No Foolin'! Alligator Tales vol.45 06-11-28 TUE. | Alligator Records 20th Anniversary たる 1991 年の最後のリリースは、AL-4803、Katie Webster の No Foolin'! です。 巨躯を純白のウェディング・ドレスで包み、ピアノの上に横たわって「お迎え」を待つ(?)彼女のジャケット写真と『別にフザケてなんかないわよ!』っちゅうタイトルが良くマッチして、先日の Lonnie Brooks の、「ええ仕事しまっせ!ぐひひ」同様のコミック路線(シツレイ?)まっしぐら、てな感じで、ワタクシ、こうゆうの嫌いではありません。 とは言え、当然ながらカンジンなのは「音」でございますよね。 ま、この Katie Webster の場合、いかにも肥満系っちゅうその声質と、ときおり見せる、シンギング・スキルの顕示みたいなとこはハナにつくけど、全体にそつなく(いえいえ、逆に、もすこしソツあったほうが印象的になるんでしょうが)こなしております。 それでも、このアルバムに収録された Zydeco Shoes and California Blues では(おそらく、彼女とそのバンドがバックを務めていたが、彼女の妊娠によってツアーに同行しなかった、あの Otis Redding の悲劇的な死から受けた衝撃と、家庭内の問題⋯)住み慣れた Louisiana を去って、年老いた両親の面倒を見るために California に向かったときのことを歌っているようで、そこでのむしろ淡々とした語り口に「来る」ものがありますね。 その彼女を送り出すかのようなアコーディオンは、あの Clifton Chenier の息子、C.J. Chenier によるものです。 録音は「もちろん」の Streetville Studios。 と言うことで 1991 年を終わり、続く 1992 年は AL-4804、Clarence "Gatemouth" Brown の No Looking Back で始まります。 ま、ワタクシのようなクソじじ⋯うっぷす、ゲイトマウス好きには、彼のアルバムならどれだっていい!てなとこはありますが、やはりそこはほれ、その中にも序列、っつうか順位みたいなもんはありまして、それで行くとこのアルバムは、まあ下位グループに属するかな?ってえ存在でしょか。 ま、それには、「うぉお!こりゃいいっ!」てなヒット(あ、ここで言うヒットってのは全米チャートのトップ・テン!とかゆうヤツじゃなく、あくまでも「マイ・ブーム」ならぬ「マイ・ヒット」っちゅう意味でございます)がここには無い、ってのが大きいんですよねー。 ま、ヤツにワタクシとはちゃうものを求めておられる方にとっちゃあ、もしかしたら、うん、このアルバムはいい!なんてことになってるやもしれませんが⋯ このアルバム自体は Alligator Records の「製作」ではなく、A Real Records Production ってとこの手になるものらしく、したがって録音も New Orleans の Ultrasonic Studios で、マスタリングも Northeastern Digital で行われた「完成品」が Alligator からリリースされているもようです。もちろん、途中のいかなる行程にも Bruce Iglauer は関与しておりません。 ま、なんだかんだ言って、けっきょく Alligator の、というより Bruce Iglauer の手で行われた Clarence "Gatemouth" Brown の録音ってのは一枚も「無い」んですねえ。 幸か不幸か⋯ぐふふ かわっての AL-4805 は、前回 39XX シリーズになってたティンズレー・エリスの Trouble Time です。 今回のは録音の時点(ただし「いつもの」Streetville Studios ではなく Georgia 州 Atlanta の Triclops Sounds Studios と Southern Living Studio で行われていますが)から Bruce Iglauer がプロデュースの一角を担い、その意味では Alligator の製作ですから 47XX シリーズに戻ったんでしょね。 ただし Atlanta でのマスターは Nashville に持ち込まれ、Classic Recordings で別トラックにホーン・セクションを録音、また Atlanta に戻して、こんどは Southern Tracks Studios でミックス・ダウン。そしてマスタリングは上の Gatemouth と同じ Massachusette 州 Southborough の Northeastern Digital で行われています。 お次もまた白人でウィリアム・クラーク。 AL-4806、Serious Intentions。このひとのヴォーカルについちゃあ、気取ったヴィブラートが「きもい」とだけ言っときます。 まったくねえ⋯ワタシがレコード会社のオーナーだったら(って、そんな会社一ヶ月で潰れるでしょが。がはは!)ゼッタイ白人のブルースなんてリリースしないけどね。 そこら自分も白人だから「甘い」んだろな。 それに実際、そゆのもあったほーが「売れる」のは確かでしょうし。 そこら理想論だけじゃどうしょうもない「経済的側面」ってヤツか。 このアルバムも Bruce Iglauer の手は入っておりません。 セルフ・プロデュースで録音は California 州 Culver City の Pacifica Studios。マスタリングは例の Northeastern Digital。 さらに AL-4807 も白人だぜ。ディヴ・ホールっていうらしーんだけど、いかにも「ギター・フリーク」が好きそうな仕上がりですねえ。 え?ギター小僧?いえいえ、ワタクシ、最近ニンゲンが出来てきましたから、そのよーなブジョクするよなことは言わなくなったんざます。ぶわっはっは! なんて冗談はともかく、ま、数値で表すよなもんちゃうけど、このアルバムをあえて言えばギター 65% ってとこでしょか。残りをバンド・サウンドやらヴォーカルが分け合う⋯ ギターの割にゃあヴォーカルが、っての、ありがちですよねー。 でも、あっけらかんと Purple Haze なんてやっちゃうとは、いー度胸してるやん、思ったら、なるほど(?)オーストラリアのひとだったのねん? てなワケで録音は Perth の Planet Studios、マスタリングも同じく Perth の E.M.I. Studios なのでございました。 さて、鬱陶しいくらい無彩色の空からは今日もハンパな雨がポツポツと。 ま、考えようによっちゃあ、これが「いかにも」な冬の始まりって感じではあるんですけどね。 雪になってないだけまだいっか。 うん、たぶん気温が意外と下がってない、ってのが雪にならない原因かな。 昨日にひき続き本日のオヤツ。 そしてまさにオヤツならでは、の西弘の「 OYATU工房」のチョコ・バナナ・クレープです。 最初は違うものをイメージして行ったんですが、お店で見たら、これが気になってしまい、ケッキョク、あっちだとバッティングしちゃうしなあ、と「これ」になったものです。 なんだかとっても小ぶりなお店で、ショーケースもそんなに大きくはありませんが、どっか手作りっぽいフンイキがかえっていいですね。 お味のほうもなかなか良くまとまっていて、なかのクリームの量など、そのバランスが「過剰」じゃなくて好き。 そっから駅ひとつ大鰐寄りになる城南に移転した Chaplin(シャプラン)よりも、個人的にはこちらのほうが好みかも。⋯もちろん、その種類の多さとかではダンゼン、Chaplin のほうがスゴいんですけどね。 次はふつーのケーキも買ってみよかな⋯ ところで、先日来、ちょっとしたリサーチを兼ねて市内のあまり行かないお菓子屋さんまでまわっておりました。 で、訪れた以上はそこでなんか美味しそうなのがあったら買ってくるワケですが、おかげで「それだけで三日くらいは生き延びられそうなくらい」の量のケーキやらクレープやらタルト類がストックされとります! え?給料日直前で危機的経済状態にある某家に送ったら、って? え~、ダメですよ、そんな。 あちらは「ちゃんとした」ご家庭ですから、ご飯のかわりにお菓子を食べてなさい、だなんて、そのよーなヒドいことは言えませんわ。 |
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No.1681