昨日のコト

2002-11-10
今月最初のブルース・セッションを終えて外に出てみれば、お店の前に駐めてあったブルーのハズの愛車が、積もった雪で真っ白になってました。ひえ〜!冬じゃあ〜!

昨夜は上空に「ガッツのある」寒気がフン張っていたらしく、おかげさんで?本格的な降雪になったみたいですよ。で、そのせいか?参加者も少なめで、ま、ミニマムなセットを何通りか、って感じでしたね。
ただ、そのかわりと言っちゃナンですが、(偶然居合わせただけかもしんないけど)演奏を聴きにきた(?)お客さんも2組、4人おられました。板どんをフロントに(あっしはベース)ブルースを始めたら、うち一人のお客さんがいきなりボトルでワインをステージに持ってきて「回し呑みしてくれ!」だって。
こんなの初めてだけど、ま、そーおっしゃるなら、と受け取って、とそこまでは良かったんですが、だいぶお酒のまわってきたらしいそのお客さんが「ホテル・キャリフォルニア出来る?」と来たもんだ。全員、顔を見合わせて、目で「やったコトある?」「うんにゃ、おめえは?」「無えよ」てな無言のやりとり。ま、あっしだったら知ってても演らねえけどさ。
そしたら、それ聞いて、あ、リクエスト出来るんだ!と勘違いしたのか、もひとつのカップルのオジサンのほーが「ビートルズやって」だと。
けっ、そんなんフィリピン・パブのバンド付きの店ででもリクエストしてくれよ。(え?そりはビートルズに対する侮辱だ?いえいえ、あっしが侮辱したいのは「ビートルズこそ至高のバンド、楽器を持つ以上はトーゼン、ビートルズを演奏できなきゃいかん」って思い込んでるファンのほーでさあ。ま、行ったコトもないのに、こんなコトを言うってのは「フィリピン・パブ」に対してこそ、侮辱してしまったかもしれません。すみません!)

OASIS もビートルズも、究極のコンシューマーズ・ミュージック、つまり最終消費地点なのです。
一部の偏執狂的マニアが完コピ・バンドを作ったりはしますが、( OASISじゃあ、そんな物好きもいないと思うけど)少なくとも、自己表現の手段として音楽を演奏している「正しい」ロック・ミュージシャンなら、インプロヴィゼーションの材料として使うコトはあっても、マトモに演る価値は「無い」。

いわゆる「MUSICIAN’S MUSIC」じゃあないんだよね。「ヒジョーに良く出来たPOPS」ではあるけど。
POPSとして優れていたからこそ、自分じゃ音楽をやらない人たちも、どんどん感情移入をして、最終的には「神聖視」「神格化」しちゃったんでしょね。
だからそのお客さんも、我々がリクエストに応えられないと知ると、なんだか非常に「不当な」扱いを受けたかのような「不満そう」な顔をしておられましたよ。困ったもんです。ビートルズの曲を演奏するってのが「ミュージシャンの義務」だ、とでも思ってるんだろなあ。冗談じゃねえや!

以前から時々書いてますが、わたしゃあスジ金入りの「アンチ・ビートルズ」です。
それだって狭量なビートルズ・マニアたちが「この良さが判らねえようじゃ人間じゃねえ」なんて強制さえしなきゃあ、「あ、ビートルズ?実に良く出来たポップスだよ。ロックとは言えないけど」くらいで済んでたんですが、「売れたもの=最高のもの」という誤った「数の論理」を盾に、「この世で最高の音楽はビートルズ」と信じて疑わない「狂信者」(だって、もはや「宗教」だよね、ああなると)はけっこーいるんですよ。

ああ、そうそう、宗教と言えば、ジョン・レノンの「イマジン」ってえ曲の歌詞に、「宗教も無く・・・ 」という一節がありましたねえ。
その、イマジンも、9.11テロの直後、アメリカじゃあ放送禁止になっていたんですね。理由は反戦的意図を持つから、ってコトだったそうですが、9/21の追悼コンサートでは、それを無視してニール・ヤングがステージで歌ったとか。
申し訳ないけど、ジョン・レノンもイマジンも嫌いだし、ニール・ヤングには殆どキョーミが無いのですが、報復攻撃への世論に水をさすような曲を禁止しちゃう、ってえアメリカ政府の姑息さよりはマシだな、と。

でもねえ、日本の教科書にまでとりあげられて、「平和」への「世界の願い」的な扱いを受けている同曲ですが、その世界観は、「おそらく」イスラーム的世界観と相容れることは無い、ってコトを考えてみた事はありますか?
あなたは「自爆テロ」を「する」価値観を想像出来ますか?
宇宙全体(あるいは人知の及ぶ限りの森羅万象)を凌駕する「神」の存在を基本とする価値観は?

たぶん、「イマジン」がこの壁を乗り越える事は出来ないでしょう。
おやおや、なんだか、セッションのハナシからズイブン遠いとこまで来ちゃいましたね。
カンジンのセッションですが、後半では新しく参加した人もあらわれて面白くなりそうだったんですが、みんな酒が入ってるせいかチューニングがボロボロで「音楽」になりませんでした。
だってキーボードから5弦のAもらって、それだっていーかげんに「合ってる?」ってのを5フレットと4弦開放→また5フレで3弦って行くんだもの、ゼッタイ合うワケないやね。いくら「合ってない」って指摘しても、そのやり方ヤメないんだぜ、もうあきらめて言うのヤメちゃったから、始まってみりゃあ案の定「ものゴッツい」不協和音!う〜キモチ悪い。

皆さん、呑み過ぎには気をつけましょう。
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