Roll Your Moneymaker

Magic Sam


06-01-03 TUE.




え~、この曲を Magic Sam、としちゃうのはホントはマチガイなんですけど、いちおーギターをメインに、っちゅうことで⋯
案外ワタシみたいなパターンは多いのじゃないか、と思うのですが、まず Magic Sam を Delmark ので聴いちゃってから、追って(たぶんね)CBS Sony から出た Cobra 原盤のを聴いてみたら⋯
ま、ちょっと言い方は悪いけど「アテが外れた」っちゅう想いを抱いたというのが偽らざるところでございました。
もちろん、そんな印象を持つってのは、Cobra 原盤(ただし、この曲は Shakey Jake のヴォーカルで Artistic に吹き込んだものですが)の演奏のデキが悪い、なんてことはゼンゼンなくて、まあ、なんというか、ちょっとした時代的な味わいの「差」みたいなとこが大きいのかもしれませんが、どうにもワタクシとしちゃあ、シンパシーを持てない部分も多い(もっちろん 21 Days in Jail のような例外もありますが)、っちゅーのが実態でございました。

しかしそんな時期の Magic Sam の演奏の中でも、この曲についてはすでにいろんなヴァージョンの Shake Your Moneymaker などで「馴染んでいた」というせいもあってか、最初っから「親しみ」を持つことができたのでしょう。
ただし、それでも、そこにはワタクシが Magic Sam のギターということで期待してしまうモロモロのものがさほどあるワケではなく、ふ~ん、こんな時もあったんだ⋯てな、ま、かなり冷淡な接し方をしておったものです。
自然、この LP(そ、アナログ・ディスクでげす)がターン・テーブルに乗る機会は減り、アナログで所有する Magic Sam の中では一番クリーンな盤質を保ったまま⋯

久しぶりに聴くこの曲、やはりワタシの中の Magic Sam 像とは「いささか」ズレがあるのではございますが、でも、これだってご本人がちゃんと弾いていることに変わりはないんであって、あれ(一連の Delmark、そして伝説の Ann Arbor でのライヴ⋯)も Magic Sam なら、これも Magic Sam。
すでにして「彼のギター」として明確に識別し得るだけのものは持っていると言えるのですが、特に Delmark での West Side Soul のイメージで聴いてしまうと、やはりそこには「ある落差」が存在してしまうワケですねえ。

ま、この曲自体は確かに彼の Cobra 時代にあたる時期、1958 年の録音ではあるのですが、ここでヴォーカルをとっている Shakey Jake が一応フロント、ということで、レーベルも Cobra ではなく Artistic に吹き込まれたものです。
ベースは Syl Johnson と Willie Dixon、ドラムとピアノは「?」らしいのですが、この Shakey Jake は後に Magic Sam の Crash でのレコーディングに助力してくれたのでした。
ま、実際に彼がブレイクする(?)のはやはり Delmark での 2 作が大きいのですが。

え? Ann Arbor ですか?
もうアレはワタシからしたら「奇跡」ですね。
こんなことゆうたらシカゴ・ブルース・ファンダメンタリストどもから石を投げられるでしょうけど、そいつらの崇め奉るいわゆるシカゴのブルース聖人(うぷぷぷ)どもが逆立ちしても適わないストロングでピュアなサウンドの暴風雨(?)の凄さ!
ああ、これを生きてる間に聴けてよかった!ってヤツ。

そのイミで言うなら Roll Your Moneymaker はなんちゅうか印象には残るけど、Magic Sam ゆうから聴いてみたんですけど⋯(無言)
って感じ?

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