Somebody Loan Me A Dime Fenton Robinson 06-04-21 FRI. | Somebody Loan Me A Dime は USA に Say You're Leavin' と From My Heart を吹き込んだ翌年の 1967 年の Palos へ吹き込みで「この世に生を受けた」ものなのですが、1967 年、ということでは資料によって、Giant への Farmer's Son と Let Me Rock You To Sleep の吹き込みが「先である」としているものもあります。 この Somebody Loan Me A Dime のちょっとユニークな「半音上げ」はまことに印象的で、特に通常は 9・10小節目でドミナントを半音上げるってのが「ありがち」なところ、トニックの半音上げはちょっと類を見ませんからねー。 これは今から 30 年ほど前のおハナシなのですが、当時の The Blues から日暮氏と高地氏のおふたりが弘前にお見えになり、当時のブルース喫茶キャヴァーンでブルースのレコード・コンサートを開いてくださったのですが、その時にお土産として持ってきてくれたなかにこの Palos 原盤とともに「あの」悪評高き Seventy 7 の「まるでバックにツェッペリンがついたような」ハード・ロック版 Somebody Loan Me A Dime があって、ネがおちゃらけてるワタクシなぞ、うっかり「スバラシい!」なんて言いかねないとこでしたが、いしいひさいち描く広岡センセみたくメガネの奥からギロ!なんて睨まれそうで自粛(?)したものでございました。 さて、冒頭でも触れておりますが、1967 年の Fenton Robinson は(どちらもその月日が特定出来ないらしく、そのためにその前後関係については異説があるようですが)Palos と Giant というふたつのレーベルにレコーディングをしております。 Somebody Loan Me A Dime : Palos 1200 I Believe : Palos 1200 ここではピアノに Albert Gianquinto、ベース Bobby Anderson、ドラムが Sonny Freeman にテナーの Bobby Forte、トランペットの Kenneth Sands も加えたバックでした。 そして Giant では Wayne Bennett のギター以外パースネル不明のピアノ、ベース、ドラムそしてブラスで Farmer's Son : Giant GT-702 Let Me Rock You To Sleep : Giant GT-702 を吹き込み。続いてこれも同じく Giant に You're Cracking Me Up : Giant GT-705 I Put My Baby In High Society : Giant GT-705 を録音しています。ただ、この録音は 1967 年とも 1968 年とも言われ、また別テイクの存在を示唆している資料も存在します。 そして 1969 年には、これも Giant へ There Goes My Baby : Giant GT-1122 Fen-Ton A Soul : Giant GT-1122 を吹き込みしています。この一連の Giant 録音では Wayne Bennett のギター以外、ピアノ(最後の曲だけはピアノの替わりにオルガンになってますが)、ベース、ドラムそしてブラスの一切のパースネルが不明です。 と、ここまでは Chicago での録音だったのですが、さあ、次が問題の(?)ハード・ロック版 Somebody Loan Me A Dime でございます。 1970 年の Tennessee 州 Nashville、Music City Studio でのセッションでは、プロデュースした Tim Drummond ってのがよほどのスットコドッコイだったんでしょうか?ナゼか Fenton にはギターを「弾かせず」、かわりに出来損ないのレッド・ツェッペリンみたいなギターを弾く Mac Gayden と Troy Seals(どっちが主犯か不明ですが)に「御任せ」にしてしまい。