SO BAD!
TOO BAD!


2002-12-05
この日記には、思いつくままになんでもブチ込んでて、どこがブルースだよっ?なんて感じは多々ございますが、ま、いーじゃないの、森羅万象すべて之ブルースあるよ。

なんてえバカ言ってたら、この日記をいつも読んでいただいている方からメールをいただきました。
ちょっと前に、八戸市内のお店で、「田酒ありますか?」って訊いたら、「ここは南部だ!津軽の酒は置かない!」と言われた、ってえ話を書いたんですが、そのヘンについて、「先日、八戸の同級生を訪ね、市内の小料理屋さんで一緒に飲んだのですが、そのお店ではちゃんと田酒も棚の一番いいところに並べてありました。お店の方に南部と津軽について聞いてみましたら、やはり、一部には強い対抗意識を持っているお店もあるらしく、田酒を締め出していたりするそうですが、それは少数派でしょう。との事でした。」だそうです。

この方は青森市にお住まいで、大学は八戸だったそうで、その頃も特に意識はしませんでしたが、あまり肌で感じたことは無かったようです。
ま、この辺でも「郷土愛」っちゅーよりコンプレックスの裏返しみたいな「過剰な」愛郷精神でまわりをウンザリさせるヤツ、いますけど、少数派だもんね。

別に自分の産まれた街、育った街を「愛する」分には一向に構わないんですが、そこにコンプレックスが介入するとソク、それこそソンノウジョウイじゃないでしょけど、やたら排他的になって、ヨソ者には冷たく、同郷だってだけで空疎な連帯を夢想する。
そーなると、もうヨソの文化だって「軽蔑」して済ましちゃいます。
フン、あんなモノ!って。ま、この生き方、ストレスは溜まりにくいかもしんないけど、脳に怠けグセつけちゃうよね、きっと。早くボケるぞう。

そしたら、ちょーど和泉クンからもメールが来て、山形で蕎麦屋に入ったところ、居合わせた中に、山形のソバを愛する(?)あまり、東京の蕎麦なんか、蕎麦じゃあねえ!みたいなコトをほざいてる客がいたそうです。
ありがちですねえ。こーゆーの。
あらきそば、とか板そば、なんてモノ凄〜く太いソバで、それはそれで面白うございます。
ああ、これも蕎麦ではあるんだなあ・・・ 所変われば品変わる、とは言うけど、こりゃまた名前はソバでもゼッタイ別な喰いもんですね。って感じなんですが、どうも視野狭窄に陥ってる連中は、「東京のなんて、あんなふにゃふにゃ、蕎麦じゃあない!」とイキがってるみたいです。

ま、そゆ方は地方で「お山の大将」やってりゃいーんで、あるイミ幸せなんでしょうが、でも、考えてみりゃあ、そんなコトを、お店の方にちゃんと「聞こえるように」言うさもしさが「恥ずかしい」ですね。
あ〜あ、そーまでしてゴマ摺りたいの?

蕎麦は江戸を発祥とする食文化であって、雑穀食としての蕎麦を洗練して、より細く、ツユもより旨味を追求して、それによって万人に(はちょとオーヴァーだけど)受け容れられるようになったワケで、それを先祖返りしたような粗野な(と書くとオコるだろなあ)ソバだけをソバだ、って言うんなら、それは全国には通用しません。
しかし山形でも、そんなキョクタンなコト言うヤツは少数派なようで、いまや全国に通用する、洗練された、しかも山形らしさを上手く活かした蕎麦の名店が増えているそうです。
あのブっといソバも「名物」として残して欲しいですが、それだけが蕎麦だ、なんて狭い了見じゃあ、人生つまらないよ。

あ、それと話はちょとちゃうんですが、山口県には「瓦焼き蕎麦」ってのがありまして、これ、熱した瓦の上で茶蕎麦、もやし、牛肉、錦糸卵などを「炒め」大根おろしと蕎麦ツユからなる「つけだれ」でいただく、ってえもので、早速レシピを参考にしてアレンジしたものをレパートリイに加えたのですが、そのハナシを聞いただけで、ワシゃあそんなヒトの道に外れた喰いもんは死んでも認めんぞう!と言われたコトあります。
蕎麦を炒める、ってえトコがマズかったんでしょか?
山口じゃあ現に喰ってるっつーのに。ま、ヒト様々でございます。
もちろん、そんなお方には、ワタクシが考案して、暑い折などよく作っておった例の「ベーコン・レタス蕎麦」の存在など恐ろしくてヒトコトも言っておりませ〜ん。「なあにぃ〜?ベーコンとレタスを炒めて蕎麦に乗せるだとう!しっ、しかも冷ましてから乗せるぅ?なんじゃそりゃあ〜!冷たい蕎麦かあ〜!おのれっ!手打ちにしてくれる!」くらい言いかねないな。そこで応えていわく「手打ちじゃあございません、機械打ちでさあ」。あ、ダメだこりゃ、よけー怒らせちゃうね。
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