FONT

Public marks


09-06-14 SUN.






仕事としてしょっちゅうフォントを扱ってる身としては、印刷物やスクリーン上の文字ばかりではなく、生活空間の周辺に散在するカンタンなマークやナンバーなどのデザインもけっこう気になるんですよ。
昔なら揮毫!なんてコトバがピッタリ来るような「いろんなイミで」達筆(?)な墨書が「もっぱら」だったのでしょうが、いわゆるワードプロセッサーが生活に浸透し始めたあたりから、やたらワープロでプリントした紙を貼っちゃう文化(か?)が蔓延し、そのあと「それに対する反発もあった」んでしょか、やたら個性的な手書き文字で自己主張する流れもありましたっけねえ。
そう!いわゆる個性的な文字、ってヤツですよ。
さて、↑ の 13 も ↓ の 2 もこれ、ステンシルゆう切り抜き型をあてがって、塗料を含ませたローラー(場合によってはブラシ)でなぞると決まったスタイルの文字が「その色で」描けるっちゅうシステムなんですねえ。
昔の木製の「りんご箱」に「國光」なんて刷ってた「摺版」もまったく同じ印刷⋯じゃなかった、印字原理なのでございます。
そのステンシルの最大の特徴は「複雑な切り抜きでは版が部分的に浮いてしまう」ため、浮きそうな部分を周囲から細いブリッジでつなぐんですねえ。
特に下の「2」で判りやすいんですが白鳥の首みたいに下に曲がってく部分、タテに一箇所、色がついてないとこあるでしょ?
こんなカンタンな数字でもそうなんですから「國」なんて字じゃもっとタイヘン。
でも逆に言うと、その繋いでる部分こそがオモシロい!言われて「それでやってくれ!」ちゅうオーダーをいただくことございます⋯あ、アルファベットじゃ問題ないんですよ。そうゆうステンシル字体ってのがもう何種類も出回ってますから、そっから選ぶだけでいいんです⋯
がっ!◯◯艤装工業、てな社名でそれやってくれ、なんて言われたら特別料金ナシには出来ませんねん⋯
ただテキト〜にぶった切って「出来た〜!」ゆうても、クライアントにはわからないでしょうけど「擂り版」屋さんが見たら「ケッ!どシロ〜トがっ」てなもんですから、思わぬとこで恥をかかせちゃうかもしれない⋯

漢字でのステンシルはなかなかの難題なのでございます。



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