Rock on the Street

2002-08-25
昼前あたりから、風に乗って切れ切れに音楽が聞こえてきてました。
したら常連さんからBBSに書き込みがありまして、どうやら「歩行者天国」みたいなものをやってるよ、って。
どれ、ひとつ観に行ってみよっか、と昼を軽く済ませて外に出てみたら、意外とよく聞こえていますね。こりゃかなり近いか、さもなきゃどえらい音量でやってるんじゃ?と思いました。
商店街に近付くにつれ、低音部だけじゃなく、歌の断片も聞こえて来るようです。
どうも、かなり大音量でやっているようだなあ。
普段駐車場となっているスペースがライヴ会場になっていて、NOIZというロック・バンドが演奏をしていました。やはり、ロックってのは、「可能な限りの大音量で」演奏するコトになってるんでしょうか?

以前、市内の「MAGNET」という、ちょっと大きめのライヴ・スポットで BLUES HOUSE BLUES BANDのライヴを行った際に、感じたことがありました。
地元のセッション仲間もバンドの形で、その前座を務めたのですが、ハウスPAの音量がもう「やたらデカい」んですよ。
どうやら、普段、そこでライヴをする「ロック・バンド」の「いつもの」音量なんでしょうね、あれが。

ブルースの場合、ナマ音がいちばんデカい「ドラム」にカヴァーされないように、他のパートをマイクで拾って「補強する」程度のPAが好きなんですが、やはり、そこらプロともなると、ツイン・リヴァーブの「美味しいところ」を活かすために、ある程度の音量を出さないとダメらしく、そうなると、ベースもドラムもすべてブースト・アップして行き、ヴォーカルのハウリング・マージンという「物理的限界」があるために、一応、上げ止まりはしますが、当然、かなりの音量になって行くことになるワケです。

どうもニンゲンってヤツは、普段あまり扱っていない大音量とかになってしまうと、やはり感覚がおかしくなってしまうみたいで、Kickと干渉して、ベースの音高が聴きとれないんですよ。確かに、あれだけの音量で聴く BLUES HOUSE BLUES BANDの演奏はスゴい迫力でした。
ただ、もう少し音量を絞れば、ベース・ラインの面白さも堪能できたんじゃないかなあ?という気がしてなりませんでした。
今は亡き小川さんのドラムの低音域がモジってしまって、ベース音がかなり不鮮明になってしまっていたのです。
ま、迫力をとるか、クォリティをとるか、その辺は難しいところなんでしょうが、「迫力志向」にはちょっと抵抗のあるワタクシでございます。
野外なら(別な問題は有るにしても)いいのですが、閉鎖空間内では、必然的に「Peak」と「Dip」が発現し、さらにフラッター・エコーも問題になります。
音量を上げて行くとあるエネルギー量で空間自体が共振をし始めるワケですが、そのスレッショルドに近付くにつれ、その共振周波数に引っ張られる現象により、ピッチ(音高)が不鮮明になって行くのです。
個人的な好みを言えば、いつものセッションで、まだ酒で「オカシク」なる前の、よくコントロールされた状態でススんでいるあたりの音量がベストです。
ビッグ・サム本多を迎えての「ロケンロ〜大会」では別ですが、やはり基本的にブルースでは、演奏中でも客同士が客席でちょっと声を大きくすれば充分会話が出来る程度の音量、ってのが好きです。
互いの音もちゃんと聞こえるし。

さて、「街角音楽祭」というらしい今日の野外ライヴ、ヒトゴトながら心配になりました。だって、スゴい音量なんですよ。それが夕方の 6 時ころまで続くんだって。
全部が全部、大音量のバンドじゃあ無いとは思いますが、どっからも苦情来ないのかなあ?で、もひとつのライヴ会場の方にも行ってみましたが、やはりこちらも同様で、「ロック嫌い」なヒトをますますそうさせそうな音量です。

これってその辺の感覚的ダンゼツを「埋め」てるんでしょか?それとも「拡大」さしてる?
う〜む、カルチャ〜っていったいナニ?

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