Zildjian day

02-09-20
けっこう前のことだけど、どうしたワケか、Zildjianのシンバルを買うと、ちょうど景品をくれる、って時に当たるみたいで、ハイハットを買った時には "People who SPEAK with their HANDS"という CD(Sony Music Special Products A-24306)が、18" Medium Crushの時は、"Zildjian day/375th Anniversary Tour Tokyo ’98"という VHSのヴィデオ・カセットが付いてきました。

しかしまあ、第375回とはスゴいです。
1623年、17世紀の前半からやってるんでしょうか?Anniversaryとある以上、年1回だよね。
ヴィデオの内容はトルコ人(?)Trilok Gurtuと、神保彰、そしてGerry Brownの3人の個々のステージと、3人によるセッションの記録映像からなっています。

最初に登場する、Trilok Gurtuは、敷き物の上に数々の打楽器を配置し、かなりオリエンタルな自由な構造(タイム・クロックともに)のリズム、あるいは「通り過ぎるリズム」を掬い上げて行きます。
基本的にはアコースティックなパーカッションばかりなのですが、それらをピック・アップするマイクの先にはディジタル・ディレイやディジタル・リヴァーブなどの空間系や、ディレイというよりはショート・スパンでリプレイするサンプラーと周波数変換を組み合わせたサーキットなどによって、いささかサイバーなエアー感を演出しています。
さらに口元のマイクでは、マントラにも似たつぶやきが・・・

そのテンポは自由に伸縮し、どちらかと言うと和太鼓にも相通ずる「間」を見せるかと思えば、ペダルも使用したドラム・セットに近い一画に向かうと「西欧的」な定常リズム的な刻みを聞かせてくれます。そして、アフリカ的な(というのは私個人の印象であって、その道の専門家(?)からすれば「違う」のかもしれませんが)シンコペーション。
それこそがアジアとヨーロッパを接ぐ立地にあることの結果なのかもしれませんね。

次いで登場するのは、お馴染みの神保彰。
DTXのパッドをトリガーとして、プログラムされたサンプラー音を自分でコントロールしつつドラミングするユニークなドラマーです。
いわばシークェンサのトリガーとなるクロックをマニュアルでタップしているようなもんなんですが、本人は頑くなに「シーケンサーは使っていない」と主張してます。
ひとつ感心したのが、ウッド・リム6本ボートのスゲえ深胴のスネアが、案外ショボい音するのねえ。ってコトです。こんな音が好きなのかなあ?

ややファンキィーさ&黒さは足りないものの、ハイ・ピッチなハイハット・ワークなど、なかなか勉強になるところはあります。
曲そのものは、ドラミングと同時に進行させなくてはならないため、いささか変化には乏しいのですが、一人でこれだけの音が出せれば、「フュージョン」界ではリッパに通用するのかな?(なんてなコトをゆーと角が立ちますねえ。すんまそん)
ただ、こうやってヴィデオで見てると「凄い」けど、意外とドライヴ・ミュージックに向いてるってのを、たまたまCDを持ってた知人のクルマの中で実感いたしました。見ると聴くでは大違い。ってそゆ使い方はちょっとちゃうか?

最後の Gerry Brownは・・・ ん〜、表現に困るなあ。黒人のドラマーで、打ち込み(たぶんね)に合わせて叩いてるんですが、ウデっぷしは強そうなんですがねえ。
でも音は意外とタイトじゃないんですよ。「グズグズ」までは行かないんですが、ピシっとしてない。なにより、カッコつけてスティック空中でクルクル回して振り降ろしたタイミングがすでにもうズレてます。めっちゃカッコ悪う。
あとステイックのケツ使って叩くってのを得意そうにやってんですが、それもよけーなコトした分だけズレちゃってます。必然性も無いし。

とまあ、この3人それぞれのソロが終わったあと、全員揃ってのセッションとなります。その部分は、それなりに面白いですよ。
さて、なんだかエラそうに言ってるけど、そーゆーおめえのすきなドラマーってどんなんだ?と言われたら、まず、Dave Wecklでしょ、Steve Gadd(ただし Ajaの頃の、ね。E.C.のハイド・パークじゃあ、もはや精彩ナシ)、Ted Harvey、Gregg Bissonette、Cindy Blackman、そして Peck Cartisですね。

はい、クイズです。この中にブルース畑の人は何人いますか?
なんて、こんなコト書いちゃうとホントに答えをメールで送って来たりするヒトいるかもしんないなあ。ジョーダンですよー。なにもあげないよー!
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