Reggae?

Alligator Tales vol.10


06-10-23 MON.




さて 1980 年の Alligator には、さらに特筆すべきことがあります。
そのひとつは、この Alligator Records 初の Special Budget Album ; つまり「特別寄せ集め」アルバム、AL-9301、Blues Deluxe でした。
と言っても、「余ってた録音」やら「隠れた録音」などを発掘したワケではなく、1980 年の Chicago Festival の Blues Deluxe Stage を Recording Mobile と呼ばれる録音機材一式を装備した特装車両を派遣して、ライヴ・ステージを録音したものなのです。

そこに収録されたのは⋯
The Lonnie Brooks Blues Band による Sweet Home Chicago、The Son Seals Blues Band による Don't Throw Your Love On Me So Strong、Mighty Joe Young の Need A Friend、Muddy Waters(!)の Clouds In My Heart、Koko Taylor and her Blues Machine で Hey Bartender、Willie Dixon and the Chicago Blues All Stars による Wang Dang Doodle の 6 曲でした。

フェスティヴァルの「記録」的な意味合いがあったので出来たのでしょうが、当然マディや Willie Dixon、Mighty Joe Young などは「他社」の所属ミュージシャンでしたから、その許諾を必要としたようですね。

しかし、実は 1980 年の Alligator では、もうひとつ、こちらこそ「特筆すべき」ってヤツじゃないか?ってえ動きがありました。
それは AL-8300 番台という新たなシリーズで、その第一弾となったのは AL-8301、Black Slate でした。
と言って「おお!Black Slate!」なんて判る方もいるんでしょうが、ワタクシにはさっぱ判りません。どうやらイギリスの Reggae 系に分類されるバンドのようでございますね。
ただし、現在ではこれもカタログから「落ち」てはおりますが。

そして続く 1981年にもその Black Slate の Alligator 二枚目となる AL-8302、Rasta Festival がリリースされていますが、これもまた現在ではカタログ落ち!

同じく 1981 年で、その Black Slate に続いては「通常プログラム(?)」のブルース・アルバムで AL-4721、Lonnie Brooks の Turn on the Night がリリースされました。この Lonnie Brooks も、なんだか日本ではいまひとつ伸びない、っつうか、ま、いまだにシカゴっつうと Chess で、「マディを聞け!」なんて言う '50 年代シカゴ・ファンダメンタリストだらけのニッポンじゃ「それ以降の新しいシカゴの音」ってのは、どうも「すべてダラクしてる!」なんてほざくのが「通」ってことになってるらしいんで、なかなか受け容れてもらえないのかもね。

さて、次はモンダイ(?)の AL-4722、Tony Mathews の Condition Blue です。
どうもウェストコースト系のブルース、てな区分になるらしいのですが、試聴してみた範囲では、まあ、こう言っちゃあなんですが、あまり「ブルース」って感じじゃないんですよねー。で、ソウルとか R&B なんてのともちょとちゃう、ん〜、強いて言えばちょい黒っぽいリズムのあるポップス、てな感じでしょか?
ま、Bruce Iglauer は「いい」と思ったからレコーディングしたんでしょね。
と言いつつも、これまたミゴトにカタログから落ちております。成仏せいよ⋯

続く AL-4723 には、かなりのビッグ・ネームが登場します。
Buddy Guy が 1979 年10月31日にフランス Isabel Records のために、同国 Toulouse で録音したアルバム、Stone Crazy を獲得!
それは、あの Vanguard における A Man and the Blues 以来、久々( 14 年ぶり!)の「フル・スロットルの」Buddy Guy として注目されました。
まったくツアー・バンドのままツールーズの Condorcet Studios に入った Buddy Guy は、サイド・ギターの Phillips Guy、ベースの J.W. Williams、ドラムの Ray Allison という「たった四人で」このアルバムを録音しています。
このアルバムによって Alligator のレコーディング・アーティスト(あ、厳密には Isabel 経由だから「違う」のかもしれませんが)のリストには「 Buddy Guy 」と言う名前も加わるようになったワケでございますね。

そして AL-4724 が Koko Taylor の From the Heart of the Woman で、このアルバムでは Billy Branch が Thanks, But No Thanks、Never Trust A Man の二曲に参加しています。
このアルバムの二曲目に収録された、あの Etta James の名曲、I'd Rather Go Blind は、オリジナルよりもさらにいっそう静かに重く、こってりと(?)演奏されてますが、そこらは好みが別れるところかもしれません。
あ、そうそう、ここでのキーボードは Bill Heid でございますよ。



今日は午前中から市内を自転車で駆けずりまわっておりましたが、絵に描いたような「重くたれ込めた空、そして冷たい風」っちゅう、なんだか(行ったことはないけれどイメージのなかの)スコットランドかいな?てな天気でございますよ。
ルートの都合で途中、「菊と紅葉まつり」とかゆーのをやってるらしい弘前公園の中をショート・カットいたしましたが、ま、月曜っちゅうせいもあるでしょうが、あんまり観光客はおられませんでした。
それでも台湾からでしょか?中国語らしき会話が飛び交う一団とはスレ違いましたから、それなりにツアー日程に組み入れられたりはしてるんでしょね。
外濠と内濠の間では多少は紅葉が進んだ樹種も見受けられますが、本丸周辺はまだちょっと早いかも?ってとこでしょ。
え?「菊と紅葉まつり」って、どんな祭りなのかって?
ん〜、菊人形なんてのが飾られてて⋯とゆう会場が有料で、もちろんワタクシそんなもん(シツレイ?)にまったくキョーミは無いので入ってみたことがございません。どーなんでしょうねえ?

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