Jelly Jelly

Roscoe Gordon


06-03-22 WED.




お馴染みの Jelly Jelly ⋯のハズなんですが、Gatemouth のとは歌詞がかなり違っております。
それでも全体のフンイキ(?)はまごうかたなき「あの」Jelly Jelly なんですけどね。
やや不安になって来たあたりで、あのお馴染みの歌詞が登場して、ああ、良かった、ちゃんと(?)Jelly Jelly だった、と安堵の胸を撫で降ろすのではございますが。
ま、そこさえキメれば Jelly Jelly だ、っつうことも言えるワケで。

カナダのレーベル Stony Plain からのアルバム MEMPHIS, TENNENNEE に収録されたこの曲、イントロじゃ、なかなか凝ったピアノ(なんかこの「廻しかた」どっかで聞いたことあるなあ、と思ったら、あの Buddy Guy の Come See About Me だ!)が聴けます。おっ、スゲぇ!Roscoe Gordon なかなかやるじゃん!⋯と思ったのもつかの間、ライナーによると、もひとり「ちゃんと」ピアニストがクレジットされておりました。
しかも後でヴォーカルのバックでも、このコロコロ廻すリックが使われておるとこを見ますってえと、やはりこのピアノはマチガイなく Matt McCabe でございましょ。
そして歌が始まると、カウンターはなかなかイキのいいサックスが務めますが、これ、二人クレジットされてる Doug James か、それとも Gordon Beadle のどっちなのかはちょと不明。
と、そこまではいいのですが、二番の歌に入るってえと小ウルサいギターが実に「煩わしい」!うっせえなあ、と思ったらそれ、「やっぱりね」のデューク・ロビラード。
ま、プロデューサーでもあるらしいんで仕方ないけど、もっと「クサい」ギタリストをちゃんと起用して欲しかったなあ。
サックスまでは良かったんだけど、ギターが全面に出てからはなんだか「軽く」なっちゃってます。

それでも、Roscoe Gordon のヴォーカル自体は、なかなか味があってヨいのではございますが、まるで空隙恐怖症ででもあるかのようにべったし音を塗り込めてしまうギターでいささか興ざめとなるのも事実でございます。ここにギター・ソロじゃなく、サックス・ソロ入れたら良かったのに、と思っても、そーは行かないのが浮世のならい⋯
この曲も、自分でも歌う曲なもんで、ついつい思い入れを持ってしまっておるのでございますが、少なくとも、この曲におけるマイ・フェイバリット・ギターは、ってえと、なんたってリッキー・ハーシュでございましょう。

え?知らん?いけませんねえ。

さて、上で出て来たリッキー・ハーシュですが、サザーン・ロックに詳しいかたなら知ってるかもね。
あ、「詳しい」ってのはサザーン・ロックったらオールマン!てなナントカのひとつ覚えみたいなんじゃなく、ちゃんと向き合ってるマニアだったら、ちゅう意味でございますので「ある種」踏み絵みたいなもんかも〜!
そう。Mobile, Alabama ⋯と来たら例のライヴで、お馴染み(?)Macon Georgia Greasy Hambone Blues ですがな。

I said stoop down baby ⋯と始まるネッチョネチョな(普通ならコッテコテな、ゆうとこなんですが、なんたってGreasy、あるいは Greezy っちゅう「脂ギトギトな」、ですからねえ)スロー・ブルース。
なのに(?)ちゃんと

Jelly, Jelly, Jelly... Jelly Roll Stays On My Mind ⋯

が出てきて、なんや、これ Jelly, Jelly, Jelly の変種やったんか!となるんですけど、そのイントロ!リック・ハーシュの(たぶん)レスポールじゃろ、ってギターが実にもう脂ぎっててイイ(?)んですわ。
ワタクシ、めったにコピーはしないんですが、カンド〜のあまり、このギターだけは「なぞって」みたものでした。でもモチロンそれでこの曲を始めるてなことはいたしません。言わば深く味わうために同じことをしてみた、って感じですね。そうするとあらためてスゴさが判る⋯

オレ弾けるから参加させろ!てな職権濫用バカったれ某ロビラードの自己陶酔うるせえギター(え?ヒドい言いようだな?どういたしまして。三倍に薄めてこの程度ですがな)じゃなく、必要不可欠なギター!いいですねえ。フレーズに意味がある!存在感もある!人格まである!

と、ここまでそのバンド名をま〜ったく書いておりませんが、いいんです!
わかる人だけに向けて書いてますからねえ。

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