春は遠いなあ

2003-01-20
ワタクシもかって、相撲中継を毎日観ていた時代がありました。
それは千代の富士が台頭してきた時です。

いわゆるアンコ型(あ、スモーの世界ではワタクシもぶぅちゃんじゃないけど「アンコ」嫌いだ!)の力士の中で、目立って筋肉質な NEW TYPE の相撲に惹かれたものですが、当時最強と言われた北の湖に挑み続け、ついには並び立つまでになって「横綱」となり、その後も「結果として」数々の記録を塗りかえる「大横綱」となった彼のおかげで、それまで全然キョーミの無かった大相撲が、急に面白くなったのです。
そして、次第に興味を失っていった背景には、いわゆる「若・貴」が「のさばって」来たことがありました。
やはり初期の千代の富士に見られた「アグレッシヴな」攻撃の姿勢に「新しい相撲の到来」を感じたワタシには、その伝統的(?)な、相撲取りになるべくしてなったようなふたりには何の魅力も感じられず、千代の富士の引退と時を同じくして、ワタクシも相撲ファンであることをやめました。

千代の富士が引退を決意したのは、どっちだったか忘れましたが、その「若・貴」に負けたのが契機だったように記憶しています。
まるで、こんなヤツに負けるようじゃ、もう横綱とは言えない、とでも云うとこだったんでしょね(ってワタシがそー思ったってえだけですが)。
どんな名横綱だって、技でカヴァー出来る時期も過ぎると、体力の限界というものが近づいて来るワケで、そこで、自分なりの限界を知るセンサーとして、色々な相手の中でも、「こいつに負けるようじゃ、もうダメだな」ってのがあると思うんですよ。
そのイミで千代の富士にとっては、それが若・貴だったんでしょうが、一方の「貴」のなれのはては、それまでは一勝六敗(!)の星だった初顔合わせのアミニシキってのにまで負けて、やっと「引退」を決意したようです。
ま、こんな、あまり好意的とは言えない書き方をする、ってのも、ここにくるまでの振るまいが、あまり「美しく」なかったせいですね。
「綱」に執着する以上はそれなりの「立ち直り」を見せなきゃ。
その意味で、あまりに遅すぎた引退だったと言えるのではないでしょうか。
いえいえ、別にワタシゃあ若・貴が嫌いだからって相撲を観なくなったワケじゃないんですよ。もっとも、また千代の富士のような「存在感」のある力士がいたら観はじめるかもしれませんが・・・
permalink No.276

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