Don't Lie To Me

Son Seals


06-06-11 SUN.




これまた実にもう「おっ久しぶり〜!」の Son Seals でございますが、曲のほーはまあイロんな意味でよく知られておるナンバーでございます。
もとはモチロン Tampa Red ですが、むしろホワイト・ブルース関係でご存知の方も多いかもしれませんね。

てなことはともかく、このテイクでは滑り出し早々、あのパターンを紡ぎ出すベースが実に活き活きしてる、と思えばそれもそのハズ(?)なんたってこのベースは、あの Albert Collins のバッキングでひときわ光輝いていた、このところワタクシが「ブルース界では」最愛のベーシスト Johnny B. Gayden なんですからねえ!
(あ、ちなみにブルース以外じゃあ、お馴染みの Larry Graham に Scott Rafalo、そして Jack Casady ざます)
ホントに同じベースでも彼が弾くと、とたんにリズムが「立つ」んですよ。
モチロン、いわゆるベーシストのみなさんが認めるベストなベーシストってのはジャコちゃらゆうとこなんでしょが、前にドラマーのとこでも言いましたが、「その楽器の世界でベストとされるプレイヤーは、バンドの他のパートからは評価されない」んだよ。覚えときな!
ん〜、なんででしょね?

ま、これは極めて個人的な偏った視点なんでしょが、ベーシストが憧れるベーシストや、ドラマーが憧れるドラマーってワタシなんかからしたら「煩いだけ」なんですよ。せからしか〜!
お前ら、全体の音楽を考えろよ!ってなもんですね。
バンドとしての「アンサンブル」よりも自分が目立つこと優先すんのはクズだぞ。⋯と。

そこら、この Johnny B. Gayden って「やれば出来るけど」しっかりバックに廻って、全体のリズムを底支えしてるんだけど、そこに「不貞腐れて」ないんですよ。そこがいっちゃんスゴいかも。
どしても「なまじ」デキるひとは、オレにこんなことだけやらせんのかい!てなもんで不貞腐れちゃうんですよねー。

おっとっと、主人公そっちのけで Johnny B. Gayden ばっかホメちゃってましたねえ。
ま、Son Seals は例の特徴あるヴォーカルがいつもどおりで(あ、ライヴっちゅうことで、リキ入ってるかな?)、そのギターは(ナチュラルの 335?)やや軽いけど、そこそこよく歌ってますねえ。
もっとも、それ以上に張り切ってるのがピアノ(おそらくディジタル音源)の Sidney James Wingfield でしょ。実にもうコロコロと転げまわって遊んで(?)おります。

そしてなにかっつうとカズーを多用した Tampa Red に敬意を表して(?)たっぷりととらせるサックスのソロは Red Groetzinger。
やや単調なリズムになったりはするけど、まあ健闘しているドラムは David Russell。
でも、やっぱりクドいようだけど、ここでの MVP はベースの Johnny B. Gayden だよ。
つうか、Son Seals のギターに関しちゃ「居なくっても」いっこ〜に構わん、てなもんだな。

時は 1996 年 6 月の 20 日から 22 日、シカゴの Buddy Guy's Legend にコンソールやらレコーダー、各種プロセッサーを装備したレコーディング・モービルを横付けして店内でのライヴを Alligator がライヴ・レコーディングしたアルバム、Alligator AL 4846、SON SEALS LIVE SPONTANEOUS COMBUSTION に収録。
まあ、この時点では Don't Lie To Me のなかなかいいテイク、程度の存在感はあったけど Eastside Kings のこの曲を聴いてからっちゅうもの、iPodtouch のブルースのプレイリストから Eastside Kings に座を奪われて「蹴り出されて」おります。
ええ、アレには到底かないませんねえ⋯

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