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Bricks make it remarkable


07-12-20 THU.






この突き当たりは、以前に採り上げた弘前大学の横にぶつかる突き当たりの通りそのものに「突き当たる」別な住宅街の道路です。
ま、ふつうなら、あんまり面白いシチュエーションになどならないよな気がしますが、ここの場合、そんなシンパイは無用。なんたって、この赤煉瓦倉庫群と、それをつなぐ塀のもたらす眺めが、なかなかいい雰囲気を作り出しているようですね。

市内ではここ以外にも、あの奈良美智展の会場となった「吉野倉庫」や、やや規模は小さいものの、保健所のあたりにある煉瓦塀のような「赤煉瓦ならでは」の景観があって、独特な存在感をアピールしているのですが、聖公会の教会を除けば、いづれも「近代化の遺産」などという見方があてはまるような位置にあり、やがては再開発の前に「消えてゆく」運命にあるのかもしれません。
ワタシが関わった「デネガ」では、R.C.造の躯体表面に半割の煉瓦を貼付けています。
その煉瓦を確保するために、北海道の焼成業者まで訪ねたものでした。
最近では、煉瓦をテーマとした建て売りもあるくらいで、また需要が伸びているのかもしれませんが、最近のそれは昔の赤煉瓦より「かなり」緻密で焼成温度の高い、より「陶器」的な煉瓦が多いようです。
もちろん、品質的にはそちらのほうが「はるかに上!」なのではございますが、焼成温度の高さに由来する、金属的な光沢が形成されることが多く、そこらがあまり好きになれません⋯
あの爪でも少しほじくれるような「もろさ」のある軽くて赤い煉瓦、どうも、函館などで煉瓦倉庫を見てみても、やはりその「もろそうな」テクスチュアが魅力なのではないか?と思っております。
ま、そのぶん、耐用年数など、それなりに問題はあるのですが.⋯

本日は多忙のため、以前から用意してあった原稿を使用いたしました。
そのため、まったく雪の見えない写真となっていますが、これも十月に撮影したものです。

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