Born In The Bottoms

Lightnin' Hopkins


06-01-14 SAT.




スライドばっかし聴いてると脳が溶ける(なんのコンキョも無い迷信です)といけないので、今日はちょっとちゃう線を、ってこれまたこれで別な意味でデンジャラスかも。

かなりヘヴィなスローなんですが、なんたってその歌詞がなかなか「ただごとじゃない」。
どうやら自分の「生い立ち(?)」を語りも交えて歌っているようなのですが、そこら英語のなかで生まれ育っていない悲しさ、ところどころワケ判らないとこがありまして、「とてもカンジンなところ」らしいのがよく聞き取れないのでございますよ。
ま、確かに、そこにもってきて彼のテキサス訛りも加わっているでしょうから、よけーワケ判らんのもムリはないのかもしれませんが。

いちおう、伝記などでは、彼の生まれた土地を、Dallas と Houston を結ぶ HYWY 190 のちょうど中間地点、Centerville としているのですが、ここでの Lightnin'は

オレは「どん底」で生まれた

と歌い、Down by the river⋯と同じような言い方で Down by the Devil's Den(悪魔の巣窟?)と歌っているように「聞こえる」のですが、それが正確にはなんと言っているのか、がいまひとつよく判りません。
もしかすると、なんらかの常套句なのでしょうか?
キリスト教、あるいはその周辺の「文化」に関連したものだとしたら、そこらの素養がないワタクシとしてはまったく「お手上げ」でございます。
ま、いちおー念のため Centerville 周辺の地図を当たってもみましたが、それに該当しそうな地名は発見できておりません。
北風が吹き込むボロ家だった、てなことも言ってるようなんですが、そこもあまり自信が持てませんねん。

さらには父親が Preacher: 牧師(あるいは説教師?)であったこと、そして母は聖人のようであった( Sanctified: 聖別された)てなことを歌っているようですが、これも伝記では彼が 3 才のときに父は死んでいるんじゃなかったっけ?⋯と言うのはあくまでこの曲が自伝的なもの、とゆう前提だからであって、そうじゃなく「まったくのフィクションだ」ちゅう可能性もあるんだよね。

さいわい(?)この曲の歌詞、ってのにたどり着きはしましたが、母が言うには「父がお前を殺そうとしてるから逃げなさい」だと。
なんとなく、ツジツマが合わなくて「?」の連続です。


でケッキョク、はっきりしたことはなにひとつ判らなかったのですが、ヘッドフォンから流しながら、目を閉じてその世界に身を任せてみますと、なんだか、フシギな優しさ(通常の「家庭的な」優しさではなく、それらに背を向けた ─ あるいは背を向けられた、か?─ 道を歩く者の「回想」として、半ば諦念にも似た「肯定」でしょか)を感じてしまいます。

アグレッシヴでグイグイ迫ってくるよな Lightnin' もいいですが、ここでの、両親を回顧でもしているような彼の口調(って実際は歌っているので「口調」ってのはヘンなんですが)の柔らかさ、抑えた感情みたいなものもまた、タマにはいいなあ、って感じでしょか。

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