SOUNDS/NOISE 2002-12-04 | ぶぅちゃんは以前、ドラマの「水戸黄門」をマンネリと言うヒトたちにキレかかってましたが、「水戸黄門」ばかりか、トレンディ・ドラマ(って言い方自体アホっぽいよね)っちゅうもんも殆ど「見てない」んで、その言い分、「トレンディ俳優たちの出てるドラマだってマンネリじゃあないか!」ってのに「うむ、そうなのかもしれん」って程度の反応しか出来ませんでした。 ま、一応、新しく始まるドラマ、ってのは初回だけは録画しといて、チェックしたりすることもあるんだけど、最初っからテーマが面白いものが少ない上に、いくら人気あるのかしらないけど、演技が「学芸会レヴェル」じゃん!ってのが多くって・・・ それに、え〜?こんな大学生いねえよ、とか、なんでOLがこんなスゲえとこに住んでられんだよ?夜はキャバクラ嬢やんなきゃこんな家賃ゼッタイ払えねえぞ!ってついついツッコミたくなって、話のスジなんてどっかに行っちゃうんだよね。 で、一回、なんかのドラマでウケたヤツには、いっつもおんなじよな役やらせるじゃん。って、あ、そこらへん、ぶぅちゃんが言うマンネリってヤツなんだな?ナットク。 てなワケで、めったにドラマなんて見ないんだけど、ドキュメンタリーや、一部のヴァラエティ系あたりはケッコー見てます。 で、最近、気になってるのが、TVCM、それも、映像よりは、それに付随した「音」です。 おそらく商品価格中に占める宣伝費のパーセンテージが日本一、高いんじゃねえか?って某食品メーカーのコマーシャルで、かってのアイドルが、実に感じ悪い口調で「今日、なんにしよう?」って言うCM。 これが流れ始めてから、そのタレントまで嫌いになっちゃいましたよ。 そんなに夕食の献立考えるのヤだったら、さっさと外食しに行け!ってんだ。そんないやいやながらの「義務感」で美味しいもんが作れるか! 喰いもんを作る以上、ワクワクして作らなきゃ。 そんな気分じゃない時はいさぎよく外食産業の軍門に下るか、新製品のカップ麺のタンケンでもしてりゃいいのよ。 え?家庭の主婦ともなると、そーはいかない? ホントにそう? 「ホント〜」に「そう」なの? さて、次はまた別のテレビのコマーシャルだけど、なんでか「ズルズル」っと実にきったねえ音をたててカップうどんを啜り込む芸者。 ホントに「品」が無いやね。うどんにしろ蕎麦にしろ、落語じゃあないんだから、あんなにワザと音を立てて喰うこたあねえっての。 藤村和夫氏の著書によれば、あんな音を立てて啜りこんでいいのは「新蕎麦」だけだ、といいます。つまり、口の中を「減圧」することによって、実にささやかな蕎麦の香りを立たせるのだ、と。 で、なんでこんなふーになっちゃったか、ってえと、どうやらラジオ放送のせいだ、って言うんですね。今だったら、ドラマだって落語だってテレビで見たら「あ、蕎麦喰ってる」てのスグ判りますが、ラジオの時代にゃあ、音を聴いてるだけじゃなにがなんだか判んないですから、ま、下品ではあるが、大げさにズルズルっとやった。とまあ、そういうコトだったらしいんです。それ以来、蕎麦もうどんも、そーやって喰うもんだ、と誤解されちゃったんでしょね。 日本における「食」の「礼」には「音を立てない」というのが基本としてあります。 よくイタリア人には日本人のパスタの食べ方、「ズルズル」を「動物並み」なんてバカにされますが、ホントは「ズルズル」っての、日本古来のものじゃあ無いと思うんですがね。 あたしゃあ、もりそばだろがラーメンだろが、一切、音立てないで喰えますぜ。 それも「美味しく」ね。でも、そやってると「マズそうに見える」ってウルさいんだな、まわりが。音立てなきゃ不美味いってのもズイブン貧しいブンカっすね〜。と内心では思いながらも、ま、そんなこたあここで言ってもしゃーないな、ってんでほっときますが、だいたい、人間ってのは自分にゃ出来ない事ってのを無意識のウチに攻撃する傾向がありますからね。なんだって音立てないで食べることが出来る人にとっちゃあ、なんのストレスも無いワケですが、そんな習慣、というか技術を会得してなかったら、たしかに音立てないようにすんの、そっちに気がいっちゃって「味なんか判りゃしねえよ」かもしれません。 けど、それを「ブンカ」の問題にすり替えちゃあダメよ。 だいいち「ブンカ」ですらないし。 あ、そうそう、オモシロい「分析(?)」を聞きました。友人が言うには「孤食」、つまり独り暮らしで、テレビ見ながらとかで食事する日常が「音を立ててモノを食べる」習慣をもたらしてるんじゃないか?ってんですね。ふうむ・・・ |
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No.229