Hoodoo Moon ?

Alligator Tales vol.55


06-12-08 FRI.




かってこの日記でも Son Seals の演奏する「あの Hound Dog Taylor の名作」Sadie を採り上げておりますが、それが収録されているのがこの AL-4822、Nothing But the Truth。
うひゃあ、たいそな名前やないかい!「真実以外のなにものでもない」と来くさった!

なんでか知らんけど、このジャケットでは写真じゃなく、イラストになってますねえ。
以前、Fenton の Blues Downstairs でもコキ下ろしましたが、まあ Alligator がジャケットを描かせるイラストレーターっての、どうもワタクシとは趣味が合いません。(内心、ロクでもない、思てる)
特にこれなんて、なんでイラストにするのか「まったく」意味が判らん⋯少なくとも、写真では表現できないコンセプトとかが「ちゃんとあって」必然的にイラスト以外では表現できない、てなもんならいざしらず(そー言えないこともないフェントンのアレだってあんな出来だもんなあ)、なんだか中南米の軍政をしいてる国家主導者の肖像画みたいで、なんだかギターのネックのかわりに AK47 が似合いそうだぜ。
ま、それが、なんかのパロディとしての「狙い」だったんなら別にいいけど。

まあ、でもそこらは彼と関わりのない製作サイドの方針だったのかもしれなませんからこのくらいにして、と。
さて、これでもう彼のアルバムは 7 枚目になるんだそうですが⋯
え〜、みなさんの周りに、あるいはあなた自身でもケッコーですが、この Son Seals がだ〜い好き!シカゴと言ったら Son Seals!なんてゆう熱烈なファン、っていますか?
少なくとも、ワタクシはいまだかって、そうゆう方に遭遇したことも「いるよ」ちゅうウワサですら聞いたことはございません。
いえ、それどころか、「ついでに」でもいいから Son Seals「も」好き、なんておっしゃる奇特な方ですら記憶に無いんですよねー。
もちろん、もうすでに 7 枚も連続でリリースしてる、ってことはそこそこ売れてる、ってことですよね?
うう〜む謎だ⋯(シツレイ?)

またかい、なんて言われそうですが、今回「も」彼のヴォーカルは、なにかってえとスグにリキみが入るんですが、それがなんだかココロからのもんじゃなくて、ヴォーカル・テクニックとしての「はい、ここ、リキんでますよ〜」てな記号化しちゃってる、と思うのはワタシだけでしょか?

Bruce Iglauer はアルバムのライナーのなかで、同年代のブルースマンの中ではトップに位置するような「ブルース・ジャイアント」である、みたいなこと書かれていますが、マジで? どうもピンと来ませんねえ。
いや、ワタシだって、「嫌い」ってワケじゃないんですよ。
それなりにウマいし、ちゃんとやって(なんてエラそーに言えた義理じゃないですが)ますからねえ。
ん〜、もしかすると、そこにつきまとう「真面目さ」みたいなもん、それがあまり魅力的じゃない理由なのかもしれませんね。
ほら、ワタシって、ネがおちゃらけてますでしょ?だもんだから、どっか優等生っぽいっちゅうか、そんな「匂い」にはビンカンなんですよ。
「真実以外のなにものでもない」かあ⋯ワタシがこのひとに期待したかったのは「真実以外ならなんだっていい」のほうだったんだけどな。

さて、次の AL-4823 は、もしかすっとその Son Seals より曲によっちゃガスが抜けてていいとこもあるかも、てなティンズレー・エリスの Storm Warning。ま、「暴風雨警報」てな意味でしょか?あ、注意報くらいかな?
全体に Chuck Leavell のオルガンがなかなかいい味を出してて、そこで上空を飛翔する本人のギターもそこそこイケてるんですが、まだヴォーカルが「意識し過ぎ」だな。
4 曲目の Panhead なんて、これ Elvin Bishop がやったらむっちゃ魅力的なナンバーになるだろな⋯なんて思わせちゃうとこが「惜しい」(か?)
これまた録音は Georgia 州 Atlanta の Triclops Sound Studios、ミックスダウンも Atlanta の Bosstown Recording Studios、マスタリングは Chicago ですが初登場の Monster Disc。
最初っから最後までいかなる工程にも Bruce Iglauer は関与していないようです。

