Direct impact

Effect of sound in air ?


08-01-22 TUE.





そんなアホなこと言ってるのはワタシだけでしょうが、どうも「ブルース」のなかにもヘッドフォン・オーディオ向きの音源と、あくまでスピーカーから「音場」に出してやったほうがいい音源ってのがあるような気がしております。

で、それもブルースマンによって、てなワケでもなく、例えば Albert Collins なら、例のレッド・ライトニンのライヴなんてスピーカー向きだし、Point Blanc のライヴはヘッドフォン!
ま、ワタクシ思いますに、どうやらそれ、録音の「ダイレクトさ」みたいなもんが関係しているのかもしれませんねえ。
あと、録音のクォリティでしょか。

例えばあのJimmy Lee Robinson の Tell Me Mama なんて、もろヘッドフォン向き!
ところが Testament の Sam Lay の「それ」はやはりスピーカー向き、って感じ⋯
あ、もしかすると、それデジタル音源とアナログ・ディスクが音源ってのでかなりちゃうのかもしれませんねえ。コリンズのレッド・ライトニン盤も(ワタシのは)アナログ・ディスクだし!

うん、もしかすると、アナログ・ディスクだと、どうしても針を落としただけで、本来ならば無音でなくちゃいけないハズの曲前のとこや曲間に「聞こえてしまう」シーとかチリチリ、てなノイズ、あれがヘッドフォンだとやたら「気に障る」んですよ。
おそらくスピーカーからだって「出て」はいるハズなんですが、ちょと非科学的かもしんないけど、耳に届くまでの途中の空間で拡散したり減衰しちゃったりするのか(?)あんまりそこら気になりませんよね?

てなこととはまったく違う次元なのかもしれませんが、例えばキンゼイ・レポートのアルバムなんてそもそもスピーカー向きじゃないよな気がしてしょうがありません。
なんていうか、ヘッドフォンで聴いていると判るんだけど、もの凄く細部にまで音の詰め方みたいなもんに神経を使ってて、ま、それが「音楽」としての本質に関わってくるのか?と言われれば、う〜ん、そりゃそのひとの音楽観によるだろな、とは思いますが、やはりそこらに気づかないでいるよりは、識別できたほうが「面白い」んじゃないか?って気はします。
昔の(危なく「大昔の」言うとこだった!ファンダメンタリストどもがゲキドしちゃうよな!がはははは〜)チェスなんての、そもそもヘッドフォン・オーディオなんて概念ないですからねえ。

音楽ちゅうのは音溝をなぞる針の振動を受けて震えるダイアフラムの音をメガホンの原理で空間に放つ「ちくおんき」に始まり、そこらが電気化されたって、やはり音響再生機器ってのは「歩きながら」とか路面電車の中で、はたまた自分のクルマのなかで聴くためのもんじゃありませんでしょ?
少なくともクルマでは「カーラジオ」てなもんで聴けるとはいっても、それって自分の好きな曲をってワケじゃありません。
その意味で好きな音楽を持ち歩き、どこでも聴けるってイミで生活に浸透させたのはヘッドフォン・オーディオによるもの。

その存在はブルースにだって影響しないワケありませんよ。

いっぽうでは、アナログ・ディスクだろうが、ノイズなんてほとんどないデジタル音源だろが、こりゃヘッドフォン向きじゃねえなあ、って思うのが、Hound Dog Taylor!
あのラフでハチャメチャな音は、やはりスピーカーから「可能な限りの」大音量(!)で出して部屋の空気を摇らしてこそ!てな気がいたしますよ。

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