30th Party

Atsuki Kimura


06-03-16 THU.




つい先日 Just Luck Records(これって JASRACをおちょくってる?)からリリースされたばかりの木村充揮の活動 30 周年記念盤でございます。
初期の大ヒット「おそうじオバチャン」から後期の作品までをセルフ・カヴァーした録音ということですが、やはり「おそうじオバチャン」なんて聴くと懐かしいですねえ。
最初に聴いたときは、なんつう声や!と思いましたが、その部分はもちろん現在も「健在」でございます。

ここではゲストにギターの三宅伸治、飛田一男を迎え、さらにコーラスとして大西ゆかりも加えておるらしく、なかなかに「ゴージャスな」音の作りとなっております。
ま、もちろん、それがすべて「いい方に」作用してるか?となると、そこらは聴くひとによって好きずきではあるのでしょうが、セルフ・カヴァーという位相で見れば、これはこれでいいのかもしれません。
まるで「リトル・テンポ」に河内音頭をやらせてみました、ってな感じのエスニックなトーンが飛び交う「スッポンポン」なんて、なんだかほんわかしてていいし、同じような仕立ての Osaka Rainy Blue なんてなかなかいい味を出してるように思います。

実はワタクシ、しょーじき言うと彼の「どスロー」はちと苦手なんですが、そこらバックの女性コーラスが和らげてくれてて、割と気楽に(なんて言うと叱られるか?)聴くことができました。
なんたって、かっての「憂歌団」のライヴを、コミックバンドみたいに楽しんでたほうなんで、アルバムでシビアな「どスロー」を聴くと、「なんかちゃうなあ」となったもので⋯
なんて、そりゃとーぜん、そんな聴きかたをしておるワタクシが悪いのではございますが。

いつの間にか三月も半ばを過ぎて、そろそろあちこちでも異動の季節になってまいりました。
ワタクシの身近なところでも、某大物(?)の大移動(だってこれまでは県内や隣の県まで、てなとこだったのが、一気に 500km ほども向こうへ、でございますから、スゴい!
もちろん、ご本人の希望による異動ですから、将来が楽しみてなもんで、こちらも一緒にポジティヴになります。
確かに実距離では遠くなっておりますが、以前の任地が支線のまた支線と分け入ってったよな位置で、かえって不便だったことに比べれば、むしろ新幹線でどか〜んとイッパツであっちにもこっちにも行けるってワケで、かえって便利になるかもしれません。
ま、職場の方はこれまでとはだいぶ勝手が違い、当初はそれに順応するのでタイヘンかもしれませんが、趣味の世界での環境は一気に「改善(?)」され、これまでは同好の士なんてもんがまるっきり見当たらない環境でしたから、こんどはその地元で色々タンケンする楽しみもあるでしょうし、また新しい付き合いを見出すことになるかもしれません。
その街は、そっちでは有名なひとも輩出しておりますし、おそらく、それなりの素地があるのではないでしょか。

そしてそれとは別に「味」の楽しみもありますよね。
新しい街で、ぶらりと入ってみた初めてのお店がなかなか美味しかったりしたら、それだけでしあわせになる(って、それはワシだけか?)てもんでございます。
その新しい職場の同僚が案内して連れてってくれるお店ってのもいいですが、やはり、たとえ単なる偶然からだったとしても、「自力で」発見したお店ってのは嬉しいものでございます。

もっともそんな悠長なことを言ってられるのも、せいぜい人口 50 万人クラスの都市くらいまでで、こと東京都区内、なんてことになりますってえと、あまりに広過ぎて、偶然もクソもございません。
ちょっとは情報を浚ってからじゃないと、とんだ徒労に終わっちゃうキケンがありますからねえ。
例えば蕎麦!
いまのとこ、都区内で「偶然に」発見した蕎麦屋、ってのは「ありません」。
ま、強いて挙げれば「あの」筋で前を通りかかって入ってみた「 K 薮」くらいでしょか。
あ、もちろんマズくなんかはありませんでしたが、究極の(?)スタンダード、とめごろおさんを連れて行きたいと思うか?ってのに対しては、時間的&空腹的(?)余裕さえあれば、そっからなら並木薮まで行っちゃうなあ、てもんでしょう。

そこいくと、中規模の都市ってのは、ほどほどに広く(つまりタンケンのし甲斐があって、しかもすぐ調べ尽くせないので長く楽しめる)、かと行って広すぎないので、天気さえ良ければ自転車でだってほっつき歩けます。
いえいえ、それがけっこう重要なんですよ。
そりゃ全部、歩いてタンケンしたらカンペキなんでしょが、それじゃあまりに効率が悪いですからねえ。自転車ってのはその点、一目で「なにも無さそう」な通りではスピードを上げ、なんか匂ってきたら(あ、これは「食いしん坊の「カン」ってヤツですね)スピードを落として、気を配りながらゆっくり進むこともできて、行き過ぎてちょっと戻る、なんてのもカンタンだし、駐車スペースなんて無さそうなとこでも自転車だったら駐め放題ですから、なにがあってもダイジョウブ!

なにより、クルマで走ってて面白そうなお店に気付くことも無いではないのですが、後続車があったら急には止まれないし、また駐車スペースが無かったり、あってもいっぱいだったりして、気にはなりつつも通過してしまう(で、そのうち忘れちゃう⋯)なんてケースがけっこうあるんですよ。
それにもひとつ、自転車ならでは、ってのがホントに「匂い」なんですねえ。
クルマじゃたいてい車内の隔離された空間で快適なエアコンの恩恵にあずかってたりしますから、特に「食」カンケーのお店に近づくと漂ってくる「匂い」ってヤツ、これが判らないのですよ。
ま、ワタクシくらい喰意地が張っておりますってえと、その店の厨房からの排気の匂いだけで、「ダメだこりゃ」とか、そこの「味」までを類推する、っちゅうスキル(暴挙とも言う)を持っておりますので、そこら、自転車ってのは都合がいいのでございます。
クルマだと、そこんちの駐車スペースにやっとバックで入れて、どれ、とドア開けたとたん、げっ!この匂いは⋯なんてことになりますが、時すでに遅し⋯

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