Maze of serials

Alligator Tales vol.52


06-12-05 TUE.




さてこの1993 年というのは Alligator が「あの」Lillian Shedd McMurry の Trumpet レーベルの音源を獲得した年でもありました。
(え?この文章、前にも読んだ?気のせいじゃないの?気のせいっ!)
もちろん、それらは原盤著作権ごとすべて買い取ったワケではないので、現在では( Alligator では)「廃盤」になっていますが、これまで、すべての Alligator のシリアルは

AL-4701;通常のブルースのアルバム
AL-7701; V/A; Living Chicago Blues
AL-9301; V/A; Festival の Live Recording
AL-8301; たぶん Reggae
AL-501; EP盤
AL-101; V/A; Genuine Houserockin' Music
AL-3901; ATLANTIC から

⋯というように、実にシステマチック!かならず XXX1 から始まっているのです。
それが先日の Sonny Boy Williamson の Clownin' with the World では AL-2700 から始まっており、それをリイシュー時のドタバタのせいでは?なんて邪推しときましたが、本日ご紹介するアルバムは、また逆の意味で「ありえない」シリアルから始まっています。

それは、これまた Trumpet を原盤とする「ゴスペル」の録音なのですが、いちおうブルースとはシリアルを変えてあり、AL-2800 番台が振られています。
しかるに、それはとーぜん AL-2801 から始まらなければいけない(あ、それは、これまでの Alligator のシステマチックなやり方からするとね、ってイミでして、別に自由なんですけどねん)ハズなのに、なんとその一枚目、1950 年録音とされる The Southern Sons(ジャケットの写真からすると 6 人編成のコーラス・グループのようで)の Deep South Gospel では「なんでか」AL-2802 になっちょるやないの!

ぐふふふふ⋯とゆうことは。
てな「さらなる」邪推を楽しめますねえ。
もしかして Trumpet から提供されたソースは Alligator と違って、さほどシステマチックではないシリアルが振られてて、大雑把にブルースとゴスペルを分けてリイシューのための作業に入ったのではないか?
そしてブルースの作業が先行してて、プレス・リリースも済ませたとこで、なんとゴスペルとばかり思ってたソースに Sonny Boy が紛れ込んでいたのを発見!でも AL-2701 はすでに Jesse "Tiny" Kennedy、Luther Huff、そして Jerry "Boogie" McCain の Strange Kind of Feeling として発表、あるいは作業がほとんど終了していた⋯とすれば、仕方ないっ!前に割り込ませるしかないワケやね。
で、本来ならば AL-2801 として出るハズだった一枚、Clownin' with the World が 2700 番台に「移籍」してしまったため、やむなく AL-2801 は永久欠番となる⋯
てな「おハナシ」は、ワタクシによる「まったくの」想像(?)はたまた「創作」でございますので、「事実」と誤解して参照したりはなさらないようにお願いいたします。

さて、そんなことでお茶を濁しておりますが、ワタクシ、すでにご存知の方も多いでしょが、ゴスペルにはあまり、いえ、かなり、いや相当、ん〜実はまったく「興味がありません」。
はいはい、黒人音楽を真に理解するためには、ゴスペルを知らなきゃあ!なんてのはまことに「正しい」ご意見でございます。
でも、ワタクシ、減らず口をたたくようで申し訳ございませんが、黒人音楽を真に理解したい、だなんて一度も思ったことはございません。
ワタクシ、「アメリカ黒人のブルースが好き」なんであって「理解するために」ブルースを聴いておるのではございませんのよ。
そのよーな「理解」やら「ご研究」はエラ〜い諸センセーがたにお任せして、ワタクシは「好きか嫌いか」だけを唯一のスタンダードとしてブルースの海を漂う、っちゅう暴挙に出ております。

⋯てなワケで、それでも申し訳程度に「試聴」はしてみましたが、ん〜、いかにもなアカペラでのコーラス(あ、全曲そうなのかは判りません)はどれも同じに聞こえるけど、マニアには「たまらん」のでしょうねえ。
これまた現在ではカタログから消えております。

