I'll Play the Blues For You

Albert King


06-09-13 WED.




ワタシがブルースにハマるきっかけになったのは、前にも書きましたが、実にこの Albert King との出会いがあったからなのでございます。
あのとき、な〜んにも考えず目についたシングル、Blues Power を買ってきたことが、それ以降のワタクシの人生を大きく変えてしまったワケで、まさにこの Albert King こそ、ブルースの大恩人なのでございますよん。
しかるに、その後イロイロなブルースマンに触れるうち、なんだかんだナマイキなクチも叩き始め、「ブルースはテキサスだ!(ただし、T ボーンを除く⋯)」なんて判ったふうなことを抜かしたりもしておりますが、それでも、おりに触れて Albert King を聴くと、一気に時間を遡り、「出会ったときの」衝撃が蘇ってまいります。

ワタクシ思うのですが、ブルースにハマるようになったきっかけが「誰のなんだったか」でその後のブルース界での「徘徊のしかた」が決まってしまうんじゃないでしょか⋯
ワタクシが「クソも面白くない」とこきおろしてるフレッド・マクダウェルなんぞ(あ、「なんぞ」呼ばわりっ!)で入ったひとにとっちゃ「ばりばりエレキな」Hound Dog Taylor なんて「唾棄すべきもの」としか思えないんじゃないのかな。また Dion Payton や Michael Burks、the Kinsey Report だなんて「とんでもない」存在なのかも。
さいわい(か?)ワタクシは「根がロック」ちゅうミーハーですからねえ。たかがギターにしてもそれなりの個性と表現力を持ってなくちゃマンゾク出来ないんですわ。
とゆうワケでビッグジョー・ウィリアムスあたりも存在価値は認めるけど「好きか?」言われると「えっ?好き?なんで?(シツレ〜!)」てな無礼な返しをしちゃうんだよな。
そこいくと Blues Power はスゴかった!最初の「あのギター」でもうノックアウト!ですよ。

とゆうワケで Blues Power が「最大の衝撃」ではあったのですが、一方、じわじわと効いてくるボディ・ブローみたいな曲ってのが、この I'll Play the Blues For You でした。
初めて聴いたときには、あのクセのあるブラスがミョーに馴染めなくて、そこに引っかかっていたものが、何度も聴くうち、そんなの枝葉末節のモンダイへと矮小化してゆき、むしろ、そんなバックに乗せた Albert King のヴォーカルの「ライフ・サイズな」スケールがかえって快くなってきた頃には、この曲の「弾き過ぎない」ギターの「凄み」がじわじわと判ってきたような気がしたものでした。

ま、別に悪口を言う訳じゃないんですが、ちょっと似てるよに見えるかもしんないけど、あの B.B.の手数の少なさ、ってのとは「本質的に異なる位相」がそこにはある、と思うんですよね。
Albert King の、この曲での抑制の効いたギターってのは、遥かにメンタルなものに根ざしてるんじゃないか⋯ま、常日頃、B.B.には「冷たい」ワタクシのことですから、また始まったか、なんて思われるかもしれませんけど。
たぶん、ワタシがロックからブルースへと入ってきた、ってとこにそこらの「偏向」の理由があるのかもしれません。
どこがどう、なんて意識はなくても、もう「直感」として、そのギターに、それまで自分が関わってきて「いいな」と思ったベクトルと「共通する匂い(?)」を Albert King に嗅ぎ取ったからこそ、のめり込めたと思うんですよね。
で、なんでか、ワタクシの場合、B.B.にはそれが「まったく」感じられなかったんですよ。ま、いまもそーなんですけど。同じよに T ボーンもダメでした。もちろん、T ボーンにしろ B.B.にしろ、さらに言えばマディにしろ、ブルースの「歴史」という部分では「きわめて」重要な存在である、ってことは確かでしょう。
でも、それと「好き・嫌い」は別。
それって値段を聞いたら急に好きになるのと一緒で、「好きか嫌いか」を至上の判断基準としているワタシからすっと「不純!」てなもんでして。
⋯と、こんなことばっか言ってるから嫌われるんだな、にゃはははは!


冬ともなると雪に閉ざされて大好きな自転車に乗れない季節が来るけど、そんなこと補ってあまりあるよな、この価値ある青空を享受できます。
しかし、それにしても、ここ弘前って、ホント季節がハッキリしてるなあ。
冬、しばれるときは「ありえな〜い」くらい冷え込むってのに、夏ともなると時として東京より暑い!なんて 36.1度なんてえ気温を記録したり、春は連休あたりに桜は満開になり、東京がまだ残暑の中にあるとき、朝晩はひんやりと秋が忍び寄ってきて、秋の雲が空を飾る⋯

特に最近マウンテンバイクにばっか乗ってるせいでよけい思うんですが、前にレーサーにだけ乗っていたときは青森県って道が悪くてロクなもんじゃねえ、と思ってましたが、いまじゃ未舗装の「面白い」道がいっぱいあって、なんて「恵まれて」るんだろ!なんてコロっと見方が変わるんだから勝手なものです。
なんたって滅多にひとにも自転車にも、もちろんクルマにも出会わない、なんて道がいっぱいあるんですから!出会うのは鳥たちや、ときどきイタチやアナグマにカモシカ!
カメラを取り出す間もないうちに消えちゃうんで画像で残せないのがザンネンですが、こゆとこが田舎の楽しみですね。

permalink No.1605

Search Form