Gatemouth 1984
Seeing is believing
07-06-23 SAT.
| | 新星堂のワゴン・セールに目をとめたら、そこには見慣れた顔が! なんと、BLUES LEGENDS とかゆうシリーズなんでしょか? The Blues of Clarence "Gatemouth" Brown っちゅう DVD が 980 円で売ってるじゃあないの! リリース元は STORYVILLE FILMS で、1984 年 2 月 4 日に New Orleans の Maple Leaf で行われたライヴから 11 曲を収録したものです。
なんたって 1984 年ですからねえ。まだジジィって感じじゃなく、ヘンなおっさん、てな風情ではございますが、さすがにもうゲンキいっぱい!ほとんど白人ばっかしのバック(ブラスも入ってるんで、けっこー大所帯。なんだかステージが異常に混み合ってて、すっげえ狭そう⋯ )を引き連れて弾け(ハジケ)まくる、と。 なんたっていっちゃん印象的なのは、ヴォーカルが実にもうのびのびと「余裕で」こなしてる、ってとこでしょか。 いきなり一曲目(あ、実際の「その場での」一曲目かどうか、はさだかではありませんが)から、いいカメラ・ワークで、Gatemouth の右手の人差し指によるアップでのピッキングが良く判りますから、ギターつうのはピックで弾くもんじゃ、と思い込んでる純真な(?)青少年はビックリしちゃうかも。
いやいや、それを言うなら、フレットを抑える左手だって、そこらの「教則本」でマジメに学んだギター少年たちを充分に困惑させるだけのショックを与えてくれるでしょね。 なんだか無造作にカポタストを 8 フレットなんて高いとこに平気でつけて C のブルースを弾いちゃうんですから⋯ ギターの音、良くするためには、なるべく弦長をとって振動エネルギーを「大」にしたほーが音だって伸びる、なんて常識をせせら笑うかのよな、このハイ・フレットと言って良いあたりにへ〜きでカポかますこの神経! しかも、そのカポの「向こう」に親指がいて、なんてポジションは「なんじゃそりゃあ!」の世界でしょ。 で、よっく見ていると、フィンガリングっつーより、その左手の指がすんげえスピードで 2・3 フレットスライド・アップする、っちゅう弾き方もまた「げげげ!」ものかもしれませんね。
さらに、これは Lightnin' Hopkins にも言えるんですが、やたら長い指で指先の腹の部分で無造作に弦をおさえてるよにしか見えないんですが、これなんて、日本人じゃやってるひとって見たことないよね(いるのかもしんないけど)。 ま、そこらも含めて、やはり、こうして映像で触れる、ってのは、音だけじゃ判んないいろんなことが見えて、なかなか面白いものがありますよ。 スローな曲で聴こえるオクターヴ奏法がジャズ系のそれとは異なり、1弦と 6弦による 2オクターヴでの演奏だ、なんてのも、これで見れば一目瞭然。 そしてシカゴ系のブルースを金科玉条として崇め奉る方々から見たら言語道断!てなギターの吊る位置の低さ!うひひ、いいですねえ。 あ、いえいえ、いいんですよ、みなさんは好きなだけ高いとこにギターを構えてくださいませ。なんたってこの Gatemouth 自分で言ってましたからねえ。わしゃブルースマンなんかじゃない!って⋯
うわあ、なんだか久しぶりにブルース(?)に集中して書いてますねえ。ま、たまにはいっか?
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