Blues in Europe?

Alligator Tales vol.39


06-11-22 WED.




1990 年の Alligator、続いてはロニー・マックの Live!--Atack of the Killer V。どうやらこのむりやり装着したトレモロ・ユニットがみっともない Flying "V" を「キラー V」と呼んどるようだな。1989 年末のライヴ音源。

次の AL-4787 は、すでにこの時点で死後 1/4 世紀を経ている Sonny Boy Williamson がデンマークのコペンハーゲンで 1963 年に録音した Storyville のアルバム、Keep It To Ourselves のリイシューでした。

Harmonica, Vocals – Sonny Boy Williamson
Vocals – Memphis slim ( Same Girl )
Guitar – Matt Murphy
Piano – Memphis Slim
Drums – Billie Stepney ( Movin' Out )

このときのバックは Matt Murphy に Memphis Slim、そしてドラムに Bill Stephney、とクレジットされていますが、ほとんどの曲は Matt Murphy のギターをバックに、あるいは一部では Memphis Slim のピアノだけをバックに、という「つまらない」録音が多く、唯一勢揃いした「活きた」ブルース Movin' Out では、ヘッドフォンで検聴してもあまりハッキリしないのですが、聴こえているよな「気もする」低音がピアノじゃなくウッドだったら、Willie Dixon かも?なんて一瞬だけ思ったりもしましたが、音高が安定してることから言ってもフレットレスなウッドベースじゃない=ピアノ低音弦、っちゅうことなんでしょう、きっと。
にしても、この手の音作りって、いかにもヨーロッパの「フォーク」ブルース好きが好みそうだよねー。
なんだか、シ〜ンとした会場にゃタキシードにイーヴニングっちゅう紳士淑女がお行儀よく着席し、実に礼儀正しく謹聴して、一曲終わるごとに熱心に拍手する!⋯そんな「うっそだろ?」っちゅう光景をヨーロッパ・ツアーの映像で見てショック(?)を受けたものでしたが、まさにこのアルバムは、そういった捉え方の延長線上にあるようでございます。
まあ、別に Sonny Boy Williamson II にゃあ恨みはございませんが、このアルバムはなんだかなあ⋯と思ってたら、「ちゃんと」Alligator では「廃盤」になっておりました。うん、実にケッコウ(か?)。
あ、もちろん、うんにゃ、ワシゃこうゆうブルースが好きなんじゃ!ドラムなどつけるなんてもってのほか!⋯なんてマニアのみなさまには、Storyville 盤がまだ残されておりますのでそちらをどうぞ。
まあ、なんだっていいけど、「もってのほか」なんて言うコトバを使ってるひとって、だいたい「凝り凝り」の石頭が多そうだから、そいつらには近づかないほーがいいよ。うん。

ところで、その生年が取沙汰される Sonny Boy Williamson II ですけど、最近また気になる資料を発見しました。
http://bluesnet.hub.org/readings/sbwII.html ってとこで、数々の証言から、実はもっと若くて、1912 年の生まれではないか、って説が出ています。
だんだん、本人よりも年長で信頼できそうな証言をしてくれる年代が「すでに他界してる」ことが多くなって来てますから、なかなか新説ってのは出てこなくなるんですが、果たしてこれが最後の切り札になるんでしょうか?

かわっての AL-4788 はまたまた白人でウィリアム・クラーク。キャリフォルニア生まれのハーピストで、まあマジメにブルースやってます。
自費でアルバムも出していたようですが、テープを Alligator に送ってみたところ、Bruce Iglauer はその演奏のみならず作曲の才能も気に入ったらしく契約が成立し、そこでリリースされたのがこの Blowin' Like Hell で、もし Alligator が契約しなければ 6 枚目(!)の自費アルバムになってたそうで⋯
したがって当然セルフ・プロデュースで録音は California 州 Culver City の Pacifica Studios。
ウッド・ベースを使ったりして、そこらのツボは押さえてまして、その後も Alligator からリリースすることになったようでございます。よかったね。

