の肉声に一番近い表現力を持つ楽器がサックスだ、と感じていたのです。
音楽というものに対する見方が一変したあたりで、まるで天から与えられたかのようにアルバート・アイラーに出会ったものでした。
どうやら世の中には、「ヴォーカルも楽器の一種だ」という考え方をするヒト(どうやら圧倒的多数のようです)と、逆に「楽器は肉声(あるいは肉体)の発展したものだ」ってゆう超がつく小数派が細々と生息しているようで、ワタクシはとーぜん後者なのですねえ。

で、ジャズにおけるワタクシのハイアラーキィは、サックスを頂点に置き、次がペット、そしてベース(スコット・ラファロだけ、って感じですが)、以下その他。
ただしジャズ・ヴォーカルはその技巧的なところが「楽器化」している、として好きになれませんでした。
そして問題(?)のギターです。
おそらく「非難轟々」マチガイ無しだと思いますが、実は、ワタクシには「ジャズをギターでやる必然性が感じられなかった」のです。
ギターが弾いている同じフレーズを、もしサックスで吹いていたら、その何十倍も「エモーショナル」なんじゃないか?というギモンをついに払拭することが出来ませんでした。
そんな「偏見」で凝り固まっている私ですから、もしセッションでジャズをやる破目になっても、カキィ〜ンとつん抜けるクリアーなトーンにちゃんとリヴァーブも利かせて、たっぷりスクィーズした弾き方しか出来ません。だって、ギターでソロを弾く以上、そんな音じゃなきゃ「弾いた気がしない」んですよ。

というワケで、どうもジャズ・ギターとは「相性が悪い」みたいです。
あ、Tボーンのギターがあんまり好きじゃない(ブルースマンにあるまじき発言!?)ってのも、ジャズ臭(?)がハナにつくからかなあ?

ところでエピちゃんの東北旅日記 、まず前半分がアップされてます。どうやら出会う生物すべてから敵意を持たれる?らしいエピちゃんの彼のキャラクターが笑えます。
permalink No.131

Search Form