MEMORIES of SUMMER

2002-08-31
昨夜、掲示板に、デザイナーの中野裕通さんがねぶたとねぷたに触れてる、と書き込んだヤツがいました。弘前は NEPUTA だ!とゆうのは後から言ってるだけ、っちゅうワタシの説が気に入らない津軽ウヨクかな。
ですが、ワタシは、昔っから「NEBUTA」と言ってきたし、周囲も「それが当然」という空気でしたから、急に「NEBUTA じゃない!NEPUTA だ!」というのは「認めません」。

もちろんワタクシも、弘前の伝統的なねぶたと、青森でその名を使って繰り広げられているカルナヴァル様のものは「違う」ってのは当然ながら重々認識しております。

どうも「NEBUTA」って名前を青森市が全国的にしちゃったのは事実でしょうが、だからって、青森が「NEBUTA」なら弘前は「NEPUTA」だ、ってえのは実にくだらないツッパリだよな。
昔っから私のまわりで「NEPUTA」なんて言ってたヒトはいなかったね。もうそれは生活実感なワケ。

いいですか?語源学から行くと「眠り流し」から来ているのであれば本来「ねむた」流しであったハズで、初期の古文書でも「表記」は「ねむた」あるいは「ねふた」となってますよね?
眠たいの転訛が「ねぶてぇ」と「ねんぷてぇ」に分化したのは間違いないでしょう。
しかしそのさらなる転訛「ねぶた」と「ねぷた」の「どちらが正統であるか?」なんて一刀両断できるようなものじゃありませんよ。

現にワタクシ戦後すぐにこの弘前で生まれ、合同運行が必ず通る土手町に住んでいて、祭りが近づくとイヤでも「ねぶた(ただしぶの音は、むとぶの中間的な音に聞こえていたものです)」始まるからどうこうゆう会話が飛び交うワケですが、ワタクシの記憶のなかでは「わざと」ねPUた、と発声していた人ってのは記憶にありません。ですから初めて NEPUTA ゆう言い方を聞いたときはなんかヘンなこだわりでもあるヤツなのかも?思ったくらいですよ。

さらに高校の学祭でねぶたを作ったときも寝てる豚、つまり寝豚を作って盛り上がっていたものですが、担任や生徒の家族からでも「ぶ」じゃない「ぷ」だ!なんてこと言われておりませんからねえ。
そんだけみんな NEBUTA で通してたゆうことでしょ。

弘前のねぶたが正統なねぶただ、ってのはまったく同感です。
ですが、青森が NEBUTA っちゅうならこっちはもうひとつの転訛 NEPUTA にする、ってのは間違った郷土愛だろ!誰が調べたって「ねぶた」は弘前が先で、青森のは観光的にぶち上げた「お祭り」であって、弘前の民俗行事「ねむた流し」に始まる「祭礼」とはまったく異なるもの。

だいたい、故事に深入りすれば「ねぶた」と取れる祭礼や行事は遠く下北半島にまで伝播していたもの。たかが「BU」を「PU」に変えただけで差別化する、なんてみみっちいよな。
両方見たら誰だって「こりゃ、まったく違うものだ!」ってわかるんだから。

まずは弘前は NEBUTA じゃない NEPUTA だ!などという狭量で愚かな愛郷心ってのがイヤ!
その違いが判るひとを大事にすべきであって、くだらない発音の違いなんかで差別化する必要なんてねえよ!ってこと。

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