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Alligator Tales vol.74


06-12-27 WED




AL-4860 は、Kinsey Report で Smoke and Steel。
Ronald Prince が抜けたせいでは無いと思うんだけど、なんだか、これまでの Kinsey Report とかなり違うテイストを感じてしまうのですが皆様はいかがっしょ?
え?Kinsey Report なんぞにキョーミは無い?
あ〜なるほどねえ。やはりここらを「好き」なんて言うのは少数派なんでしょか。シカゴ・ブルースの王道には「関わりの無い」連中だ、と?
いえいえ、ケッコーでございますよ。みなそれぞれに自分の器に合わせて聴いておられるのでしょうから、なにも気に喰わないものを聴くことはありません。
ただ、狭量なマニアが認める・認めないはともかく、Alligator Records がビジネスである以上、売れるものは「次がある」ワケで、やはり Edge of the City の「手応え」があったからこそ次の Midnight Drive もあり、さらにこうして三枚目の Smoke and Steel につながった⋯と。
それでもたとえば一枚目では Game of Love、二枚目では Nowhere to Go, Nothing to Lose のような粘りっ気たっぷりな「どスロー」が今回は見当たらず、そのせいばかりではないでしょうが、全体にドライで、少し距離をとったようなパースペクティヴが気になります。

ま、もしかすると、前二作と、このアルバムの間に Pointblank での二枚のリリースがあり、これは Alligator へのカムバック作である、ってことが実はかなり影響しているのかもしれません。
そのへんのところを Bruce Iglauer はインタビューで

In the case of Albert Collins and the Kinsey Report, both thought that a big multinational company could do more for them.

つまり、演奏者から見れば、国際的な大企業の方がさらにプッシュしてくれるのではないか?という思惑が移籍の裏にはあり、逆にそれが実際には、ビッグ・セールスを生み出すグループやアーティストには「その通り」でも、さほどメジャーとは言えないミュージックに対しては充分なプロモーションもなされない、という現実を前にして「失望」することになる⋯と、語っています。
そういった挫折(?)を経験したことが彼らの音の変化につながっているのでしょか?
たとえば、Alligator では、この Kinsey Report を「ラジオ向き」と判断し、そちらの方面で主にプッシュしてかなりの成功をおさめていたワケですが、どうも Pointblank では、そのへんが考慮されることはなく、ありきたりなプロモーションで反応があまり良くなかった時点から会社側の「熱は冷め」てしまったようです。
そう言われてみると、この Kinsey Report、ドライヴ中にカー・オーディオから流れてくる、なんてシチュエーションには実に向いてる、っちゅう気はしますよね。
そこらが、サウスサイドあたりのクラブで場数を踏んで、苦節ン十年てなタイプのブルース・バンドとはイチバン違う、ま、それゆえにブルース・マニアからは距離を置かれちゃう原因となっているのかもしれませんが。

さて、このアルバムではもはや Ron Prince はいませんから、サイドとしてゲストを迎えております。
Dave Miller と Will Crosby をギターで、さらにキーボードの Roosevelt Purifoy と Anthony Space、さらにハープの "Mad Dog" Lester Davenport。
録音とミックスダウンは確かこれが初登場の Chicago、Velvet Shirt Studios。マスタリングは例によって Monster Disc です。

続いての AL-4861 は、またまた Long John Hunter の Ride with Me。
ワタクシ、これまでは彼の歌の T-ボーン臭さにやや腰が引けておりましたが、このアルバムでは不覚にも、あ、誰かヴォーカルを入れてる?なんてカン違いをしてしまいました。
もちろんクレジットを確かめても歌はご本人なんですよねえ。
どうしてだか、この歌って、とても白人っぽく聞こえたんですよ。それも「ヤな感じじゃなく」ね。
このヴォーカルが本来の彼の個性だとすると、ま、好き嫌いは分かれるかもしれませんが、なかなか面白いプレゼンスを発揮してるんじゃないでしょか。
ワタクシはこの方の音と触れ合う機会がこれまであまりございませんでしたので、今はまあ、まだ手探り中っちゅう状態ですが、「それほど嫌いじゃないかも」あたりまでには「軟化」しております。
でも、逆に、メキシコの国境の町でロクでもないのが屯する場末のブルースクラブから出て来た!みたいなタフでラフ、っちゅうイメージとはちょとちゃうほうに傾斜してってるのかな〜?です。
別にそれが「売り」っちゅうほどでもなかったように思いますから別にいいんですけどね。
録音とミックスダウンは Texas 州 Austin の Lone Star Studios。
Alligator 用のリマスタリングが Monster Disc。



昨日の時点で、飛行機雲が長く残ってそれが雲堤に発展していってましたから、今日は天気が悪化するかも?と思ってはおりました。
でもここまでとは⋯
ま、上の画像( CAFE JEEBAからの眺め⋯)でも判ると思いますが、昨日までとはおー違いで

気温;ミョーに高い
雨:大粒のがバラバラと
風;あちこちで傘が「おちょこ」に

⋯という要約(?)で感じは掴んでいただけるんじゃないでしょか。
なんだか、これって春先にときたま襲ってくる控えめな「嵐」に似てるよねー。
最初の立ち回り先がクルマで行くほどじゃないなあ、なんて距離だったんで傘をさして歩いて出ましたが、横殴りの雨でヒザから下が濡れちゃいました。
それでも気温が高いせいかそれで凍えるなんてこともなく、むしろ傘がオチョコにならないよに気をつかいましたねえ。
ま、だいたい今ごろ、こんなにミョーに気温が高いと決まって、その直後にドカ~ンと寒波が!てなパターンが多いですから、これから大晦日にかけては、さすがに冬らしくなるんじゃないでしょか。

そんな雨のなかでも、街は次第に年の瀬の慌ただしさが目立ち、天気がこんなでも(こんなだから?)街を行き交うクルマもせわしげだし、なんだか歩いてるひとまで、なんとなくせかせかしてるよな気がします。
ひとはともかく、クルマは事故らないように気をつけて欲しいですね。
知ってる業者さんで、クリスマスの配達中に接触事故を起こして、でなくても忙しいってのに、さらにエラいめに遭った、ってのがおられますから。


ところで、今日は「ぷ」さんと久しぶりに城東の Xing-Poo(新風)で夕食でございました。
向こうに見えておりますのは蟹炒飯でございますが、その手前にあるのは、メニューでハッケンし、オモシロそうだから、とスープ代わりにオーダーしてみた「半ラーメン」です。
普通のラーメンの半分よりはちょっと量はあって、意外と「あっさりめ」ないいラーメンでしたよ。
その他に麻婆豆腐やら海老雲呑などという単品もオーダーし、さらにわたくしのメイン(?)に、といつもの「ほうれん草と椎茸の焼きそば」も頼み、さすがにふたりとも、これ以上、たとえデザートでも入らん!てな満腹状態でヨロヨロとクルマに乗り込んだのでございました⋯


この「ほうれん草と椎茸の焼きそば」ですが、ベーコンが使われてて、ちょっと面白い味わいなんですよね。

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