Melodies

02-09-23
秋分の日である今日は西海岸の「北金ヶ沢(きたかねがさわ)」にある「日本一」だっつうイチョウの木を見たい、とゆう「ぷ」さんをご案内いたしました。
弘前を午前中に出た時は、今にも降り出しそうな曇り空だったのですが、浜ノ町(はまのまち)から右に折れて、三世寺(さんぜじ)から青女子(あおなご)を過ぎたあたりから前方の空が明るくなってきて、鶴田から森田村に達したあたりで陽がさし始めます。
森田ときたら、ここに寄らないワケがない!っちゅう「一番食堂」で、当然のごとくラーメン(実際にはチャーシュウメンなんですけどね。「ぷ」さんはチャーハン!)を堪能して出て来たら、もうすっかり晴れ上がっておりました。

どうやら西海岸周辺は「晴れゾーン」に入っていたものとみえます。
鯵ヶ沢(あじがさわ)の町を抜け、さらに海岸沿いを秋田方向に走って行くと、赤石川の河口を越え、やがて右・北金ヶ沢、という「Y」字路で R101を外れ、海沿いに連なる北金ヶ沢の町に入って行きます。
とたんに道幅も狭くなりますが、「計画道路」のように机上の図面に定規で引いた線から生まれた味気ない「バイパス」とは違って、生活の痕跡が濃厚に反映された意味のある突起や屈曲に満ちており、とても味がありますね。
その旧道から左にとんでもない上がり勾配でJR五能線(ごのうせん:青森県の五所川原と秋田県の能代から来ているようですが、五所川原は終点ではありません)を袴ぎ、次いで右に入って行くとまるでひとつの小さな森のような銀杏の葉の大きな塊が見えてきました。

さほど広くはないですが、ちゃんと駐車スペースも整備され、キレイなトイレと、付近の観光スポットを案内するパネルまで出来ていました。
以前はここまでクルマで来て、ここからは降ろしたレーサーで深浦(ふかうら:町内からタバコの自販機を撤去しよう、という勇気ある決議をした町です。でも、商売のジャマをするな!と抵抗している商店主も多いと聞きます。商売ならジャマしちゃイケない、ってんならカクセイザイ販売だってショーバイだし、「エンコー」だってある意味ショーバイじゃん。未成年のタバコは自販機を撤去することで、そーとー阻止出来るのになあ・・・ って、阻止してほしくねえんだよな、きっと。タバコに中毒してくれるヒト増えてくれたほーが売上げ伸びるワケだから。ケッキョク大義より自分の儲けなのよね)あたりまで往復してくるってのをよくやってたんですが、やはり同じ道の往復は飽きちゃいますからね。

しばらくぶりに見た銀杏はまだ緑のままで、いささか趣きには欠けておりましたが、それでも根のまわりに落果から生えてきた細い銀杏が群生して立ち上がるさまは壮観でございました。良く見ると、銀杏の木は一本だけ、というワケではなく、まるで護衛のように何本かが周囲に吃立しています。もう少しして、黄色に色付くころには、さぞ見事な眺めになるのではないでしょうか。
帰りは何の芸もなく、R101をまっすぐ五所川原まで進みます。
普段なら途中で右に入ったり左に迷い込んだり、と横に乗ってる「ぷ」さんが「道、覚えられな〜い!」とボヤくようなルートを採るのですが、今日は、ローカル局のコマーシャルで見た五所川原の蕎麦屋ってのを確認したかったので、まともなアプローチを選んだのでございます。
そのお店は、R101に面した割と小ギレイな感じに(外からは)見えました。
あいにく時間的に立ち寄ることは出来ませんでしたが、あまり悪い感じは受けませんでしたから、そのうち、味の方もチェックしてまいりましょう。

五所川原からは、R339 で弘前方向に向かうのですが、サンデー・ドライヴァー(今日は日曜じゃないけど)が多いのか、流れが悪く、前後に合わせて走ってると疲れちゃいそうだから姥萢(うばやち)で左に入り、大泉姥萢線と呼ばれる、県道158号線を南下します。
山道、という集落を過ぎてから、ゆるやかに屈曲する道の両側は、生け垣に囲まれた農家が連続し、その静かなたたずまいは、時間の流れから離れてまるでずっと昔からそうであったかのようなフシギな静謐さにあふれています。
りっきーさんがこっちに来た時には、無理矢理こゆとこ見せてやろうかな。これがこの辺の典型的な農村じゃ〜!って。あまし興味ないかもね。よっすぃ〜来た時には、あ、このヒトはそゆのダメだな、と感じちゃったんでご案内はしませんでしたけど。

このルートは特にレーサーで走ると気持ちイイんですよ。交通量は少ないし、静かだし。そんなルートのストック、いっぱい持ってますからねえ。で、それ見せたくてそんなルート行くもんだから、「ぷ」さんはタマラんワケです。感じのいい道だ、ってのは判るけど、どっからどうやってこのルートに入れるのかゼッタイ判んない!って。さもありなん・・・
ワタシにとっちゃ、道を覚える、ってのは、ひとつの曲のメロディを覚えるのと一緒なんですよ。どんな感じの道がどんなクネリ方をしてたか、どのくらいの勾配の上がり下りがあったか、それで覚えてるもんだから、普通のヒトのように「この辺、右側に大きな倉庫があって、その次の右手前にコーラの自販機ある角で右に入る。すると左に交番があるからその向かいでまた右に入る」なんて目印に依存した覚え方じゃありません。つーか、逆に、え?倉庫?あったっけ?と、それを言われても通じないんですよ。

そーじゃなくて、一度持ち上がって左旋回しつつゆるやかに降りたとこで右に、みたいな覚え方してます(信用しないヒトも多いんですが)。
つまりひとつの曲の「メロディ覚える」のと一緒なんですけどね。
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