Dust My Broom

Hound Dog Taylor


06-01-12 THU.




おおかたの予想どおり(?)、本日の Back to the Blues Slide(?)やはり昨日とは実に対照的なスライド・ギター、つまりラフでワイルドかつラウドな、と来たら、そりゃもうこの御方!Hound Dog Taylor が最適任者でございましょ。

Ohio 州 Cleveland の Smiling Dog Saloon で 1974 年の11月22日から 24日にかけて録音された「ライヴ」でございます。

オレは今晩 3 ステージだぜ〜! 朝の 5 時までやっちゃうからカクゴはいいか〜? サツにだって止められねえぞ〜!

てなことをぶちあげてから始めるこの Dust My Broom、相変わらず重心の低い、ヤらしい(?)ブーギで、そこらのおっさんが、えげつな~いダンスをしてるのが似合いそうでございますよ。

これも、ここでは何度か登場した話題ですが、たしか CX の「ミシシッピー・クロニクル」だったかで、地方のジューク・ジョイントで踊る付近のおっさんたち、ってえ映像がとっても印象的でしたねえ。
金田デルタ氏じゃないけど、ホント、ブルースはダンス・ミュージックでございます。
そこんとこ忘れちゃうとヘンな「もったい」つけ始めるのよねー。

ま、Buddy Guy の超絶スロー・ブルース(?)Come See About Me みたいなんもいいですが、やはりこの Hound Dog Taylor のブーギを聴いておりますってえと、自然に骨盤がグラインドし始める、ってえのはなんざんしょ、そこら、根源的なエネルギーを「励起」さすパワーを持っているからじゃないでしょか?

他にも、あの Frank Frost のバックのギターが、5 弦の 5 度の音を一音上げない、ワイルドなブーギを刻んだときにもそれは感じますねえ。
なんだかあのブーギ独特の、ある種ムラのある(?)リズム・パターンってヤツがミソなんでしょうねえ。
で、またその辺がネック(?)になって不慣れなドラマーが「ブーギは難しい」なんて言う原因でもあるのでしょうが。

ところでちょっとハナシは変わりますが、タレントさんに歌わせて、ついでにギターなんぞもいちおう弾かせよう、なんてえ売り出し方針が決まって、ギターの弾き方を教えたりしても、たいてーは「等間隔ストローク」しか出来ないんですよね。
そこを見ると、ああ、こいつ「付け焼き刃」だな、ってバレちゃう。

なまじカネはあるから、スゲぇいいギターは持ってたりすんですよねー。でも、その単調に往復してるだけのワイパー・アクション(?)のストロークを見れば、ちょっとギターが可哀想になっちゃう。
たぶん、せめてギターだけでも「おおっ!」ちゅうスーパー・ヴィンテージ・クラスやらレア・コレクションものを持たせてハクつけさそう、ってえ親心(?)なんでしょうが、かえってココロ寒く感じるのはワタシだけ?

え?妬みとも言う? がははは〜!

てなことはともかく、そうゆう肉感的なブーギちゅうことでは右に(も左にも?)出るものはいない!ってなプレゼンスがダダ洩れしてるっちゅう意味で「最強」なのが Hound Dog Taylor と Houserockers なんじゃないかな。
これと比べちゃうとリズムの破壊力ってとこでは Elmore も及ばない(つ〜か別なファクターでは上を行ってるんですけどね)よな気がするなあ。

まあ、Lil Ed & the Imperials が近い部分も持ってるけど、やはりこのストイックなまでの(?)猥雑さには及ばないんだよね。

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