High price tricks

Things the money can't buy


07-12-06 THU.






ついこないだ、サッポロ系(?)よさこいソーランもやっちゃうラーメン屋さん(!)が撤退したばかりってとこに、こんどはジンギスカンのお店がオープンしておりました。
まあ、ワタクシはジンギスカンっての、さほど知識も興味も経験も無いほうですから、そのお店の味のリポートなんて期待しないよにねん。
なんたって判断する基準となるもんがありませんから、例によって「好き」それとも「嫌い」でしか語れませんので⋯
てなことはともかく、先日のミシュラン・ガイド、さっそく週刊誌などでは揚げ足取り(?)やらお先棒担ぎの記事が続々登場しておりまして、ホメるもケナすも忙しいこってすねえ。
「おひとりさま」八万円なんてゆう「お代」では、そんだけあったら、お気に入りのあの店の贔屓メニューいったい何回喰えるだろ?なんてついつい考えてしまう貧乏性なワタクシではございました。
たびたび申し上げておりますが、「まっとう」な材料を使って、これまた「まっとう」に料理しておったら、さほど「マズい」ものにはなりません。

ですが食事の料金ってもの、それをさらに「いい」材料を、「いい」工程を、てなとこに凝りだすと、「お代」は対数的に増加してまいります。
もちろん「美味しさ」は数値化は出来ませんが、もし出来るとしたら、味を一割アップさせるのに二倍カネがかかるとすると、二割アップさせるのには四倍、三割アップさせんのには八倍!てなふうにコストは対数的にアップしていくもんじゃないでしょか。
ですから、上に行けば行くほど、「ほんのちょっと味をアップさせる」のに、べらぼうなカネがかかるワケで、八万円のコースが、八百円の定食の「百倍」ウマいワケじゃないのよね。良くて二倍、ヘタすりゃ「一・四倍」てなもんじゃないの?

これと同じよなことが楽器でも言えますね。ちょっとサステインを改善したい、なんて配線材から、使うハンダまで凝ってったらバカみたいにカネはかかりますが、そうやってカネかけたギターが「みんなも使う、そこにあるギター・アンプ」につないでも「いい音するかどうか」は、実は演奏者次第。
ま、そうやって「夢を売って」商売してる業者さんもいて、それがまた日本経済発展の一翼を担っておるワケですから、それはそれでよろしいんですが、ワタクシがいつも言っておりますとおり、味にしろ音にしろ、自分なりのスタンダードを持ってないと、世間の評価やら、あるいは「お値段の高いもの=いいもの」っちゅう、業者にしてみたら、まさに「いいカモ」状態に陥るのではないでしょうか?
安くたっていいもの、いえ、自分に向いてるもの、って必ずあるハズなんですけどねえ⋯

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