Distopia...

Alligator Tales vol.37


06-11-20 MON.




どーにか昨日の AL-4779、Clarence "Gatemouth" Brown の Standing My Ground で 1989 年を終えて、よーやく 1980 年代を締める 1990年の Alligator でございます。

その最初っから、なんじゃこりゃ?てなアルバムなんですが、AL-4780、Saffire...the Uppity Blues Women、これまた録音は Florida 州 Sanford、と言えばもはやお馴染みの King Snake Studios で⋯
でもいつもとちゃうのは Bob Greenlee がプロデュースに参加しておりません。
さらに「もっと」いつもとちゃうのは Virginia 州 Springfield の Bias Recording Company でなにやらその上に録音を付け足し、トドメはシカゴではあるけれど Chicago Recording Company ってとこでトラックダウンを行った「完パケ」として Alligator に持ち込まれておるのでございますよ。
もちろんライナーに、なんでそうなのか?なんてことが書いてあるワケもなく、したがって、こっから先はまったくもってワタクシの想像⋯いや、妄想、と言ったほうが当たっているかもしれませんが、なんだか彼女たちの来歴を見てみると、みな、「かなりのインテリ」なんですよね。
ですからヒョっとすると、これまでどおりのミュージシャン&プロデューサーのカンケーで「安直に」アルバムを作っちゃう、ってえメソッドに抵抗があったのではないか?なんて思ってるんですが、さて、真相はいかに?

なんてことを考えたのは、このアルバムでの「音」にも影響されているのは確かで、またイヤミたっぷりに聞こえるでしょが「白人が好きそうな、アコースティカルでお上品な」ブルース(ま、あたしに言わせりゃ「ブルースみたいなもん」)が、その手のマニアに受けそうなクォリティでカッチリ出来上がっておるからなのよねん。
タマにいますからねえ、ブルースっちゅうと「ロックと違って」お上品でなくっちゃあ、なんて方。
ワタクシには、どっからそんな発想が出てくるのかさっぱ判らんのですが、少なくともそんな方々は barrelhouse 04、Chicago Boogie に収録された Little Walter と Othum Brown の I Just Keep Lovin' Her のダイナミズムなどハナから理解出来んのでしょ。
だったらブルースなんかやるなよ⋯とココロのなかで呟くだけにしております、いまのとこは、ね。

この Saffire、三人の女性で構成されていて(あ、ハープだけは男性がゲスト参加しとるようですが)、当然ギターもベースもアコースティック。
離婚して子供を連れて自立した、しかも、純然たるアメリカン・メジャーたる WASP(白人、アングロ・サクソン、プロテスタント)には属さない、などという別なファクターもあるのでしょうが、マチガイなく彼女たちは「ウケた」らしく、この the Uppity Blues Women の後もアルバム 7 枚を Alligator からリリースしているんですねえ。
ま、「当たり前の」ブルースじゃわたくしにはエグ過ぎて、などという「おじょーひん」なお方には「これだったら聴いていられる」てなものかもしれませんです、はい。
こんなん(「こんなん」?)でも聴いてるうちに、ちったあマヒして来て、ホンモノのブルースに対する抵抗も薄れたりすることもあったりしちゃったりするかもしれない、って考えれば、それなりの存在意義はあるのかも。

え〜と、次も白人かあ⋯しかも、このアルバム、これから書くけど、一曲の一部(?)以外、まったく聴いたこともないんでロンピョーしようが無いなあ。
AL-4781、Ace of Harps⋯チャーリー・マスルホワイトって読むの?済みませんねえ、まったくキョーミ持てなかったもんで。
あの Alligator の創立 20 周年記念コレクションってのあるでしょ?そのなかで一曲、上でもちょっと名前が出た Little Walter の I Just Keep Lovin' Her に似た構成のナンバーで Leaving Your Town ってのが収録されてまして、それで聴いたことがあるだけなんですが、歌前のハープなんかは別にいいんですよ。でも、歌い出したらもうダメ!変に気取った歌い方で、ワタシゃこゆのゼッタイに付き合えません。だからアタマから流して聴いてるときは、必ずここでスキップしちゃう、ってえナンバーがこのチャーリー君のでございました。
このアルバムも Bruce Iglauer の手が入っておらず、録音は California 州 Menio Park の Music Annex、ミックスダウンが San Francisco の One Pass Studios となっておりますので、これも「完パケ」での「納品」でしょね。

別にヤケクソってワケじゃないけど、次の AL-4782 も白人だぜ、イェ〜!
ただ、the Paladins の Let's Buzz! っての、ヘンにハズれた「思い入れ」でブルースを、なんてスタンスじゃなく、ネは「ろけんろー」なせいでしょか、聴いててもけっこう、これはこれでアリだな、なんて思えちゃうんですよねー。
特に Keep On Lovin' Me Baby なんて、オレたちもブルースやるぜ!なんてんじゃなく、この曲いいよねー、オレたちもやってみよか?あんまりブルースになってねえかもだけど! あははは〜!
⋯てなフンイキを感じます。そして「あの」Kddio までやっちゃってますよー。もち、Brook Benton じゃなく John Littlejohn モデルですけどね。
それがまあ、なんとも楽しそうで、なかなかいいっす。
これも録音はシカゴじゃなく Los Angeles の Sunnyside Recording Studios でマスタリングもロスの the Mastering Lab ですから、「完パケ」納品でしょね。



ついに!とうとう、ツラいツラい「別れ」の季節がやってまいりました・・・
そう。三升屋さんの涼麵(りゃんめん。↑)、今年の出番が終了し、来年の春まで「欠番」となったのだそうでございます。
このちょいピリ辛のタレ(画面奥、左側)をかけて、よっく混ぜて食べる、ま、担々麺の「冷やし」ヴァージョンなんですが、見て判るとおり、レタスを使ってて、それがこんな寒い季節になってオーダーするバカはわたし一人くらいになっちゃうと、そのためにレタスを用意しとくんじゃロスが出てタイヘンらしいんですよねー。
まあ、そろそろじゃないか?ってんで最後の追い込み(?)に涼麵ばっかこないだっから頼んで「食べ溜め(?)」しときました。
これでしばしのお別れでございます・・・
そこいくと蕎麦じゃ、冬だからって「もり」や「ざる」をヤメちゃう蕎麦屋なんてありません(あるかもしんないけど、そりゃもう「蕎麦屋」とは言えない・・・)。
さあ、もう鍋焼きうどんのシーズンですね!って、なんでも食べ物で季節を語る喰い意地の張ったわたくし。だはは!
あと、一緒にひさお庵に行ってて、「ぷ」さんが鍋焼きうどんをオーダーするのを見てもそう思いますね。
そこ行くとワタクシときたら年中「もり」ですから季節もへったくれもございません。

ところで、急に話は変わりますが、夏場、お店によっちゃあ「冷たいパスタ」なんてのをメニューに載せるお店がありますよね。
で、これはワタクシが経験したごく狭い範囲だけのことなのかもしれませんが、どーも、その「冷たいパスタ」ってのにロクなのがあったためしが無いんですわ。まあ、キモチは判るけど⋯ってなのばっか!
ここで疑問。イタリア人は、夏だからって冷たいパスタ喰いたい、なんて思うんでしょか?
イタリアにも「冷たいパスタ」なんてメニューあるの?
それも最近は、なんてんじゃなく、昔っから?

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