Don't believe the goodwill

Bitter truth behind it


08-07-04 FRI.





↑ これは去年の「たんぼアート」です。

つまり色自体がまるで違う稲をきっちりと植え分けて、上空から見ると「絵」になっている、というものなのですがそれが今年はエラい騒ぎになってしまいました。

確か市民やボランティアなども動員して植え付けて出来た絵柄そのもの、昨年までは絵の下に「いなかだて」という自治体名が入っているだけだったらしいのですが(上の画像は昨年のものです)、今年はとある企業による協賛を受けて、「広告」である、と見なされる文言が入っていたらしい⋯
そこで、この「たんぼアート」のために場所を提供してくれていた地権者のかたが、この場所はあくまでも「地域おこし」ということで提供しているのであって、このような特定の企業の広告活動の一環となるようなものであれば話が違う!ということでトラブルとなりました。

そのため、本日、その広告部分だけを「すべて」抜き去る、という作業をすることで「たんぼアート」としては存続させる決断をしたもののようです。
県内ニュースでの画面では、特にボランティアとして田植えにも参加し、ただならぬ思い入れがあるかたたちが撤去作業を進める職員たちを取り囲み、現場では怒号が飛び交うようなただならぬ状況になっておりました。

確かに、この件については、特定の企業の広告を「たんぼアート」に組み込んだこと自体がモンダイだったのは確かです。でも⋯こうなる前にチェック出来なかったのでしょうか?
基本プランが出来た時点で地権者にも周知されていたのではなかったのでしょうか?
やはり、そのへんの「摺り合わせ」をきっちりしていなかった、ということの責任をちゃんと突き詰めておくべきでしょう。
なんと言っても、よかれと思って汗だくで田植えを手伝ったひとたちの「行為」を「結果として」すべて「無」に帰するような状態、外部からのイメージだけではなく、内部での「みんなで地域おこし」という情熱を、これほど「削ぐ」こともないでしょう。

画面のなかでひとりの婦人が叫んでいた「恥ずかしい」というコトバ⋯それって、こんな事態を招いた責任者に対する言葉なのか、あるいはこんな騒動を引き起こしたこの村の「後進性」について言った言葉なのか、はたまたダマされてこんなことを手伝ってしまった自分の「見る目のなさ」について言ったのか?
うん、意識の低さ(自治体も企業もヴォランティアも報道陣も、ね)が「恥ずかしい」というのならまだ救いはあるんだけどな。

なんだか、こんどからは「たんぼアート」を見せに連れていくのに、ちょっと気が重くなっちゃいそう。

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