続いての AL-4789 は以前この日記でも採り上げた I'm Free などを収録した Lucky Peterson の Triple Play。
なんたって 3 才で初ステージ(!)、5 才で初吹き込み( !! )6 才で Ed Sullivan Show に初出演( !!! )という、絵に描いたような「神童」として注目された Lucky Peterson ですが、ヴォーカルはもちろん、楽器ではギター、そしてキーボード(ピアノとハモンド)を自在に弾きこなし⋯
と来ると、「もしかして」と案じる方も出てくるでしょが、ま、多少は「器用貧乏」っつうか、他人のバックじゃものスゴいプレゼンスを発揮してその参加したセッションのクォリティをアップさせてくれるんだけど、カンジンの自分のリーダー作品じゃ「いまひとつ」ってな傾向が「無きにしも非ず」でございましょうか。
このアルバムも「いつもの」King Snake Studio で「いつもの」the Midnight Creepers の面々をバックに手慣れた音で彼の世界を繰り広げて行くのですが、どうも「やりたいこと」を「出来ること」が上回っている、っちゅう、ある種の「もったいなさ」を感じてしまいますね。
ま、ひとことで言っちゃうと、ヴォーカルが、お人柄なんでしょか、「悪さ」が足りない、っつうか「いい人すぎる」っつうか、なんでそれじゃいかんのじゃ!と怒られるかもしれませんが、そこらいわく言い難い世界があるんですわ。

例えとしちゃヘンですが、「あのひと、ホントいいひとよね〜」なんて言われるひとは名シェフやら名コック、一流の板前には「滅多」いないんですよ。
ホントに旨い料理を作れるのは「ひとが悪い」ヤツ。
これはワタクシの実感でございます。
で、いささか「強引」の誹りは免れないでしょうが、音楽もそーぢゃないか、と。
ここでいう「悪い」ってのは犯罪に手を染める、ってのとは違う意味でね。

なんていうと誤解して「悪い生活」→酒浸り、オンナ漁り、不義理を重ねる⋯なんてのがブルースマンの生き方だ!なんてカン違いする青少年もいそうですが、ちゃうのよねー。
「悪い」ってのはそんなヒョーメンテキなとこじゃないのよ。判る?

Beware of albums released under the name of Magic Sam, "Westside Guitar Wizard" and "The Final Session".
Those albums are deceitful fake!!
the player of the albums is not Samuel Maghett but Ron Thompson, white fat slide guitarist!

さて、いまだに Magic Sam で検索するとあの悪質な詐欺アルバムが紛れ込み、しかも堂々と売られているサマが見てとれるので、英文でもアップして検索にひっかかるようにいたしました。
ここだけじゃなく、bbs にもアップして検索で到達しやすいようにしてあります。
これで少しでも悪質な詐欺にひっかかるひとが減ってくれたらいいなあ。



午後も三時近くまではきれいな青空が広がっていました。
でも風はもの凄〜く冷たくて、ROCK 4400で走ってると、さすがにグラブ無しでは指が固まりそう!

そしてこのあと、四時くらいでしょか、だんだん北西から「見るからに」雪雲、っていうグレーの厚みはありそうなのにその境界がはっきりしないゾーンがひたひたと迫って来てました。うひょ!明日の朝は雪かも?


知らずに行ったら、スーパーで北海道のお菓子のワゴンセールをしてました。
そこで気になったのがこれ(→)、函館、五島軒の Dacquoise です。
もともと五島軒って、大正・昭和の「懐かしい」洋食のレストラン、っていうイメージだったんですが、こんなお菓子もやってたんですね。

お味ですか?
うん、ちょっと個性的かも。
ただ、以前にこのブログでも採り上げた 16 区のと比べちゃうとねー。
同じよに比較されちゃった、市内、宮野の「さっくりワーズ」に近いかもしれませんね。
どちらも、これだけ食べてたら、そこそこ美味しい!と思えるんだけど 16 区のを知ってしまうと・・・

おクチのなかでの溶け具合、軽さ、香りなど、やはり 16 区のは違ってました。

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