Taste of Fake...

Alligator Tales vol.59


06-12-12 TUE.




昨日、ちょっと触れた「ブルースやってるつもりの白人」とはまたちょっと違う位相ながら、こいつにもちと違和感があるぞ、っちゅうのが AL-4831 の Sugar Blue、In Your Eyes でしょか。
まあ、お聞きになったことがあったら(無かったら、それはそれでケッコウ。わざわざ聞いてみるほどのもんでは⋯?)言ってることが判っていただけるとは思うのですが、まあ、なんでしょねえ、オフ・ブロードウェイでかかってる、黒人を主役に都会での恋愛模様を現代の悲劇に織り込んで描く、てな「ミュージカル」のサウンド・トラックかいな?っちゅう音楽でございます。
え?ブルース?あ〜、そう言えばラストに Little Red Rooster をやってましたが、なんだかパロディみたいな歌い方で、あそこはたぶん、守旧的な石頭の長老なんてのの出演シーンで使うんじゃないの?
ブルースとの関わり(?)としちゃあ、Bluepine の一曲だけだけど Pinetop Perkins がピアノで参加してる、ってことだけかな。

これもオリジナルは日本のキング・レコードで録音は Streetville Studios と Thompson 900 Audio(ともにシカゴ)。

続いての AL-4832 は、なんだかブルースへの「あこがれ」みたいなもんを感じてしまう、例のオーストラリアン、ディヴ・ホールの Steel On Steel。ジャケット写真が暗示(っつうか、見りゃ判る、か)するよにスライドをばりばりやってます。
彼のブルースへの想いがストレートに表れてるよなナンバー、Take Me To Chicago「私をシカゴへ連れてって」なんか実にシンプルかつストレートですねえ。
おそらく、黒人対白人の対立の図式を日常の生活のなかで見ていないせいか、ちょっと日本のブルース・バンドとも似通った、「萎縮してない」伸びやかさみたいなものがあるような⋯いえ、別に、それが悪い、とは思っておりません。これはこれでよろしいんじゃないでしょうか。
録音は例によってオーストラリア西部に位置する Perth の Planet Studios、マスタリングはシカゴの Monster Disc でした。

さて、ついつい Otis Spann の Mule Kicking In My Stall を思い浮かべてしまいましたが、もちろんそこはジョークで、なんたってタイトルがそれを思い出させるけど「駄洒落」と「反語」になってる(?)っちゅう Another Mule Kickin' In Your Stall なんてナンバーで始まるのが Elvin Bishop のアルバム、AL-4833、Ace in the Hole。
これを Dave Hole の次にリリースするんだから(え?偶然?)オモシロいですねえ、Alligator も(まあ、アス・ホールに「かけてる」なんては思いませんが)。
まあ、ジャケットの写真からして「いつもの」Elvin Bishop ですよね。
まったく深みの無い、誰が見ても判るタンジュンなテーマ(なんたってあの Hometown Boy Makes Good じゃあ、両手にドル紙幣の詰まった袋を持って現れて、銀行の警備員のおじさんに抱きつかれんばかりに「歓迎されてる」シーンをジャケット写真にしてましたからねえ。そうそう、 Hog Heaven だって⋯)!
ですから

I got a mule, kickin' in my stall を
Another mule 〜
にしちゃうなんて、これはもうリッパな駄洒落、おやじギャグの域に達しておる、と言ってよろしいかと。

と、そんな Elvin Bishop ですから、その音だってほどよく(?)「脱力」しております(ま、友人でひとり、これは「脱力」なんてカッコつけてはいかん、よーするに「ぬけてる」だけだ!と言ったのがおりましたが)。
でも Party 'Till the Cows Come Home だけリキが入ってるなあ?と思ったら、これヴォーカルが彼じゃなくてキーボードの Randy Forrester でした。だよねえ。
まるでシカゴ・ブルース・スポット・ガイドみたいな Home of the Blues、こんなんじゃ釣れねえぞ、と言いたくなるよな Fishing、またしても豚ネタかい?っちゅう Pigmeat on the Line(意味不明⋯インストなんでよけー判らん)、なんてナンバーが相変わらずの Elvin Bishop ワールドを繰り広げて行きますが、おや?と思うのは最後のナンバーでしょね。
そう!彼にとっての最大のヒット(たぶん、ね)となった「あの」Fooled Around And Fell In Love を再演してるんですよ。
と言っても早まってはいけません(ま、なにを早まるんだか知らんけど)、なんたって、これ、インストなんですよねー。
ただ、けっこーオリジナルを彷彿とさせる出来にはなっておりますから、自信のあるオヤジのみなさまは、これを伴奏にカラオケ状態で「絶唱」されてみるのもよろしいかと。

録音は California 州 Novato の Wild Horse Studios、そして同じく San Rafael の Wizards And Cecil B. Studios では Additional Recording、マスタリングはシカゴ Monster Disc で、途中、どこにも Bruce Iglauer は登場してないもよう(ただ、最後の「感謝する」リストには名前が挙ってますけど)。



たしか、昨夜に見た今日の予報じゃ、午後は雨、なんてあったハズなんだけど、なかなかいい天気で推移いたしました。
おかげで今日も ROCK 4400で出られます。

夜の間にちょっと降った雪の残りなんぞが日陰にはまだありますが、こんなチョーシで行ってくれたら、冬ってのも悪くはないんだけどなあ。
ま、もちろん、そんな「甘い」こと言ってると「こらしめるため」どっちゃり降る、ってのがいつものパターン。
それにボーダーとか、雪を「待ってる」ひともいるしね。
雪を「必要としてるとこ」にだけ降らせる、なんてことが出来たらいいんだけど、そこまで研究が進んだころにはいっそう温暖化が進んで、雪なんて降りゃしねえ、てな時代になってたりするかも⋯


こんな寒い日でも、晴れてさえいれば自転車でぶっとばしてるワタクシでございますが、夏場と違って、さほど汗もかきませんから、そんなに水分を補給せんでも、てな状態になっております。
ですから最近では道すがら、コンビニで飲むのもホット・コーヒーが多くなっております。

そこでワタクシ、面妖な事実に直面いたしました!
⋯なんてごたいそうに言うほどのもんじゃないんですが、なんでか「缶コーヒーのホットは持てないほど熱いのに、飲むと中身は割とヌルい」なのにペット・ボトルのホットだと、「持つとたいしたことないのに、中のコーヒーは舌がヤケドするほど熱い」のでございますよ!
これはなんとしたことでしょう?
なんでじゃあ???

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