From Tokyo...

Alligator Tales vol.14


06-10-27 FRI.




1984 年も幕開けは Albert Collins でした。
AL-4730、Live in Japan です。
このアルバム自体は日本のユピテルから発売されていたもので、当然 1982 年12月21日の日本ライブ( The Blues Show '82 at 九段会館)を収録したもの。

このときのメンバーは、サイド・ギターに Larry Burton、ベースはそりゃもう(?)決まってるじゃん!の Johnny B. Gayden!
ドラムはこれまたとーぜんの Casey Jones。そしてサックスは A.C. Reed でした。
某所ではこのアルバムをコリンズ・ファン必聴!としてましたが、ふんっ!コリンズのファンだったらどのアルバムも必聴盤(あ、Molten Live だけは、ちとどうか、と思うけど⋯)なワケで、こんな言い方は水をさすようですが、並みいるアルバム群の中で、これが真っ先に「必聴」と言えるだけのプライオリティを持つかどうかは、そのひとによるでしょう。
ま、誰もキョーミないでしょうが、ワタクシ個人としちゃあ「オルガンが無くて A.C. Reed が入ってる」っちゅう意味で、このアルバムはかなり順位は下がります。
やはりライヴってことなら、Alligator じゃないんでちと気がひけるんですが、pointblanc 7243 8 40658 2 9、ALBERT COLLINS and the ICEBREAKERS LIVE '92 - '93 でしょ!
⋯なんてことを言っててもしょーがありませんね。ま、この日本ライヴでも、やはり Skatin' で Johnny B. Gayden のベキバキ・ベースは楽しめます。

続いては、どっちかってえと「地味」な部類に入るかもしれないブルースマンなんですが、それを派手にもり立てようってワケでしょか?バックがまあ⋯
なんたって Sonny Terry と来たら、無条件で Brownie McGhee が「ついてくる」なんてケースが多いのでございますが、その Brownie McGhee と袂を分った Sonny Terry にギターをつけるのが、ここではなんと、ジョニー・ウィンターなんですねえ。
しかもベースもまた大物で Willie Dixon ですよ!ま、ドラムの Styve Homnick ってえのはどんなんだかちと判りませんが。
で、出来上がりはどうか、ってえと、まあ、さすが Willie Dixon の存在によるものでしょか、ジョニー・ウィンターのギターもピアノも、かなり抑制の効いた、控えめな印象で、Sonny Terry の邪魔しないようにしてる、っちゅー印象ですね。
ただ、それがアルバム自体の魅力を高めることにつながっているか?と言われると、ん〜、ちとビミョーかも⋯

ま、そこら「フォーク・ブルース」なんて形容されそうなスタイルのブルースには「冷たい」ワタクシの言うことなんで、そこらが「お好き」な方にはまた違った評価がございましょう。
で、その Sonny Terry でギター&ピアノを担当してたジョニー・ウィンターがなんとその次の AL-4735 でアルバム、Guitar Slinger を出したのでございますよ。
そのバックには、なんだか見慣れた名前がイッパイで、たとえばキーボードは Ken Syadak だし、ベースも Johnny B. Gayden、と来ればとーぜんドラムは Casey Jones!しかもホーン・セクションにしたところで、Gene Barge 以外は「あの」"Big Twist" のとこで出てきた the Mellow Fellows そのもの(あ、ひとりだけ違うけどね)。
そして Billy Branch がハープで参加!
もうどっから見ても「ブルース」っちゅう「こてこての」線を狙ったみたいですが、ちょっと息苦しい感じを受けるかも(⋯って、まったく受けないひともおられるでしょうが)。
なんつーか、あまりの真っ向勝負で、その意欲やら、ブルースへの「強い」愛情みたいなもんは確かに感じるんですが、なんだかそれがアダになって、「がんじがらめになってる」つうか、そ、「余裕」!それが無いんですよね。

彼の、ロックンロール大会になったエドガー・ウィンターやリック・デリンジャーとのライヴのあの「のびのびと」ハジケまわる遊び心、それがここではヘンにマジメ一方になっちゃったみたいなつまらなさ、かなあ?
うん、そこらがワタクシの唯一認める白人ブルース、Elvin Bishop との違いかもしれませんねえ。
ま、もっとも、このジョニー・ウィンターのファンってけっこーいるみたいですから、それなりのマーケットはある、と判断して Alligator でもリリースしたんでしょうが。
なんだかちゃうとこでも言ってますが、このひともブルースじゃなく、もっとロックに寄ったサウンドのほうが好き。
なまじ「マジ」にブルースやられちゃうと、かえってつまんないんだよねー⋯ってのはワタシだけなんでしょね、きっと。がはは!

続く AL-4736 は、またしても Fenton Robinson です。
その Nightflight は、オランダのレーベル Black Magic からのライセンシーのもとでリリースされたもの( Black Magic 9005、Blues In Progress )。
ただし録音は地元の Chicago で行われています。
事実上、Fenton Robinson のサウンドは、このあたりからすでにシカゴのクラブ・シーンにあってやや凋落し初めていたようで、それは特に黒人の若い世代の聴衆が注目し初めていた Kindsey Report などの音からすると、あまりにも「丸く」、良く言えば「オトナの」、悪く言えば「かったるい」音として支持を失って行くことになります。
時の流れは残酷やねえ。



新寺町にある稲荷神社の鳥居はそのまんなかあたりを細い道が横切っていて、そこにだけ陽の光が紛れ込んできます。
夏は陽が高いのでどれも一緒ですが、これだけ傾いてくるとその前後は建物のせいで影のなか⋯
最初は ROCK 4400 も画面に入れて、と思ってたんですが、そうすると鳥居に当たった陽光があまり活きないので、エンリョしてもらいました。

この近くの「お豆腐」懐石の店にはテイクアウト(?)のコーナーもあって、そこの生湯葉が美味しいんですよねー。
冬が近づくと、豆乳鍋に湯葉、なんて取り合わせを「思い出して」きます。

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