1977, it was the very...

Alligator Tale vol.04


06-10-17 TUE.




続く 1977 年の Alligator からは、たった一枚だけアルバムがリリースされています。
その唯一のリリースであった AL-4709、盲目のピアニスト、Blind John Davis* の Stomping on a Saturday Night は現在、すでにカタログから「落ち」ており、ときおり中古盤市場に顔を見せる程度となりました。

*Blind John Davis ─ 1913 年12月 7 日、Mississippi 州 Hattiesburg 生まれ。
Bluebird 時代に多くの録音に参加した accompanist で、Tampa Red や、後に一緒に欧州ツアーを行った Big Bill Broonzy、そして Sonny Boy Williamson のバックも務めています。
他に Document に 1938 年から 1952 年までのコレクションなど。ヨーロッパでの録音が多い。この Stomping on a Saturday Night も 1976 年、ドイツでの録音。
1985 年10月12日、Chicago で死亡


1977 年と言うと、実は年末の Fenton Robinson 日本ツアーが、法務省によって入国が許可されず、急遽 Eddie Taylor となったことで、日本ではエラい騒ぎ(?)となったものですが、その一件がおそらく原因だったのでしょう。すでに 7 月17日と 8 月 2 日にレコーディングを済ませ、たぶんこれも 1977 年中に発売される予定だった(のかもしれない?と思われる)Fenton Robinson の二枚目は、翌年に持ち越されることになったのではないでしょうか?
そこらが、この 1977 年には一枚しかリリースされていない「真相」かもしれませんねえ。
ところで毎度お馴染み(?)の Bill Heid ですが、この Fenton の二枚目もですが、最初のアルバムでもキーボードを担当してるんですよね。
ここ、Alligator では大活躍、でございます。

さて、明けて 1978 年、ようやく上記の Fenton Robinson の新アルバム、AL-4710、I Hear Some Blues Downstairs が発売されています。
前作ではホーン・セクションが後処理でオーヴァーダブされた、と言われていますが、今回は元録音からの参加のようで、そのヘンからもリキの入り方が感じとれます。
う〜ん、あの一件さえなきゃ⋯

特筆すべきは(って特筆するほどのもんでもないのかもしれませんが⋯)ジャケットのデザインに、今回は写真ではなく、あんまり「キモチ良くない」イラスト、っつうか「絵」が使われてる、ってことでしょか?
Chuck Nitti とかゆうイラストレーターらしいけど、ワタシにはこれを使ったセンスが理解できません。
あ、ついでながら、この Fenton Robinson の日本入国トラブルについては、Alligator の社史(?)みたいな Story のページでも「ヒトコトも」触れられておりません。

その社史(?)によれば、1978 年の Alligator にとってイチバン大きかった出来事は、Albert Collins の参加であった!となっておりますが、ものには順序っつうものがありますから、リリース順に追っていくと、次ぎは Koko Taylor の Alligator での二枚目となる AL-4711、The Earthshaker となります。
このアルバムではジャケット・デザインがまた写真に戻っておりますねえ。良かったぁ⋯
さて、ここではギターの一角、Mighty Joe Young が Johnny B. Moore* に変わり、キーボードとしてはピアノの Pinetop Perkins が参加しています。

*Johnny B. Moore ─ 1950 年 1 月24日、Mississippi 州 Clarksdale 生まれ。8 才のときに Jimmy Reed に出会い、13 才では Chicago で Jimmy Reed と演奏していたとか。
それを見て可能性を感じた Little Johnny Jones の未亡人に目をかけられ育て上げられたようです。1975 年に Koko Taylor のバック・バンド、Blues Machine に参加。


続く AL-4712 となったのは、すでに Alligator では三枚目となる Son Seals の Live and Burning です。
このアルバムはまさにタイトルどおり、シカゴ・ノースサイドのブルース・クラブ Wise Fools Pub でのライヴを録音したもので、なんと(と言うのもなんですが)Elmore James の Talk To Me Baby (ただしここでの曲名は I Can't Hold Out になってますけど)で始まってて、そこらあたりがノースサイドかな?なんて半可通な印象を持ったものでした。


そー言えば、日曜のセッションのレポート(?)をすっかり忘れてましたね。
やはり土曜ではなく日曜の夜にしたおかげで、板どんも参加できてますよ。しかも野辺地からセッションに参加するひとも連れて来てくれました。
そして実にもうひさしぶり!の松宮選手も来てくれています。しばらく聴いてなかった彼の粘るベースが妙に「新鮮」!
他にもなりちゃんや、Kazu君が以前に連れて来てくれた(たしか)19 才とかいうギター君と(今回は見学だけです、と言う)ドラム君、そしてギターの葛西つかんたにドラムの Tetchi、さらにダディ正井御一行も到着!やや遅れてベーサーMも現れ、松宮選手はバトン・タッチして「お仕事」に戻っております。

そんなワケで板どんが連れて来てくれた「初めてのひと」(ギターとドラム)のおかげで、初手からけっこーテンション高いセッションができました。
板どんが今回、自分の Blues Cube を持って来てないので、最初、Marshall に History のセミアコを突っ込んだのですが、どもならん!っちゅうことで、ワタクシの控えアンプ(?)VOX Pathfinder の登場です。
いやもう、その飽和っぷりが、Tiranosaurs Rex みたいな「もろ」ブリティッシュ・ロック系の音になっちゃって、めっちゃ面白かったですねえ。
ちょっとボディを VOX に近付けるとフォ~ンっちゅうフィードバックはするし!

ところで、ダディ正井まで Gibson SG だよ!
ゲストの 19 才クン(ソロ、キーが E だったらダイジョウブです!だそうで、出来れば A でも練習して来てね、と言っときました)は変形フライング V 型だし、野辺地からのゲストもストラト・モデル、つかんたとなりちゃんもレスポール系と全員ソリッド・ボディですから、ハコものは板どん、ただ一人、っちゅう滅多にないセットアップになっておりました。
さらにワタクシも、いつもの Red Hot ではなく、Hot Rail とかゆう「えげつな〜い」ツイン・レール・デザインのハムバッキングをリアに搭載し、ウィルキンソンのアームにゴトーのセルフ・ロッキング・ペグっちゅう、いささかイカレた黒いストラトですから、なんでかこの日はみなさん、そうゆう気分だったんでしょか?

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