Mademoiselle Aimee

Clementine & 松田 文


06-01-11 WED.




昨日のカンタローのギターに続き、それだったらこれも採り上げなきゃ、ってのを一曲。
なにやら Clementine(英語読みじゃとーぜんクレメンタインですが、そこが「おフランス」ざますからクレモンティーヌとなるようでございます)とかゆうフランスのねーちゃんがトーキョーに休暇を過ごしに来た、っつーコンセプトで作られたアルバムらしく、「いかにも」っちゅうジャケットのデザインになっちょります。
しょーじき、ワタクシこのねーちゃんのことはよー知らんし、当時、ちょっとだけキョーミがあった GONTITI が参加しとる、っつーんで買ってはみたものの、有り体に言えば「買うほどのもんではなかった」CD っちゅう印象でございます。
ま、GONTITI 自体のサウンドもここでの演奏にはスグ飽きちゃったし(!)、この Clementine のヴォーカルにしたって、いったいどこがいいんだ?てなもんですからねえ。
よっぽど売りとばしちまおうか、とも思ったのですが、なかでたった一曲だけ、うぉっ!と思ったのがありまして⋯
そ!それがモチロンこの Mademoiselle Aimee なのでございますよ。

いえいえ、ヴォーカルなんてどーでもいいんざます(ヒドいっ!)。
モンダイはこの松田 文なるナゾの(?)ギタリストの「うっひょ~~っ!」ちゅうようなスライド・ワークなのでございますよ。
これまで、ワタクシの中にあった、いかなる「スライド・ギター」のコンテクストとも遊離した、キモチいいんだかワルいんだか判らないよな、それはそれはユニークなギターに、すっかり参ってしまったのでした。

ワタクシの馴染みのスライド・ギターってのは、とある位置から(始まる位置はさほど重要ではない場合も多いんですねえ)所定の、っつうか正しい位置めざしてスライド・バーがスムースにアップしてって、カチっとキメる!これが常識でございます。
しかるに、ここではスライディング・アップしてたバーが何度か「戻って」みたり、また、うんと上がったのがまた下がって正しい位置に来たり、とそこらが自由自在、融通無碍、さらに上がってく途中で音が消えるに任せて行方不明になったりするんですからタマりません。

いやはや、変な表現ですが「タダモンではない、にもほどがある!」ってな(いい意味での)「とんでも」なギターなのでした。
ただし、普段の(?)彼はどうやら Les Paul でガリガリのパンキッシュなギターも弾きまくっておるようで、そこら、彼がよくバッキングをしている Sion たらいうヴォーカリストのサンプル音源ではけっこう聴くことが出来ます。
しかし、この Mademoiselle Aimee みたいなタイプの演奏ってのはあまり無いのでしょうかね?
彼のリーダー・アルバムらしき CD を掲示したサイトも発見したのですが、ナゼか WMP エラーが出て試聴は不可能になっておったため、そこらはまったく不明でございます。

その松田 文、このアルバムには他にも Dans la rue、Tu ne dis jamais でもバックに参加してはおるのですが、前者ではミュートしたリフを全編カマしてるだけ、っつー感じだし、後者ではガット(?)でボサノヴァっぽいリズムを切り、途中、短いギター・ソロでは昨日のカンタローみたいな、でも、やはりここでもフィンガー・スライディングが「往復」してるよな独特な味を一瞬だけ見せてはくれるものの、他はアルペジオ程度で、さほど彼のことが「判る」っちゅーほどではありません。
やはり本業(?)はバリバリのロックで、でもアコースティックぽいのもやるぜ、みたいな「裏」の顔なんでしょかね?
ま、ちょっと検索してみても、どうやらそっちにウェイトをおいた活動がメインのようですから、この Mademoiselle Aimee での演奏は「余技」だったのかもしれません。
にしても、なんと味のあるギターでしょ。

でも、この Clementine ってえひとの歌の世界には「まったく」共感できるものが無い(あ、モチロンそれは「ワタシは、ね」ってことですから、きっとこゆのがお好きな方もおられるんじゃないでしょか。この手の「おフランス」系ふにゃふにゃヴォーカルっての、ムカシも早瀬優香子の「2/3 amino co de ji」なんてのがありましたが、けっこーファンが多かったんですよねー)のでアルバムとしての紹介(会社、シリアルなど)はしないどきます。

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