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Alligator Tales vol.18


06-10-31 TUE.




1985 年にリリースされた残り三枚は、いづれも現在はカタログから落とされている、おそらく Reggae?っちゅうアルバムが並んでおります。
しかしまあ、Alligator も、もうお前らに用は無い、みたいに一切「抹消」しちゃわないで、せめて、いったいどんなバンドで、どんな音楽をやってたのか?ぐらいは記録に残しといてくれてもよさそなもんだよねえ。
AL-8311 ; Pablo Moses Tension
AL-8312 ; V/A High Times All-Star Explosion
AL-8313 ; Joe Higgs Triumph!

ま、もっとも、これらの 8300 番台シリーズってのが、どっかの(ってのもシツレーだけど)マイナー・レーベルとの「時限」契約だったのかもしれませんけどね。
ま、そんなこと、よく調べもせんで軽々に決めつけちゃいけませんね。
おっと、よけいなことは言わんとこ⋯って、ん?どっかでよく目にしたフレーズだなあ。どこだっけ?
ところで、Alligator って、ブルース系では、アンソロジー、いわゆる V/A じゃ、通常の 4700 番台シリーズとは別に 7700 番台や、フェスティヴァルを収録した 9301 のようにシリアルを別立てにするんですが、この 8300 番台では 8310 にしろ 8312 にしろ V/A でも同じシリアルに組み込んでいます。

⋯と、一見システマチックに振られてきたようにみえるシリアルが混乱する(?)のが翌 1986 年の AL-101、Genuine Houserockin' Music I でしょう。
ま、そこらへんの理由を推察するに、これまでの V/A は、テーマを持って、明らかにそのアンソロジーのために録音されたもので構成されているのに対し、この AL-101 では、ぜ〜んぶ、既存のアルバムからの「寄せ集め」、それもブルースだけじゃなく( Reggae こそ入ってないけど)「ミソもクソも一緒」てな、あからさまに「販売促進」をその第一目標にしたよな構成ですから、そこら一緒に 7700 番台にするワケにはいかん!てな矜持があったのかもしれませんねえ。
これは Alligator なりのスジの通し方だったのかも⋯

その AL-101、収録されているのは Koko Taylor、Albert Collins、Son Seals、Lonnie Brooks、Fenton Robinson、Jimmy Johnson、James Cotton に Hound Dog Taylor っちゅう顔ぶれの他に、ロニー・マック、ジョニー・ウィンター、ロイ・ブキャナンっちゅう白人ミュージシャン。
結局そのどれも、既に発売されているそれぞれのアルバムに入っている曲ばかりですから、(ま、そんなひとは滅多にいないでしょが)Alligator の全アルバムを買ってたよなひとは、これ買うと「全ダブ」になるワケですね。

1986 年の通常シリーズ(?)のリリースは、AL-4745、なんと Clarence "Gatemouth" Brown の Pressure Cooker で幕を開けました。
とは言っても、これ、あの Buddy Guy 同様、実は「おフランス」の Black & Blue からのソースで、しかも実にリリース時から 13 年も遡る 1973 年の 3 月から 8 月にかけてパリの Barclay Studios および Buddy Guy 同様、ツールーズの Condorcet Studios で録音されたものでした。
だもんだから、まあ、その声の若いこと!まだ 49 才のときの録音ですからねえ。
Jay McShann、Arnett Cobb、Milt Buckner なんていうジャズのミュージシャンをメインとするバッキングですから、とーぜんジャズっぽくなるワケでして、Ain't Nobody Here But Us Chicken なんて、なかなか「聴かせる」出来にはなっております。
ギターだって弾きまくってるしね。

続く AL-4746 は James Cotton の Live From Chicago - Mr. Superharp Himself です。
このアルバムはそのタイトルからも判るようにライヴ・レコーディングによるもので、場所はシカゴの Biddy Mulligan's、同年 2 月の 1 日から 3 日にかけて録音されています。
ここで「ちょっとだけ」触れておくとすれば、後に AL-7707、THE NEW BLUEBLOODS にも収録されることとなる、ギターの Michael Coleman がバックのバンドリーダーとなってる、ってことかな?

次の AL-4747 はまたロイ・ブキャナンで Dancing on the Edge。ヴォーカルで Delbert McClinton、リズム( Alligator ではそうクレジットしてる)ギターに the Kinsey Report の Donald Kinsey!
AL-4748 はジョニー・ウィンターで 3rd Degree。こちらは相変わらず Johnny B. Gayden と Casey Jones がバック。
そして AL-4749 は Lil' Ed and the Blues Imperials の Roughhousin' が登場です。
そりゃ Hound Dog Taylor ほどではないにせよ、この Lil' Ed も Bruce Iglauer を大いに感心させたらしく、その最初のレコーディングはちょっとしたエピソードとして記されています。
この年の(注; Alligator のサイトではそれを 1988 年としていますが、それじゃ「 1986 年にリリース出来るワケはない」ので明らかに誤植でしょう)1 月24日の夜、後に THE NEW BLUEBLOODS となるアンソロジーの制作のために新進あるいは若手ミュージシャンが Streetville Studios の第二スタジオ(ここでいう「スタジオ」は個別の「録音室」で、一方 Streetville Studios の Studios はそのような録音室を何室も持つ集合スタジオの意味で、なかにはミュージシャン用のアイソレーション・ブースを持たないトラックダウン専用室や、ナレーション専用ブースを持った小スタジオなどもある)に集合し、Lil' Ed とそのバンドは緊張しつつ、自分たちの番を待っていました。
やがて前のバンドの「録り」が終わって、彼らの番になり、なんたって録音スタジオに入るのが初めて、という連中でしたから、ちょっともたつきはしたものの、いざ音を出し始めたら、もう凄いノリノリで、スグに 5 曲がものになった!
そこで、こりゃもっとイケる!と判断した Bruce Iglauer は「どうだ?このままアルバムを録っちゃわないか?」ともちかけます。
午後 8 時から午後 11 時半まで「ノンストップ」で録り続け、もちろん、そこから生まれたのがこのアルバムだった、っちゅうワケ!もちろんその録音中、コントロール・ルーム側では Bruce Iglauer が彼らの演奏に合せて踊っていた!


広告のコピーって、ときどき変なのがありますよね。
今日、気になったのは

 いのちに
 よいものは
 髪にもよい

ってやつ。
おいおい、短絡的すぎねえか?
確かに逆は当たってるかもしんない。
いのちに悪いもんは、髪にも悪そうだ。

でも、いのちによいもの、ってのがあんまり漠然としすぎてるよねー。
しかも微量元素なんて、摂り過ぎると障害を引き起こす、なんてのもあるけど、それだって量によっちゃ「いのちによい」とは言えるワケで。

ま、なんにしても、髪についちゃ「騒ぎ過ぎ」だよね。
なんか日本の TV の CM を見てると、髪を美しく保つことが「どんなことより重要なんだ」てなイカレた価値観がハバきかしてるみたいでヤになっちゃう。

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