ベースは自分(つまり Tim Drummond ね)が担当し、ハープの Ed Killis( Kollis としている資料もある)にドラム Karl Himmell、そして氏名不詳のブラスという布陣で The Gateway : Sound Stage 7 SS7-2654 Leave You In the Arms : Sound Stage 7 SS7-2654 Sideman : Seventy 7 77-109 I'm Not Through Lovin' You : Seventy 7 77-109 Give You Some Air : Seventy 7 S7 2001-S Somebody Loan Me A Dime : Seventy 7 77-122 Let Me Come On Home : Seventy 7 77-105 The Sky Is Crying : Seventy 7 77-105 Smokestack Lightning : Seventy 7 S7 2001-S Little Red Rooster : Seventy 7 S7 2001-S Moanin' For My Baby : Seventy 7 S7 2001-S Don't Start Me Talking : Seventy 7 S7 2001-S Stormy Monday : Seventy 7 S7 2001-S を録音しています。 当初の Seventy 7 S7 2001-S のライナーには Give Me Some Air だけは Memphis の Fame Studio で録られた、と記載されていた(未確認)そうですが、ある資料では、周辺の証言によって、それは事実ではないようだ、としてありました。 また別な資料では Memphis で録音したのは Give Me Some Air ではなく、翌1971 年に録音された Little Turch で、おそらくそれと混同しているのでは?という指摘もなされています。 現実にその 1971 年の Memphis、Fame Studio 録音から上の Somebody Loan Me A Dime のシングルのカップリング曲も選ばれていますから、かなりごっちゃになっているのかも? ただし、この 1971 年録音では Fenton にもギターが「渡され」てはおります。 She's A Wiggler : Seventy 7 77-1 Little Turch : Seventy 7 S7 2001-S Mellow Fellow : Seventy 7 77-1 I Wanna Ooh! : Seventy 7 77-1 Laughing And Crying Blues : Charly CD BM 41 I Fell In Love One Time : Charly CD BM 41 ここでは Mark Tidwell( Alt:Titwell )のギターが加わり、キーボードに Sandy Kaye、ベースが Neal Dover、ドラムは R."Tarp" Tarrant となっています。 この Memphis、Fame Studio 録音は「まとも」。 収録アルバムは Charly CD BM 41、Mellow Fellow。ただし「もれなく」キョーフの Nashville 録音もついてきますので、その落差をお楽しみいただけるかと⋯ と、前半のヤマ(?)を超えたとこで以下はまた明日。 昨日の夕焼けに恥じない青空が広がり、確かに風は強いし冷たいけれど、それでもこの太陽の光があれば、もうココロは充分に「春」です。 街並みの間から見えた岩木山がとってもキレイだったので、またまた自転車をブっとばして、郊外のリンゴ公園まで行って撮影してきました。 そして、そこへ向かう途中にある佐藤餅店を何気なく覗いたら、あっ!おいなりさんがあるっ!キキキキ~っ!と急ブレーキでお店の前に突入です。 まるっきりそんな予定じゃなかったけど、いえ、それどころか今夜のメニューは皮つきポテトとウィンナーのアルザス風、と決めて、材料だってもう揃えていたのに、そんなときに限って「有る」のよねー。 それでも、いつだって買えるワケじゃない貴重なチャンスを、このワタクシが見逃すとお思い?ほっほっほ!(ってなにキャラ?) さっそく 6 個、包んでいただいたのは申すまでもないこと。 例によってお店の方と、やっといいお天気になりましたね、などとおハナシもさせていただき(なんたって「覚えやすい」顔なもので、三度目あたりで「まいどさま」と言われます)、なごやかにお勘定も済ませて店を後にいたします。 まあ、ジャガイモもウィンナーもスグにダメになるよなもんじゃないし、ま、いっか?などと自分でナットクしつつリンゴ公園へ。 思ったとおり、ここからの眺めは、わざわざ来た甲斐がありました。 まだ季節が早いせいで、遊びまわるコドモたちの声も聞こえませんが、雪が消えた芝生はもうすっかり緑の輝きを見せています。 リンゴの花の蕾が次第に紅く色づいてきているせいか、リンゴ園を透かして見ると、赤みのかかった靄のように見えます。 それがいざ咲くと純白の花になるんだからフシギですよね。 そのリンゴの花もそうですが、もしかすると桜も、このところの低温続きで少し開花が遅れるかも、だそうですから大江戸ご一行様の弘前ツアー、もしかすると少しは花が残っているとこをお見せできるかもしれませんね。 |
permalink
No.1460