かわっての AL-4824、なにやらだいぶ前に登場してた Siegel-Schwall Band ってのがあったでしょ?どーやらそれの片割れが主体になって作ったらしいコーキィ・シーゲルズ・チャンバー・ブルースってえ集団(?)の Chamber Blues っちゅうアルバム。
まるでモーツアルトかいな?てな室内楽にブルースハープを乗せたよな、いったいなにがやりたかったんだかよく判らないアルバム。
これだったらクロノス・カルテットによる、弦楽四重奏団による Purple Haze のほうが「う〜んと」いいっ!
え〜、ワタクシからのひとこと⋯「死ぬまでやってろ!」

あ〜シツレイいたしました。さ、気分も新たに次のアルバムを。
AL-4825 は Kenny Neal で Hoodoo Moon。
ま、よく似たタイトルで Hoodoo Man ってのが Junior Wells にありますが、もちろんそれとはちゃう曲でございます。
録音はもっちろん、の Florida 州 Sanford、King Snake Studios でミックスダウンは Chicago の Chicago Trax。マスタリングが Monster Disc。
アルバムのジャケットはでっかい月を背景にテレキャスターを弾く Kenny Neal ですが、これは「合成」画像で、背後の月の写真は NASA から提供を受けておるそうで。
キーボードにはいつもの Lucky Peterson、そしてバックもいつもの King Snake Horns と「手慣れた」作りになっているせいか、音も基本的には「いつもの」Kenny Neal です。
セカンド・ラインっぽいリズム(でも意外と細やかな気配りがされてて「謝肉祭」的な荒さは無い)が活きている Don't Fix Our Love なんて、軽く仕上げてあって、そこらはウマいですねえ。
やはりもう Bob Greenlee あたりともヴィジョンの統一がちゃんとはかられているっつうか「迷いの無さ」は感じます。ま、それがすべていい方向に向かっているかどうか?ってことではまた別なモンダイかもしれませんが。
また逆にそれぞれは「いい」んだけど、それが一緒になっちゃうと、ってのが Lucky Peterson のハモンドと the King Snake Horns の絡み。
Just One Step や Bad Memory なんかでは、ところどころ干渉してしまってるとこもあるよな気がします。そこらもすこし音を「引き算」したほが⋯なんてことは今だから言えるのかもね。
ま、もしかすると、ギターもハープも出来る Kenny Neal、キーボードもギターも出来る Lucky Peterson、ベースもバリトン・サックスもこなす Bob Greenlee、てな多才な三人が集まっちゃった「必然」なのかもしれませんが。


なにやら電池の過熱ってのがケータイでも起きてたみたいですねえ。しかもヒドいのは過熱どころかバクハツまでしてた、ってんですからタイヘンです。
ワタクシの iBook G4 の電池も「めでたく」 SONY 製の「該当する」ヤツだったもんで、別に異常は無かったんだけど新品になってヨロコんでおりましたが、バクハツとなると穏やかじゃありませんねー。
これでまた DoCoMo は客を失い、経営再建が課題の SANYO はさらにバランスが悪化する⋯
ところで、そう言った経済評論家たちが必死に考えておる矢先、実に次元の低いハナシでなんですが、SONY と SANYO って似てない?
いえいえ、社風が、とか歴史が、とかその製品が、なんてことじゃなく、英文で表記した場合の名前ですよ。
「 A 」が入って並べ換えただけじゃん?なんてこと考えたのは、日本じゃソニーとサンヨーで、共通してるのは最後の「ー」だけだけど、たぶんアメリカじゃ、「なんか似てるなあ」と思ったヤツがきっといるハズ!っちゅうおバカな直感から。

我ながらくっだらねえ⋯

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