明けて 1994 年、その最初は、ってえとこれまたゴスペル・シリーズの AL-2803⋯と思うと、な〜んとビックリぎょーてん!
なんでか Sonny Boy Williamson がどか〜んと居座っとるやないの!
もう、邪推好き(?)のワタクシにさらにネタを提供してくれてるよなもんですよね〜。
ぐへへ、最初のは AL-2700 番台に無理矢理コンバートしちゃったけど、こっちはあきらめちゃったんでしょか?なんで AL-2703 にしなかったのか?
それまで「あんなに」システマチックにシリアルを振ってきた Alligator がここに来て Trumpet に関してだけ急に「破綻を来した」ってのがなんだかオモシロいじゃあ〜りませんか!
まことに不謹慎ではございますが、こゆのがあると「嬉しくって」しょーがない。
ま、そこでイロイロ邪推なんぞしとるヒマあったら、前に進まんかい!っちゅうのもごもっともではございますが、う〜気になる!

てなことはともかく AL-2803、Goin' in Your Direction でございますが、これ、正確には Sonny Boy Williamson だけではなく、お馴染みの Willie Love、そして Arthur "Big Boy" Crudup、さらに「伝説の」Bobo "Slim" Thomas( Bobo と Slim なんて、これまた伝説?の某ブルースバンドを連想しちゃいそうですが、そ! Bobo じゃなく Popo あるいは Hobo⋯え? Popoぢゃねえ?シツレーしました)までも収録されたオモシロいアルバムなのよねん。
なにが伝説か、っちゅうと、またかい?と言われそうですが、あの Elmore James の Dust My Broom のシングル盤の「なんでか」カップリングとして有名に「なっちゃった」Catfish Blues、どうやら、これ以外、Bobo "Slim" Thomas のブルースマンとしての(いえ、それどころか、ただのアメリカ市民としての、もか?)痕跡が一切、残っていないからなのですじゃ。いつ、どこで生まれて、どんなヤツだったのか、なにひとつ判りません⋯

え?そりゃあ、ああた、アルバムのジャケットに名前が載っているんですから、とーぜん収録されております。その Catfish Blues。



大釈迦の峠をひとつ超えた向こうの青森市は、21 年ぶりの大雪だとかで、いきなり積雪が 58cmとかでタイヘンらしいです。
⋯と他人事みたいに言ってられるのも今のうちだけかもしれませんが、じゃ、弘前は?ってえと上の画像でお判りのよに、弱い雨でさらに雪が消え、積雪ももう 10cm を切っています。ですから、アオモリは雪でタイヘンですねえ、などとお見舞いの言葉をちょーだいしても、「はあ⋯」てなリアクションになっちゃうのよねー。
なんだか肩身が狭い⋯

そんななか、今日から某 Y スーパーで全国の Sweets を!って催事が始まってるハズなので行ってみました⋯
撃沈⋯

全国、と言えるものはどれも冷凍で送られてくるものばっかで、その横じゃ、地元のホテル系のお菓子を売っておるだけ。
さらに「XXXXXX(自粛)」なのは、あのマズぷっぷな青森「サXXXXX」がその一角を占めておるじゃあ〜りませんか!うへえ⋯


それでもその「ワゴン・セール」で唯一キョーミを持てた「チーズどら焼き」を買ってみましょ。
なんたって弘房と比較してみたい、っちゅーのがありましたからね。
この北海道の柳月とかゆうとこのどら焼き、画像でお分かりのよに、一方は「あんこ&チーズ」でしたが、そちらはまあまあイケました。
でもチーズどら焼きでは、これチーズ・クリームっちゅうより、チーズそのものなんじゃないの?って感じで、うん、弘房の「圧勝」です。

ま、なにより催事全体が「全国〜」なんて騙っちゃいけないよなー、っちゅうレベルだったのがちょっとザンネンでした。

おっとっと、先日のブルース・セッションのこと書くのすっかり忘れてましたねえ。
ま、セッションはいつもどおり、てなもんだったんですが、新しくベースを弾くひとがひとり参加してくれて、かなりオモシロかったですねえ。
なかなかファンキーな方向のベースが利いてて、かなりワタクシの好みのプレイでした。

ところでひとつ朗報があって、これまでディープ・サウスに勤務を命じられてて、セッションに来るにもエラい目に遭ってた「板どん」が、そっからこんどはウェスト・コーストに配置替えとなり、青森県のテキサスたる弘前(なんじゃそりゃあ?)から青森県のサン・フランシスコ、鯵ヶ沢まで「通える」ようになったのでございます。

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