A Fool For You Otis Rush 06-02-26 SUN. | かって*Valerie Wellington でもこの曲を採り上げておりますが、彼女のそれが、言わば「歌うこと」を全身全霊で追求した Diva のオーラに溢れたパワーで左わきをえぐり込むよにキマるのに対し、この Otis Rush の歌は、もっとナチュラルな、彼の人生そのものが「熟成した」滋味に満ちた燻った味わいが「スキルとしての見事さ」ではなく、もう、ブルースマンとしてのプレゼンスとしか言いようがない強さを持って迫ってくるような気がいたします。 Ray Charles で知られるこのナンバーも、そこから独立した「作品」として屹立し得るのはさほど容易なことではないと思うのですが、それを Otis Rush は( Valerie Wellington もそのひとりですが)充分に「自分のものとして」結晶させた世界を作り上げているのではないでしょうか。 途中、これと言ったギター・ソロも入らず、むしろ歌に集中したような作りでありながら、もうたっぷりと彼のすべてを堪能できたような印象を与えてくれる曲ですねえ。 収録アルバムは Quicksilver Records / This Way Up PHCR-1248。 陰影を感じさせるキュートな(?)ピアノは Bill Payne(うふっ、「あの」リトルフィートですぜ!)、そしてバックでの通奏和音がメインながら、程よいプレゼンスで全体を染め上げるハモンド B-3 は、これもキーフ・ハートレイ、トラフィック、ジョー・コッカー、エリック・バードンなどとの仕事で知られる Mick Weaver。 Tony Braunagel のドラム(これは取り立てて言うほどのこと無い感じ⋯)に、同じく地味なベースが Greg Rzab の他に The TEXACALI Horns のブラスが加わって曲の重心をぐっと下げています。 ところで、ぜんぜんハナシは変わりますが、このライナーに掲載されている Otis Rush のギターを持った画像ですが、Fender Strarocaster のレフティーのボディ、本来なら丸みを持っているハズのエッジ部分が(そりゃ Telecaster ほどじゃないにしろ)やたら角張っているような気がするのはワタシだけでしょか? あ、ついでながら、ブリッジの駒はブロック状のダイキャストに見えるけど(モノクロ写真なんで正確な判断は出来ないのですが)まさかグラファイト、ってえことは無いよね? 逆にそうだったら「やるぅ!」ってカンドーしちゃいますが。 どうやらスプリングを強くしてか、はたまたブロックを噛ませてか、ハード・テイル(これを「テール」と言うのにはどうもテイコーがあるのよねん⋯ え?その「テイコー」なんてカタカナのほうがよっぽどテイコーあるって?)仕様にしてるみたいですね。 で、さらに蛇足ついでに、このライナー、Otis のマークみたいにテンガロン・ハットとラトル・スネイク、そして Fender Mustang を組み合わせたイラストが登場してるんですが、ああた、Otis Rush に Mustang て⋯ まるでもう予報どおり、朝のうちの曇り空から 11 時ころには弱い小雨になり、お昼ころにはやや本降りっちゅう(あまり強くはないけど)雨になってしまいました。 でも、こっちは朝のうちに軽く ROCK 4400 で走っておりましたけどね。 気温は不気味なくらい(?)高くって、頬を撫でてく風がミョーに生温いくらい。 で、そんなですから、雨も「とーぜん」てなもんでしょか? あまり遠出はせずに、家を中心に円を描くような周回コースでのお散歩でしたから、最初のうちの小雨でやや周回の直径を縮め、本降りになる前にブジ帰着することができました。 乗れたのはちょっとの時間でしたけど、まあ、別にがっつかなくても、私の場合、自営業で、日中でも、外出する用事はけっこうあるので、晴れていたら(運ぶものがクルマでなきゃ無理だ、ってなときは仕方ないですが)乗る機会はいくらでもあるとこが恵まれて(?)おりますからさほど悔しくはない⋯と言っておこう。 どうやら明日は晴れるらしいけど、気温がいっぺんにマイナスまで下がるかも、だそうですから、ま、ジョーキョーを見てから、歩いて、にするか ROCK 4400 で、にするかを決めよっと。市内の移動だけですから、クルマで行くほどでもないし、ね。 |
アルバム一枚で買うほどでは、って音楽もありますよね。 こないだっから bbsで話題になってた(って私ひとりが話題にしてたんですけど)Yoshikaが m-floとコラボした Let Goのライヴ・ヴァージョンも iTunesでダウンロードしちゃいました。 スタジオ盤もいいんですけど、このライヴ盤も、とてもライヴとは思えないその歌のクォリティが試聴しただけで「ひしひしと」迫って来て、やはり 200円出して買っちゃいました。ただウマい、というコトバではその百分の一くらいも描き尽くせないような得体の知れない広がりを持った世界。 たったひとりの少女の中にある宇宙⋯ |
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No.1406