Fools never learn
2003-02-02 | | 先日、とあるブルース関係者の日記を読んでたら、ブルースを演奏するときにはジャケットに、ちゃんとネクタイして、ってのがありました。 そんな服装の人のブルースはきちんとしてる、と。
ほんと、バカ言ってんじゃねえよ!ちゃんとしてる、なんて価値観そのものがブルースじゃねえよ! Steely Dan がジョンレノンについて言った "Only a Fool Could Say That" そのまんまじゃねえか! ブルースってのは服装で決まると? けっ!それしかアドヴァンテージが無いボンクラがそんなことぬかしくさるのさ。 本場の、ホンモノのブルースマンを見てないのかよ?!
ステージに登場する衣装で見ると、マジック・サムもオーティス・ラッシュも、ゲイトマウス・ブラウンもブルースマンとしちゃ落第ってことになるねえ。さあ、どうする? ライトニン・ホプキンス、アルバート・キング⋯ 思いつくだけでもまだまだ居るぜ。 もちろん、オレはブルース弾くときはジャケットにネクタイ、と決めてるんだ!ってのはソイツの自由だよ。 だが、それは演ってる曲がブルースであるかどうかにゃカンケイ無え!
いいブルースかどうか、と服装がどうか、に「決まった組み合わせ」なんかあってたまるか! カッコがきちんとしててもだらしないヤツもいるし、カッコいいけどヘタなヤツ、カッコ悪いけど、いいブルースを歌えるヤツ、どんなのもアリ。
ブルース好きなヒトに悪人はいない!とか、すぐそんなふーに単純化するのが好きなヤツ多いみたいですが、あのねえ、いくらブルース好きでも、ヤなヤツ、ワルいヤツはいっぱいいるよ。 いいヒト・悪いヒトと「ブルース好き・ブルース嫌い」の組み合わせは順列組み合わせ! 服装だっておんなじ。
まあ、日本人って、ともかく単純化するのが好きなんだろね。
さて、スペース・シャトル「コロンビア」が大気圏突入に失敗して(?)消失してしまいました。チャレンジャーに続いて、いわば「公衆の眼前で」起こった事故で人命が失われてしまったワケです。 アメリカは「悲しみに沈んで」いるようですが、こんな時にイスラエルによって占領された地区の住民が「ざまあ見ろ」的な発言をしている映像などが配信されたら、現在アメリカ国内で、対イラク戦に反対している人たちも「憎悪」の勢いに押し切られてしまうかもしれません。 ザンネンながら「憎悪」ほどカンタンに再生産できるものは無いんですよ。カンボジア vs タイもそうだし。 したがって、兵器産業や、その関連産業にとって、限定された地域での「紛争」ほどウマみのある商売は無いワケです。 ウマく立ち回れば、両サイドに武器を「売る」ことが出来るんですから。 したがって、常日頃、一触即発の地帯にはいろんなルートをつけといて、いつでも「着火」できるような態勢を整えておけば、なにかタネがあれば「有事」となる(タネは自分でも作れるし)っちゅーシステムです。だから「民族としての誇り」だなんて「概念」は、兵器産業にしてみたら、まっこと都合がいい「錦の御旗」になりますね。 ちょっと、その「誇り」を別な民族に傷つけられた、ってえ構図に持ち込みさえすりゃ、ソク戦闘開始!です。
イラクとパレスチナの被占領民は「違う」という認識が、はたしてアメリカ国民に浸透しているでしょうか? この地上に「アメリカの不幸は我々の歓び」と言ってはばからない人々がいる、という事実に正面から対峙しているでしょうか? そんな人間はこの地上から掃討しちまえばいい、という短絡思考の誤りに、どれだけの人が気付いているのでしょうか? どうやら、イラク攻撃を既定のものとして行動し続けるアメリカに、コロンビアの悲劇はどのような影を落とすのでしょうね。
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