Killing Floor

Carl Weathersby


06-08-27 SUN.




これもまた Carl Weathersby、2000 年の来日ライヴの音源でございます。
お馴染みのリフが始まると、こりゃもうどっから見ても Killing Floor なんですが、いえいえどうして、この Carl Weathersby のギターが実にもう饒舌で(あ、でもウルサく弾きまくってたりしてるんじゃなく、いわばニュアンスに満ち満ちてる、っちゅう感じでしょか)、そのもろ飽和したトーンが否応なく、イメージを充填していく⋯

そしてヴォーカルは案外スナオにメロディーをなぞり、無理っぽいとこがなくていいなあ。
⋯と思ってたら、途中からなんでかウルフの声真似(?)みたいのが入って来て、ま、あたしゃあ、そこがかなり「?」でございましたが、現場で状況を見ておりませんので、なんでこ〜なるの?ってとこがさっぱ判りませんので、その件についての論評は控えときましょ。
ジョークなんでしょかね?降霊術?イタコの口寄せ?

てなことはともかく、ワタクシ好みの軽くタイトでシュア、反応のいいドラムは Jesse "Chuckie" Watts。
飽きることなく、しっかりパターンを紡ぎ出すベースは Calvin "Skip" Gaskin。そしてもひとりのギターは Paul Hendricks。
なかなかコンパクトながら疾走感にも溢れたこのリズムはとても好き。
ついでながら、このバック・バンドですが The Vital Support っちゅう名前もあるようでございますよ。

これ、場所もいいのかもね。あの、とめごろおさん&いしがきじまちゃんと三人でくそじじ⋯うっぷす、Gatemouth を堪能したのと同じ目黒の Blues Alley Japan( 25 May 2000 )ですからね。
あのハコのスケールがいいんですよ。デカ過ぎず狭過ぎず。

ところで、江戸川スリム氏から送られてきた Carl Weathersby 公認の自作 CDでは表面に Gibson Les Paul D.C.らしきギターを構えた彼の画像がプリントされております。
このライヴでも、これ使ってたんでしょか?
ま、なんにしろ、この音はマチガイなく、Gibson系のハムバッキング P.U.でしょね。

さて、本日はセッションでございました。
ずいぶんと「まったりした」セッションでしたねえ。
夏の疲れ(?)が出て「お休み」にした方が多かったのか、人数はかなり「少数精鋭」となっておりましたが。

それでも京都からおいでになり、偶然 BLUES'N に立ち寄ったばっかりに「とっつかまり」セッション三昧のサタデー・ナイトとなった山川さんという方が来てくださり、二夜連続でセッションということで参加してくれました。
やはり、初めて一緒に演奏するひとってのは楽しいですね。いろんな刺激を受けます。
京都でブルースバンドに入っているようですから、さすがに手慣れてますねえ。

それにしても昨夜は板どんをはじめ(なんと持ち込んだ二本ともに「はこモノ」)、みなさま 335 みたいな ES XXX TD 系ギターばっかしで、唯一ソリッド・ボディはワタクシだけになっておりました。
あ、別に肩身が狭いとかゆーことはございません。むしろこーなるとかえって目立ってよろしい、てなもんでして。
だいたいワタシの好きなブルースマンにはソリッド派(?)が多いんですよねー。

ときどき Washburn とかゆうのを使ったりもしてましたけど基本的にはノン・リヴァースの Firebird っちゅう Clarence "Gatemouth" Brown、ワタシの知る限り Fender Telecaster 命!の Albert Collins、Vanguard 時代でしたか、Guild Starfire なんてのを使ってたけど、やっぱりトレードマークみたいな(だって Fender にはシグネイチャー・モデルまである!)Stratocaster の Buddy Guy、実にいろんなギターを使ってますけど、ワタシの中ではソリッド優勢か?って印象が強い Hubert Sumlin⋯そして憧れの STUMBLE 杉様も B.C. Rich やら Thinline!

いえ、別に「はこもの」が嫌いとかゆうことはありません。
我が敬愛する偉大なる Eddie Taylor 師だって Gibson ES 355 TDSV ですし、Otis Rush や Magic Sam だって(あ、Magic Sam の場合は借りもののギターが多いそうですからあまりアテにはなりませんけどね)、さらには Carlos Johnson にしてもやはり 335 系のギターなりゃこそ、てな音で魅了してくれますからねえ。
やはり Otis Rush の影響でリヴィエラには一時キモチが動きかけたこともありましたっけ⋯
でもネが「怠惰」なワタクシでございますから、ソリッドと違って、常日頃の細やかな心配りを必要とする「工芸品のような」ギターはちと苦手でして、そこ行くと、まさに「近代の大量生産による工業製品」てな感じの Fender 社のギターのほがココロ痛まない⋯ってヒドいヤツでしょ?

なんたって Fender Guitars なら持ち歩くのにも、郵パックで送る(あ、これなんて ES 355 あたりの持ち主にゃ考えられないことなのかも?)のにもあまり神経質にならずに済むし(え?それはワタシだから?)、もったいなくて手がつけられない、なんてこともなくパーツやら回路もばんばん交換しちゃうし、なんだったらアナだってかっぽじりまっせ!
335 系のギターで回路あたりまではともかく(それだって滅多にいないでしょうが)、大事なボディそのものにメスを入れる⋯じゃなかったドリルで大手術、なんて話は聞いたことがありません。

でも、たま〜に一本くらいあってもいいかな?なんて思うこともあるんですが、そんなとき思い浮かべるのが、たぶんブルース業界ではアホちゃうか?なんて言われそなヘンなギターですからねえ⋯
え?聞きたい?
あのねえ、ホンモノの Mosrite じゃなく、それをパクった「全音モラレス」の Ventures モデル型のセミ・アコースティック!色は(たぶんそれしか無いとは思うけど)サンバーストってヤツね。
アレだったら惜しげもなくバリバリ改造出来そうやん?
あ、逆に、そんなレアなモデル、ヘンにプレミアムがついてスゲえ高くなってたりしち⋯

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