R.I.P.

Incredible SOBA shop


10-05-18 TUE.





つい先日も「店主が体調を崩して」というお店のことを書きましたが、またひとつネットでそのような情報(むしろ「悲報」と言いたいくらいだけど)に遭遇してしまいました。
青森市の郊外、南東に位置する「みちのく有料道路」は七戸方面にショートカットするルートとして八戸方面と青森間の時間短縮のためよく利用され、それ故にか、ときどき速度超過が原因と思われる事故も発生したりしておるのですが、その道路の青森側入り口、と言うかアプローチとなっている環状線からの入り口に入ってすぐ左、あるいは延伸された東北自動車道の出口からは環状線に向かって左折した少し先、手前に駐車スペースを設けた一段と高い敷地にあった蕎麦屋「会心」が、この三月で「閉店」してしまっていたのでした。
別に面識はありませんが、店主はあの(現在は「達磨」)の高橋邦弘名人に師事してやがて独立、この青森市三本木の地に「手打ちそば会心」をオープンしたらしく、おそらく二十年くらい前だったと思いますが、友人に頼んで(当時はまたクルマの免許をとっていなかったため)連れて行ってもらった記憶があります。
そのときはその友人と歩調を揃えて「天ざる」にしたのですが、食べてすぐ、「ああ、これは天ぷらが要らない!」と気づき、その次から(そのあたりに免許をとってましたから)は「ざる」のみ、というストイックな(?)道を貫く(??)ようになったものでした。
会心の「ざる」は海苔が乗っていない「もり」で、ワタクシがよく言う「もり、が無い店はペケ」ってのとはちょっと違います。その同店での名称が「ざる」なだけなんですよね。
もっとも、同行者があるときは、それプラス蕎麦豆腐やら卵焼き、はたまた生湯薬なども一緒に注文したりもしておりますが。
その蕎麦自体の、これまで「ここらへん」では出会ったことがない「慢心していない味」ってのに驚嘆したものでしたが、かと言ってワタクシ、「慢心した」味がダメだ!なんてはこれっぽっちも思っておりません。それはそれで「予定調和の世界」というか、ミョ~に安心できる「やすらぎ」もまたあるワケですから。
ただし、特に「通」を自任する方々などの絶賛する声に反発する層も多いようで、時とともに普及してきたブログというものの中で、グルメに関する記事などでここを賞賛すると、必ず「私も行ってみたが、それほどでもなかった」というネガティヴなコメントが執拗に入れられる、という存在でもありました。
そんな「会心」も閉店してしまうなんて⋯もはや青森では「無垢」だけだな。わざわざ弘前からでも行きたい、と思えるのは。


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